慢性腎炎→正確には慢性糸球体腎炎といい、成人の腎臓病のうち最も多く見られるものです。急性腎炎から移行するものと、

            発病時期が分からずに、たんぱく尿、血尿、高血圧、むくみなどの腎炎の症状が1年以上も持続しているものがある。

            原因不明の慢性腎炎が成人の85〜90%を占め、慢性腎炎が発見されるのは20〜30代で定期健診の尿検査です。

            症状により4つに分類される。@たんぱく尿が1日1.0g以下で、血圧も正常で自覚症状がない潜在型A尿の異常と

            共に血圧が高くなり、血圧を下げる薬が効きにくいのが特徴の高血圧型Bたんぱく尿が著しく、1日3.5g以上となり

            血液中のたんぱく質も低下し、むくみがひどく、高血圧も合併するネフローゼ型C腎臓の機能が正常の約1/2以下に

            低下し、慢性腎不全の症状がでてくる進行型です。経過はさまざまで、1年以内に慢性腎不全に進行するものと、

            数年〜数十年も進行しないものとがあります。慢性腎炎は急性腎炎から移行するものを除いて、原因が不明なため

            明白な予防法がありません。健康診断で尿の異常を指摘されたら、定期的にチェックを受け経過をよく観察します。

       治療方法→安静、食事、薬物療法があるが病気の程度によりそれぞれ対応します。高血圧、ネフローゼ、進行型でない限り

            外来通院で経過を見ます。潜在型では激しいスポーツ、過激な労働は避け、とくに寒冷に注意が必要です。

            食事療法は、むくみ、高血圧などがあり、腎機能が低下してしてきたときに必要となります。潜在期には必要なし。

            慢性腎炎を根本的に治す薬はまだないので、食事療法が最も有効な治療法となります。現在使用されている薬は

            症状を軽減するもので、たんぱく尿や血尿用、高血圧には降圧剤、むくみに利尿剤などが用いられます。

      食事療法のすすめ方(腎機能もよく保たれたんぱく尿と血尿が続く慢性腎炎の潜在型では食事療法は必要なし。)

         @症状に合わせた塩分制限。腎機能の低下、高血圧やむくみが見られる場合は塩分を1日3〜7gと制限します。

          ネフローゼ型でむくみがあるときは3〜5gへ厳しく制限し佃煮、漬物など塩分の多い食品は避けしょうゆ、味噌にも

          控えめにし、減塩食品を利用します。利尿剤を使っている時には低ナトリウム血症になることもあるので、食塩の

          とり方には注意が必要です。制限のないときでも1日塩分10g以下にし、日頃からうす味の習慣をつけましょう。

         A腎機能の低下がないときには、たんぱく質の制限は必要ないが摂り過ぎにはならないように。ネフローゼ型で、

          たんぱく尿が高度で、尿中に喪失された分を補うために、かっては高たんぱく食がすすめられたが、腎機能が低下

          しているときには、たんぱく質を制限し1日40〜50g(体重1kg当り0.8〜1g)とします。肉、魚、卵、牛乳は控えめに。

         Bどのような状態でもエネルギーは不足しないように十分摂ります。特にたんぱく質制限中は1日2,000Kcal(体重1kg

                       当り35〜40kcal)を確保します。エネルギーアップの為に甘いものと油っこいものをしっかり摂るのがポイントです。

         C自覚症状やむくみがない場合には水分制限の必要はないが、ネフローゼ型でむくみがある場合には前日の尿量

           + 500〜800mℓとします。長期の水分制限は減ったが汁物、スープ類、飲料水は避け効果的に。

      D進行型となり、腎臓の機能が低下し高カリウム血症があるとき、カリウム制限をします。それ以外

       では特に制限の必要はありません。降圧剤や副腎皮質ホルモンなどの薬物を利用している時には

       低カリウム血症になることがあるので注意が必要です。

    食品選びの目安   

食品

潜在型 高血圧型 ネフローゼ型 進行型
主食 ご飯 パン めん
主菜 魚貝
大豆 大豆製品
副菜 野菜
いも かぼちゃ
海草 きのこ コンニャク
果物
牛乳 乳製品
調味料

砂糖
しょうゆ 味噌
香辛料
嗜好品
菓子
アルコール飲料
カフェイン・炭酸飲料

   ↑多めに   →普通に    ↓控えたい                                  

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