ネフローゼ症候群→原因が何であれ、たんぱく尿が多量に出るために血液中の蛋白質が減り低たんぱく血症を起こし、

            強いむくみを起こす病態のこといいます。また血液中のコレステロールが増加し、高脂血症が現れることもあります。

            原因となる病気は、糸球体腎炎、微小変化群ネフローゼなど腎臓の糸球体そのものの疾患で起こる1次性のものと、

            糖尿病、全身性エリテマトーデスなど他の病気の1部として腎臓が侵されて起こる2次性のものとがある。1次性が

            全体の70〜80%を占める。小児や思春期に多いネフローゼ症候群は微小変化群ネフローゼで、突然顔や足にむくみ

            が現れ、尿が減り、全身がむくむことがあり、原因は血液中のたんぱく質が大量に尿中に排泄されるために起こる。

            成人に多く見られるネフローゼ症候群は、慢性腎炎に伴うもので、知らないうちにむくみが起こる。血圧も腎臓機能も

            正常だが治りにくい疾患です。慢性糸球体腎炎に伴うネフローゼ症候群は、強いむくみは出ないが血圧が高くなった

            り、腎機能が低下するものもあるので要注意。

       治療方法→安静、食事、薬物療法がるが、初期には絶対安静とし、改善に伴い、排泄量が1日1g以下となり薬物も維持量

            になれば社会復帰を考えます。 食事療法はたんぱく質を摂取量を病状に合わせて調整し、むくみがある場合食塩

            制限します。薬物療法にはたんぱく尿の改善や消失をめざす副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤、抗炎症剤、むくみ

            の改善には利尿剤などがあります。ステロイド剤が最も効果的なのは、微小変化群ネフローゼです。再発しやすい

            ので半年〜1年間は続けるのが普通です。

      食事療法のすすめ方(低たんぱく血症、むくみ、高脂血症に対する食事療法が中心です。)

         @微小変化型はステロイドの効果があり、腎機能の低下は殆どないので、たんぱく質は普通に摂ります。しかしこれ

          以外の場合は腎機能の低下が心配されるので低たんぱく質食とします。たんぱく質摂取量の目安として0.8g/体重

          が用いられます。食塩の多い加工品は避け、肉、魚、卵、牛乳など良質のたんぱく質を使用します。 

         Aネフローゼ症候群が重症で、むくみ、腹水、胸水などが見られる場合は食塩を1日0gと厳しい制限をします。むくみが

          なくなれば制限も緩和されます。利尿剤の普及でむくみ治療が容易になり長期の食塩制限はなくなりました。しかし、

          軽度の制限は必要で怠ると利尿効果が軽減しむくみの改善が見られないことがある、ことに、ステロイド剤や利尿剤

          を併用しているときには必要です。

         Bむくみが強く尿量の少ないときや、腹水や胸水のあるときには、水分は厳しく制限します。飲水量は、前日の尿量

          + 500mℓ程度とします。むくみが取れ尿量が増えてきたら水分制限は解除します。、利尿剤を使用している時には

          水分補給をし脱水にならぬよう注意が必要です。

         Cエネルギーは1日1,800〜2,200Kcal(体重1kg当り35〜40kcal)とし、体のたんぱく質崩壊を防ぐため、十分なエネル

          ギーを摂取します。

         Dステロイドや利尿剤を利用しているときには、尿量が増加し、尿中へカリウムが多量に排泄され低カリウム血症を

          起こすことがあります。新鮮な野菜や果物をとり、カリウム欠乏にならないように注意しましょう。

         Eネフローゼ症候群では高脂血症がよく見られます。脂肪の過剰摂取に気をつけましょう。動物性脂肪は避け、

          調味料では不飽和脂肪酸の多い植物油を利用します。卵類や内臓類は脂肪量が多くコレステロールが上昇

          するので、脂身の少ない肉類、ヨーグルトやスキムミルクなど低脂肪のものを利用します。

     注意点:低たんぱく血症の治療のため、かっては、高たんぱく食がすすめられたが効果は薄く腎臓への負担が大きいいため、

          取り止めになりました。たんぱく質が豊富な食事では脂肪も多くエネルギー過剰になることがあります。とくに、

          ステロイド療法では肥満になりやすいのでエネルギーの調整が必要です。また、長期のステロイド療法は糖尿病、

          胃・十二指腸潰瘍、感染症など合併症を起こすことがある。過食や不規則な食生活、刺激物を摂りすぎないように     

          バランスよく食事をし、抵抗力を落とさないようにします。

    食品選びの目安

       ★微小変化型

          多めに摂る食品→菓子

          普通に摂る食品→ご飯、パン、めん、肉、魚貝、卵、大豆・大豆製品、野菜、いも、かぼちゃ、海草、きのこ、コンニャク

               果物、牛乳・乳製品、油、砂糖、酢、香辛料

          控える食品→塩、しょうゆ、味噌  

          禁止食品→アルコール飲料、カフェイン、炭酸飲料

       ★その他

          多めに摂る食品→菓子

          普通に摂る食品→ご飯、パン、めん、野菜、いも、かぼちゃ、海草、きのこ、コンニャク、果物、牛乳・乳製品、油、砂糖、

               酢、香辛料

          控える食品→肉、魚貝、卵、大豆・大豆製品、塩、しょうゆ、味噌  

          禁止食品→アルコール飲料、カフェイン、炭酸飲料 

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