保健機能食品
安全性と有効性

ハーブは毎年枯れてしまう1年草で、木化した茎をもたない薬草・香草ということですが、実際に流通、使用されているものは木であったり多年草であったりします。

ハーブは紀元前から人々の生活の中で活用されていたが、古代は薬草としての効果が「祈梼、宗教儀式、魔除け」に用いられ、それが次第に現代の薬草・香草となった。

エジプト、ギリシャ、ローマからインド、中国でも広く利用され、アーユルベーダ医学、漢方薬として発展してきました。一時衰退するが20世紀後半食品・薬品としての価値が

再評価され、現在に至っている。     

✤ハーブテイー・煎剤として用いられるハーブとその効能
                                                          

ハーブ名(使用部分) 効能・効果 ハーブ名(使用部分) 効能・効果
ウイキョウ(果実)、セイヨウタンポポ(根)、ペパーミント(葉)、センナ(小葉)、ジャーマンカモミール(花)、ローズマリー(全草) 便秘 ローズマリー、タイム、セージ、ジャーマンカモミール、シナモン(樹皮)、メリッサ(葉)、ショウガ(根茎) 風邪
ジャーマンカモミール、ペパーミント(葉)、ラベンダー(花)、ローマンカモミール(花) 頭痛 コリアンダー(果実)、ペパーミント、ウイキョウ(果実)、ショウガ、チコりー(根) 消化不良・ 食欲不振
セイヨウオトギリソウ(全草)、タイム(全草)、セージ(葉) 貧血 カンゾウ(根および根茎)、タイム、ア二ス種子)
セイヨウカノコソウ(根)、オレンジ(果実)、ペパーミント、ラベンダー(花) 不眠 九ミスクチン(葉)、パセリ(果実、根)、セイヨウタンポポ 利尿

ハーブは、一般に茶剤として用いられます。内用の場合は、茶さじ1~2杯の乾燥ハーブに熱湯150㎖を注ぎ、10~15分後に茶ゴシで漉し、お茶代わりに飲むことが多いが

湿布などのように外用するものもある。シナモンやラベンダーのように精油を含むハーブはその芳香を利用してアロマテラピーにも応用されます。

✤浴用剤として用いられるハーブとその効能

ハーブ(使用部分) 効能・効果 ハーブ(使用部分) 効能・効果
ローレル(葉、木部)、ウイキョウ、ローズマリー、セージ、タイム 刺激促進効果 (血行促進) ショウガ、ラベンダー、 肩こり、筋肉痛
ベルがモット(葉)、オレンジ、レモン(果実、果皮) 冷え性 イランイラン(花)、ローマンカモミール、ラベンダー 不安・緊張

✤ハーブの利点と欠点

ハーブは、天然ものに乾燥などの簡単な加工を加えて供給されます。抽出・精製という操作を加えないため、多成分が混在したままです。これが効能の発現を穏やかに

している。一方、成分の含有量が産地によって異なる。また成分が異なるよく似た植物が存在し、鑑定を必要とするものがあるなどの煩わしい面もある。また保存につい

ても室温、湿度、光が変質や成分の分解を引き起こし、その効能に影響を与える場合があり、ハーブの粉砕の程度は浸出度に影響する。虫に注意を要するものもある。

✤ハーブの食材剤としての利用

ハーブは同時に香辛料(スパイス)である場合も多く、紀元前から食材として利用されています。ショウガ、コショウ、ウイキョウ、サンショウ等は健胃作用を持つ香辛料で

もあります。ニンニク、ターメリックなど身近な食材も薬用としての効能が知られています。西洋料理でもウイキヨウをはじめとしてセリ科の植物が多く用いられ、イノンド

(駆風薬)、ア二ス(駆風薬)、コエンドロ(健胃・駆風薬)、キャラウエイ、パセリ(利尿薬)などがあり、またシソ科のハッカ(健胃薬)、タイム(駆風・鎮咳薬)、

セージ(サルビア)、バジルなども用いられる。食材としてのハーブの利用は少量だが、東洋医学の概念を応用した薬膳などは、ハーブの積極的な利用形態といえます。

✤ハーブの安全性

薬用に用いるハーブは、穏やかな効果を示し、健康増進に有効な場合が多いが、間違った使用や過信による服用は、副作用を生じることがある。

例えば、最近注目されているウコンでは成分のクルクミノイド類に胃潰瘍を誘起する可能性が指摘されているし、のど飴に配合されるカンゾウは(甘草)長期服用で

低カリウム血症、浮腫を起こすとされています。最近の例では2004年厚労省は「コンフリーを含む食品」の販売禁止を発表している。動物の飼料や有機堆肥、根覆(ネオ)

に使われるヨーロッパ原産の牧草で、ビタミン12およびアラントインを含み、根を薬用としている。代表的効能は打撲傷といえます。一時話題にされた薬草だが、厚労省の

処置は安易なハーブの使用に警鐘を鳴らしたといえます。個々のハーブの効能についての情報は得やすいが、危険性、副作用に関する情報は入手ずらい状況です。

日本でのハーブの利用は、薬草=薬としての認識度が低く、むしろ健康食品として捉える風潮があります。薬草は生体に対して機能性を示す性質を持ちます。

ハーブを保健機能食品として活用するには正しい知識と、謳われている効能効果を正しく判断する力が求められます。