胃・十二指腸の手術後→胃・十二指腸の手術は悪性腫瘍、難治性、顕出血性、穿孔性の潰瘍が形成されると行われる。

             胃は、摂取した植物を一時貯え、急激に多量の食物が小腸へ流入しないようコントロールし、また蠕動運動に

             より、胃壁から分泌される胃液と食物を混合する働きを持っています。したがって、この部位が摘出されれば、

             その機能は著しく低下することになります。胃切除術にはいくつかの方法があり、大別すると胃の全てを切除

             する胃全摘術、約4/5を切除する胃亜全摘術、部分的に切除する部分胃切除術があります。

        以前は食物を経口的に摂らなかったが手術後の栄養障害が出ないように現在は積極的に経口栄養補給がなされる。

        食事療法のすすめ方

          @●部分胃切除術後の場合:1日絶食とし、そのご排ガスがあれば茶湯などを与え、経口的に栄養補給を開始します。

                   流動食、3分粥食、五分粥食、全粥食へと食事を上げていくが、嘔吐、膨満があれば最初から。

           ●胃全摘・胃亜全摘術の場合:排ガスが起こるまで絶食し、この間静脈栄養を実施し、排ガスがあり腸の蠕動運動が

                   おこれば経腸栄養を始める。そして、手術をした吻合部が食物の刺激に耐えられるようだと流動食から

                   徐々に上げていきます。吻合部が耐えられないようだとチューブを用いて経腸栄養剤を投与します。

         A胃液には胃酸やたんぱく質を分解するペプシンとよばれる酵素が含まれています。胃を除去すればこれらが分泌

                   されなくなるので消化力も低下する。そこで、消化のよい食品や調理法を選びます。

              難消化性の食物繊維が少なく、やわらかく、固形物が少なく、消化に時間がかからないなどの条件を満たすのは

              ★穀類・・・・・粥、おじや、パン、うどん、ふ

              ★肉・・・・・脂身の少ない肉、ひき肉、レバー

              ★魚・・・・・脂身の少ない魚、すり身、かき

              ★卵・・・・・半熟卵、茶碗蒸し

              ★大豆製品・・・・・豆腐,うらごし豆、たたき納豆

              ★芋、かぼちゃ・・・・・マッシュポテト、煮物

              ★果物・・・・・ジュース、缶詰め、りんご、メロン、桃

              ★牛乳・乳製品・・・・・チーズ、ヨーグルト

              ★菓子類・・・・・カステラ、プリン、玉子ボーロ、クッキー、ビスケット、ウエハース

        B食道や胃の手術後に、ダンピング症候群がおきやすくなります。胃がないために食物が急速に十二指腸や小腸に達し

              科学的刺激が消化管粘膜に作用して食後数分後に冷や汗、動悸、めまい、しびれ、顔面紅潮、蒼白、腹痛、

              下痢、亜心、嘔吐などがおき、食後2〜3時間後に全身倦怠、頭痛、冷や汗などの症状が現れるのをダンピング

              症候群という。これを予防するには低血糖状態を助長する食事の浸透圧を上げないよう、甘い糖質を控える。

        C胃がないので、少量で栄養価が高いものを工夫して摂ります。例:牛乳にハチミツ、味噌汁に卵黄を溶かしたりします。

        D食事は何回にも分けて摂る。1度に食べれる量は限られているので次のような目安にするとよいでしょう。

            ●手術後〜1ヶ月・・・・・入院期間中で1日6回食(3食 + 10時 + 3時 + 8時)が用いられます。

            ●1ヶ月〜1ヶ月半・・・・・この頃はご飯になっている1日5回食(3食 + 10時 + 3時)

            ●1ヶ月半〜2ヶ月・・・・・1日4回食(3食 + 3時)

            ●2ヶ月以降・・・・・1日3回食

                上記のようなプロセスは、体重の変化、症状の状態をよく見ながらすすめていく必要があります。

        Eゆっくり、よく噛んで食べる。良く噛めば細かくなり消化もよくなります。

        F食後は安静に。1度に食べ過ぎそのために、吐き気や腹痛を起こします。

      注意点:退院後の家庭での食事で退院祝いで大食いするタイプと神経質でいつまでも病院食から抜け出せないタイプがあり

           どちらも問題でこの中間を行かねばなりません。

     食品選びの目安

       安定期

       積極的に摂る食品→豆腐、牛乳・乳製品

       多めに摂る食品→芋、かぼちゃ

       普通に摂る食品→ご飯、パン、めん、肉、魚貝、卵、大豆・大豆製品、野菜、果物、砂糖、塩、しょうゆ、味噌、酢、菓子

       控える食品→海草、きのこ、コンニャク、油、香辛料

       禁止食品→アルコール飲料、カフェイン、炭酸飲料

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