がん→悪性腫瘍ともいわれます。腫瘍とは、細胞や組織が無目的に勝手に増殖することをいいます。正常な細胞の増殖は、

         目的が完了すれば全体のバランスを保つ為にストップします。一方、腫瘍は周囲や全体の調和を無視して、自分勝手に

         増え続けるのです。腫瘍には悪性と良性がある。おできも腫瘍だが良性です。良性は腫瘍が球形の塊をして、周囲の

         正常組織との境界が明瞭で、他の組織を圧迫するが、浸潤、破壊することはまれで、転移することもない。

         一方、悪性腫瘍は、周囲の正常組織を破壊しながら入り込み、出血や壊死、さらに、血管やリンパ管の中にもぐりこみ、

         転移することもしばしばです。悪性腫瘍は、とりとめもなく自己増殖をし、周りの組織から栄養を奪い取るので、全身の

         栄養状態は低下し、衰弱し、最終的には体重が減少し、食欲はなくなり死に至ります。

       治療方法→@化学療法・・・抗がん剤が使われるが副作用もある。抗生物質、ホルモン剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤等

         A放射線療法・・・ガンマー線、ペータ線、超高圧X線などがありあらゆる部位に対する放射線療法が可能です。

         B免疫療法・・・生物が本来持つ、癌に対する免疫力を増大しようとするものです。

         C外科療法・・・発症部位を摘出する手術で、最も効果的だが早期手術が前提で、転移を伴う末期がんでは上記と併用。

         D予防としての食事療法と術後の栄養管理の方法が確立され社会復帰も可能となっています。

      がんの発生部位と特徴

         @口腔癌、咽頭癌、食道癌→60才以上に多く男は女の4倍、初期症状として、飲み込む時につっかえる感じが出てくる。

         A胃がん→日本人に最も多い癌で、典型的日本食である高糖質、低脂肪、高食塩食が関与している。また、熱い食物を

          食べる習慣、焦げ目が好きな人、深酒をする人、塩辛いものが好きな人、牛乳・乳製品が摂れない人に多い。

          早期症状には、胃の具合が悪い、食欲がない、味の好みが変わったなどが現れます。

                     ●胃がんは正常な胃粘膜からは発生せず、ピロリ菌の感染で起こる慢性萎縮性胃炎や腸上皮化生のある

           粘膜から発生しやすい。ピロリ菌の感染者は全人口の約半数でうち2〜3%前後が胃・十二指腸潰瘍を

           発症し、0.4%の感染者が胃がんを発症。50才以上の世代では感染率が非常に高くなります。

         B大腸がん→肉食で脂肪の摂取量が多く、食物繊維の摂取が少ない地域に多く見られます。日本人も増加傾向。

           胃がんの減少と相まって、将来大腸がんが多くなると考えられています、便に血や粘液が混じる症状がでてくる。

         C肝臓がん→発生は50〜60才代で、男に多く、原因として肝炎ウイルスやカビの一種であるアフラトキシンが考えら

          れています。アルコールのとりすぎにより、肝炎→肝硬変→肝臓がんへと移行するケースが多く見られます。

         D膵臓がん→脂肪の摂取量の増加に伴い、日本人にも増加傾向が見られる。タバコとコーヒーの取りすぎも関係。

         E子宮がん→日本人に少なかったが、近年、増えている。ホルモン分泌の異常が考えられています。

           おりものや出血が見られるようになります。      

         F乳がん→閉経前期の未婚、不妊の女性、脂っこいものが好きな肥満女性に多く見られる。乳房にしこりがでてくる。

         G肺がん→世界的に増加傾向。タバコのほかに、都市化、工業化による環境汚染が考えられています。

           咳が続いたり、痰に血が混じったりする症状が現れます。

      食事療法のすすめ方 

                         @腹いっぱい食べる場合と腹八分目を守るとでは後者に軍配。過食、肥満の予防はがんの予防や増殖防止に必要。

         A乳がんと大腸がんには脂肪の摂取量と高い相関がある。現在の日本人の脂肪摂取量は限度にきている。

         B欧米では、肉類の摂取量が多い地域ほど、大腸がんの発生率が高いが、日本では逆の結果が出ている。

          肉そのものが発がん性を有するのではなく肉をたくさんとることにより動物性脂肪の摂取量が増大し、食物繊維量

          が減少していると考えられる。一方、肉など動物性食品やたんぱく質食品が不足すると肝臓がんの発生率は高くなる。

         C食塩の摂り過ぎは、粘膜が傷を受けやすい状態をつくり、これが食道がんや胃がんの誘因になります。

         DビタミンAと動様の働きをするカロチンは発ガン促進物資の作用の抑制、ビタミンCやEには発ガン発生因子の抑制作用

          がある。これらのビタミンが多い緑黄色野菜や生野菜、果物を多く摂る人は、少ない人に比べて発生率が低い。

         E食物繊維は便量を増やし発ガン物資の濃度を薄める、胆汁酸の便中への排泄が促進され発ガン促進物資の生成が

          抑制される。

         F肉や魚の焦げたところから発ガン物資ができるので焼肉、焼き鳥、焼き魚ばかりを連日のように食べるのは控えます。

          ほうれん草、さやえんどう、ごぼう、とうもろこし、きのこ類、柑橘類は発ガン物資の活動を抑える作用がある。

         Gピーナッツやとうもろこしにはえるカビは強い発ガン物資を産生するので、食品中のカビは取り除き、良く洗って食べる。

         Hアルコールの取りすぎが肝がん、コーヒーの飲みすぎが膵臓がんの誘因になる。

         I手術後は食欲が低下したり、消化、吸収能が低下し、体の栄養状態が著しく低下します。したがって、正常細胞の

          機能低下もみられ、免疫能は低下します。飲みやすい濃厚流動食を用い、積極的に各栄養素を補給すること。

      注意点:日常生活の中に数限りなく存在する発ガン物資から完全に逃れることは出来ません。日本人の3人に1人はがんに

           なる危険性があるといわれています。あまり神経質にならずにがんを促進する因子を除去し、抑制する因子を受け入

           れるように努めることが大切です。

    食品選びの目安

       多めに摂る食品→野菜、緑黄色野菜、芋、かぼちゃ、海草、きのこ、コンニャク、果物、牛乳・乳製品

       普通に摂る食品→ご飯、パン、めん、肉、魚貝、卵、大豆、大豆製品、油、砂糖、塩、しょうゆ、味噌、酢、香辛料

       控える食品→菓子、アルコール、カフェイン、炭酸飲料

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