虚血性心疾患→心臓は全身に血液を送り出すポンプで、各臓器に酸素と栄養素を運んでいます。心臓の筋肉が収縮と拡張を

                繰り返しながら、1分間に約72回の拍動で約5ℓの血液を送り出しています。この筋肉(心筋)に酸素と栄養素を

                補給しているのが、心臓の外表面を覆っている冠状動脈です。冠状動脈に動脈硬化や血液の流れが悪くなる

                障害がおこれば心筋の機能は低下します。これを虚血性心疾患という、これには狭心症と心筋梗塞がある。

        ●狭心症・・・・・冠状動脈の血液の流れが種々の原因で一時的に悪くなり、心筋への酸素の供給が不足する病気です。

                 発作的に胸痛があるが1〜2分、長くて15分以内で治まります。

                 労作狭心症・・・仕事中に興奮、緊張したり、あるいは走ったり、重い荷物を持ったりした場合に生じる。

                 安静狭心症・・・睡眠中や安静時におこる。

        ●心筋梗塞・・・・・冠状動脈の動脈硬化が進展し、血管が著しく狭くなっているか、血液のかたまり(血栓)が詰まって

                 血液がほとんど流れなくなったために、心筋への酸素の供給ができなくなり壊死が起こっている病気。

                 はげしい胸痛が数十分間つずき、吐き気、嘔吐、冷や汗などの症状がでてきます。

                 絶望感、不安感が伴い、ときには数時間も痛みが続くこともあります、死亡もあります。

      治療方法

        ●狭心症・・・・・発作がおきたら、いっさいの動作を中止し安静を保ちます。ニトログリセリンか亜硝酸アミルを投与し

                 痛みを止めます。狭心症と一度診断されている人は再発防止のため、動脈硬化の危険因子を除去

                 する生活をし、次のような生活態度が必要です。

                 @食後すぐに動かない Aゆっくり歩く B急な坂道はできるだけ避ける C怒らない Dゲームに

                 熱中しない E夜ふかしをしない F寒いところに長時間いない

        ●心筋梗塞・・・・・発作がおきたら、モルヒネを注射し、痛みを止めます。狭心症の薬では痛みは止まりません。

                 一切の動作をやめ、自分では動いてはいけません。心臓病の専門医に入院し絶対安静や酸素

                 吸入を行いながら種々の薬を用います。食事は心臓に負担をかけないように流動食、粥食へと・・。

     食事療法のすすめ方

         @発作時にはできるだけ心臓に負担の少ないものにします。一般に食後は心拍数が増加し、血圧も上昇する

          ので、心筋の酸素の必要量が増大し、心臓に大きな負担がかかる。食事が食べられるようになったら、まず、

          最初の1食として重湯やスキムミルク、ジュースを中心とした流動食を与えます。その後、三分、五分、全粥食

          へと移行、この場合、低脂肪食であることが重要です。脂肪は食後、血液中に中性脂肪が増加し不整脈を

          引き起こしやすくなります。食事の負担軽減のためミキサーでドロドロ状態やきざんで食べることもある。

         A安定期に入れば食事療法の目的は心臓に負担をかけないことと、動脈硬化を悪化させないことになります。

          具体的には動脈硬化の危険因子を少しでも除去する努力をすることになります。エネルギーの過剰摂取は

          動脈硬化の危険因子である肥満、高脂血症、糖尿病などを悪化させると同時に心臓に負担をかけます。

          これらの病気を合併している人は、これらを除去するためにより厳しいエネルギー制限食にします。

        B朝食と昼食は軽く夕食は重く食べるというような、一種のまとめ食いをしていると、1日の摂取エネルギーは同じ

         でも心臓への負担は重くなります。毎食ほぼ同じ割合で食べ、可能なら1日に1〜2回の間食をとり、何回にも

         分けて食べたほうが心臓への負担は軽くてすみます。そして、食事はよく噛んでゆっくり時間をかけて食べます。

         生活のすべての面がゆっくり回転することは発作の再発を防ぐために大変重要なことです。

        Cn-3系脂肪酸には青みの魚に多いIPA&DHA、しそ油に多いαリノレン酸などが血栓形成の予防効果があります。

                  D心筋に必要な栄養素を十分補給します。素材になる脂肪の少ないたんぱく質、機能用のビタミン・ミネラルを十分に。

        E抗酸化成分を含む食品ビタミンA,E,Cを多くとりましょう。

        F心臓への負担と高血圧を予防するために、食塩は1日7g以下に制限します。 

        G便秘は発作を誘発します。日頃から食物繊維が不足しないよう注意しましょう。

     注意点:発作が長くおきないと心臓病が治ったと思い込み、食生活が乱れることがある。予防が治療の中心です。

       食品選びの目安

       多めに摂る食品→緑黄色野菜、いも、かぼちゃ、海草、きのこ、コンニャク、油

       普通に摂る食品→大豆・大豆製品、野菜、果物、牛乳・乳製品、酢、香辛料

       控えるべき食品→ご飯、パン、めん、肉、卵、砂糖、塩、しょうゆ、味噌、菓子、アルコール、カフェイン、炭酸飲料  

                                                      戻る