貧血→赤血球中の血色素であるヘモグロビン濃度が低下し酸素を各組織に運搬する力が低下した病気。赤血球は骨髄で作られ

         約120日間の寿命で全身を回り、脾臓、肝臓、リンパ節などで破壊されるサイクルをもっています。このサイクルを繰り返し

         1日に全体の約0.8%が再生産されるがこのバランスを失ったときにヘモグロビン濃度の低下が発生する。すなわち、原因は

         1.赤血球の産生低下によるもの

           @鉄欠乏性貧血:鉄不足によりヘモグロビンの合成が悪くなって起こる貧血。最も多い。

           A再生不良性貧血:骨髄の造血幹細胞の異常で、血液をつくる機能全体が低下しているときに起きる。赤血球だけで

              なく白血球や血小板の数も減少しているのが特徴

           B巨赤芽球性貧血(悪性貧血):赤血球が形成される前段階の赤芽球の増殖に異常があっておこる。遺伝子である

              DNAの障害で赤血球の生成が順調に営まれない。主原因はビタミン12や葉酸の欠乏によるものです。

         2.赤血球の破壊が亢進しておこる(溶血性貧血)

         3.出血によるもの

           @外傷や手術で大量出血により赤血球を失う、女性の月経による出血も。

     治療方法→

          @鉄欠乏性貧血:ヘモグロビン濃度の低下が著しく、強い自覚症状がある場合、鉄剤が利用される。予防や再発防止

           には鉄の摂取量を増やすと同時に全身の栄養状態をよくすることが重要。 

          A再生不良性貧血:何かの原因で造血機能全体が低下したときに起こる。●原因不明の本態生再生不良性貧血

           ●ベンゼンや抗癌剤などの薬品によるもの●肝炎のようにウイルスによるもの●放射線によるものなどがある。

           原因事柄の中止、原因疾患の治療、たんぱく質同化ステロイド剤や造血剤、輸血、骨髄移植などが行われる。

          B巨赤芽球性貧血:ビタミン12葉酸の投与、ビタミン12は動物性食品の肉や内臓に含まれるが、胃粘膜の内因子

           の分泌が悪くそれとの結合がうまく行かぬと吸収されないでビタミン12欠乏性になる。注射もあるが多い食品を。

           葉酸は緑黄色野菜やレバーに多く欠乏することはまれだが大酒飲みや抗がん剤を用いている場合に現れる。

          C溶血性貧血:溶血の原因となった疾患の治療  

    食事療法のすすめ方(上記貧血の中で@とBに食事療法が有効) 

