保健機能食品

2001年保健機能食品制度施行に伴い、栄養機能食品とともに組入られられた特定保健用食品はそれまで食品形態しか認められなっかったものが、

錠剤やカプセル状の物も許可され、過剰摂取による健康被害の可能性も高まるため、安全性の確保や監視の強化という観点から、健康増進法とともに

食品衛生法によっても規定されています。この法令により、特定保健用食品は「食生活において特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により

当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」と定義されています。特定の保健の目的とは「おなかの調子」「コレステロールが高め」「血圧が高め」

「血糖値が気になり始めた」「骨の健康が気になる」などといったことであり、当該保険の目的が期待できるというのは、それらに対して疾病リスクを軽減し、

健康の維持増進に役立つという意味です。

✤トクホの利用で起こりうる問題点

①トクホは「摂取による健康の維持増進」を目的とするものであり、「疾病の予防や治療」を目的としたものではない。あくまで健康の維持増進活動を通じて

生活習慣病の危機回避が目的です。購入者はこれらの食品を摂取すれば、食生活全般や生活習慣を改善しなくても病気が予防できると考えていることが

多いのではないでしょうか?問題なのは過剰に発信・供給される玉石混交の健康情報に惑わされ、健康診断での検査値の異常を指摘された人が、

自己判断でこれらの食品に改善効果を期待して、適切な医療を受けない可能性も否定できないことです。医療機会を失して、疾病を悪化させることにもなる。

②薬と併用の場合、相互作用の恐れも・・・・・生活習慣病に罹患している方に対しても、トクホの摂取を制限していません。高血圧、糖尿病患者がそれぞれの

トクホ食品を利用していることが結構多いと指摘されています。服用している治療薬とトクホとの相互作用により、治療薬の効果が減少したり増強したりする可能性

があるので管理栄養士の指導が重要となります。

∘乳製品や魚類のペプチド血圧降下作用を利用した特定保健用食品と高血圧の治療薬、ACE阻害薬を摂取・併用すると低血圧状態になる可能性がある。

∘腸管からの血糖値の上昇を遅延させる効果を持つ水溶性食物繊維や糖類消化酵素の阻害作用を持つトクホと糖尿病治療薬、α-グルコシダーゼ

阻害薬を同時摂取すると相互作用により低血糖を招く可能性がある。今後も新トクホが続々と出てくると思われるが薬物の作用点と同じだと注意が必要です。

❂近年「食品機能学」と呼ばれる、食品の摂取による生体への生理学的効果、即ち、生体調節機能や生活習慣病のリスク回避機能といった「食品の3次機能」

に主眼を置く新しいジャンルが登場しています。。

1つは一般食品の3次機能を理解して献立の中に効果的かつ積極的に取り入れ生活習慣病のリスク回避を推進する。

もう1つは個人レベルの栄養アセスメントを実施してトクホなどの機能性食品を効果的に日常の食生活に取り入れる。機能性食品とは、いわゆる健康食品も含めた

ものです。通常の食品とは異なり、ある意味で「いびつな食品」という面を持っているので、本来は薬物と同じように、使用の際の適切な指導が必要とされるものです。

食習慣の多様化で飽食社会といわれる状況において病人ではないが半健康人(近い将来、生活習慣病になる可能性の高い人々)が非常に多いのでは?

このような人々にとって健康の維持増進は「検査値に異常はないが、食生活など自らの生活習慣を省みて、気になっている」テーマです。

そのため、それをサポートする効果について国が科学的に評価・認証する食品であるトクホを利用した栄養指導は、きわめて有効である。ただし、

食品の持つ3次機能への過信が、嗜好に任せた食生活に逆戻りしないよう慎重な指導が欠かせません。病人においては、薬との相互作用に留意が必要です。



特定保健用食品