      @鉄に2種あり動物性食品に多いヘム鉄、植物性食品に多い非ヘム鉄。前者は赤血球のヘモグロビンや筋肉のミオグロビン

         あるいは、酵素に含まれる、これ以外は後者。これらは腸管での吸収率が全く異なってきます。前者はそのままの形で

         腸の上皮細胞から吸収されるが(15〜25%の吸収率)後者は鉄イオンになって吸収される(2〜5%の吸収率)。ゆえに

         実際に体内に入る量は植物性食品だけからでは期待できません。動物性食品を中心に鉄の摂取量を増やすこと。

         必要摂取量は成人の場合男10mg、女12mg、貧血がある場合は男12〜15mg、女15〜20mg

                 Aヘモグロビンは鉄色素とたんぱく質から成り立ってます。を補給すると同時にたんぱく質も十分摂取する必要がある。

         たんぱく質不足は骨髄での血液をつくる機能低下をまねく危険性を持っている。肉、魚貝類の動物性たんぱく質には

         吸収の悪い非ヘム鉄の吸収をよくする働きも持っている。これらの食品にはシステインというアミノ酸が多く、三価鉄を

         二価鉄にする還元作用があるからです。たんぱく質は1日70g以上は摂るようにします。

        B貧血はやせかダイエット中の人に多く見られる。種々の栄養素の不足が生じているからもりもり食べて体重増加を。

        C酢やかんきつ類の酸味は、胃粘膜を刺激し胃酸の分泌を亢進し、鉄の吸収をよくします。ビタミンCも三価鉄を二価鉄に

         する作用があるので、非ヘム鉄の吸収をよくします。新鮮な果物や野菜を十分に摂取しましょう。

        Dコーヒー、紅茶、緑茶などにはタンニンが含まれており鉄はタンニンと結合すると水に溶けず、吸収の悪い物になる。

         食事以外の時間帯は影響ないが、食事中や食後に大量に飲むのは控えましょう。

        Eタミン12や葉酸は、赤芽球が増殖し赤血球に形成されるときに必要なビタミンです。

        F鉄の吸収をよくするには、十分咀嚼して、胃液が食物によく作用するようにします。

     食品選びの目安

        積極的に摂る食品→レバー

        多めに摂る食品→肉、魚貝、緑黄色野菜、果物、酢、香辛料

        普通に摂る食品→卵、大豆・大豆製品、野菜、芋、かぼちゃ、海草、きのこ、コンニャク、牛乳・乳製品、油、砂糖、

                   塩、しょうゆ、味噌、菓子、アルコール飲料

        控える食品→カフェイン、炭酸飲料                                        

                                                                                                                               戻る

      ヘモグロビン濃度と貧血の一般症状 

ヘモグロビン濃度(g/dℓ)

症状

5.5 心収縮期雑音
9.0以上 殆ど無症状 5.0 強い脱力・衰弱感
8.5 皮膚・粘膜・手の平・爪などの蒼白 4.5 食欲不振・腹痛・下痢
8.0 頻脈・動悸 4.0 吐き気
7.5 体動時呼吸困難、狭心症状 3.5 弛緩性熱・貧血性浮腫・心肥大
7.0 注意力低下・神経過敏 3.0 安静時呼吸困難・起坐呼吸
6.5 頭痛感・頭痛 2.5 心不全
6.0 衰弱感・めまい・耳鳴り・失神 2.0 昏睡

    ヘモグロビン濃度の正常値は男16g/dℓ、女14g/dℓこれより10〜15%低下した場合を貧血という。

       

      鉄を多く含む食品

食品名       1回使用量(g) 目安量      含有量  目安量  含有量(mg) 100g中の含有量(mg) もずく 50 1人前 3.0 6.0
豚肝臓 60 1人前 7.8 13.0 ひじき(乾燥) 51人前 2.8 55.0  
鶏肝臓 60 1人前 5.4 9.0 牛腎臓 60 1人前 2.7 4.5
あさり佃煮 20 1人前 5.0 25.0 ほうれん草 70 1人前 2.6 3.7
わかさぎ 80 5〜6尾 4.0 5.0 牛レバー 60 1人前 2.4 4.0
かつおフレーク 50 1人前 4.0 8.0 なまり節 60 1切れ 2.4 4.0
あさり 50 1人前 3.5 7.0 かき 60 5〜6個 2.2 3.6
あおやぎ 30 1人前 3.0 10.0 小松菜 70 1人前 2.1 3.0
かつお角煮 50 1人前 3.0 6.0

凍り豆腐

20 1枚 1.9 9.4

            

          ビタミン12を多く含む食品   

  食品名 含有量mg/100g   食品名 含有量mg/100g

獣鳥肉類

牛肝臓 50.0 魚類 にしん(生) 10.0
豚肝臓 30.0 いわし油漬(缶) 10.0
羊肝臓 30.0 さば(生) 5.0
牛腎臓 25.0 かき(生) 15.0
豚心臓 10.0 さけ(缶) 2.0
豚腎臓 7.0 卵・乳製品 脱脂粉乳 2.0
牛肉 2.0 全粉乳 2.0
豚肉 2.0 鶏卵(卵黄・生) 1.8

 

          葉酸を多く含む食品

  食品名 含有量μg/100g   食品名 含有量μg/100g
穀類と穀類加工品類 小麦粉全粉粒 35 魚類 かき(生) 240
オートミール(生) 30 たら類 50
混合小麦粉 14 野菜類 アスパラガス 100
白米(生) 10 ほうれん草 80
卵類 鶏卵(生) 8 ブロッコリー 50
鶏卵黄(生) 22 ちりめんキャベツ 50
肉類 牛肝臓 300 みずひからし 50
羊肝臓 280 パセリ 40
豚肝臓 220 芽キャベツ 30
牛腎臓 60 花野菜 30
果実類 イチジク(干物) 30 キャベツ 20
なつめやし(干物) 25 レタス 20
イチジク(生) 10 マッシュルーム 20
種実類 くるみ 77 アメリカぼうふう 20
ピーナッツ 55 えんどう 20
アーモンド 45 えんどうひきわり 20
やしの実 28