中高年の為の正しい検査値の読み方

  ●コラム

  ✦頻尿

  最近トイレが近いとか回数が多いといった症状がある方が多いようです。頻尿と呼ばれているが、1度トイレに行ってもすぐにまた行きたくなる状態を指しています。

  排尿行為というのは緊張すると行きたくなったり、気になると尿意を催したりするので神経的なこともあります。また水分を沢山摂れば尿の量も当然増えます。

  尿を作っている腎臓は非常に精密にできており、体の中の水分を一定にするように努力しているのです。では頻尿の原因を考えてみると、女性では膀胱炎・神経性頻尿・

  神経因性膀胱のいずれかです。女性で1番多い頻尿の原因は膀胱炎です。頻尿以外に排尿時の痛み、残尿感、時に血尿が特徴です。但し、抗生剤を内服すれば、

  すぐに治るので長い間悩む病気ではないと思います。しかし、症状を我慢し続けるとバイ菌が膀胱から腎臓にまで上がり全身に広がることもあるので注意しましょう。

  次に多いのが神経性頻尿です。精神が高ぶったりして、何度もトイレに行きたくなる状態です。意識するほど我慢できなくなります。何にかに集中していたり夜寝ていたり

  する時にはトイレに行かないのがその特徴です。比較的稀ですが、厄介なのが神経因性膀胱です。神経因性膀胱とは、直腸や子宮の病気で手術や放射線療法を

  受けた人や、脳梗塞などの脳や神経の病気にかかった人か、糖尿病の人で、膀胱の神経が少し麻痺している状態のことです。水分を多く摂れば当然尿の量は多くなり

  回数も多くなるが、これは頻尿とは言わず多尿と言います。厳密な頻尿とは、少しずつ何回もトイレに行くことで、1日の合計の尿の量は普通です。

  最後に老人の男性では殆どが前立腺肥大を持っており、頻尿や尿が出にくくなる症状が出ることがあります。しかし、老人になれば悪性腫瘍の発生頻度も増加するので、

  精密検査が必要です。悩みをお持ちの方は診察を受けましょう。

  ✦血球像検査

  血液を染色して標本を作り、顕微鏡で観察する検査です。例えば、赤血球の形が異常で、つながった連銭形だったらアルコール中毒、赤血球が大小に不揃いだったら

  鉄欠乏性貧血などの可能性が疑われます(正常な血液でも多少は赤血球異常があります)。或いは、白血球に未熟な骨髄芽球が見られたら白血病の可能性が疑われます。

  ✦フェリチン

  貧血のスクリーニング(振い分け)検査ではよくフェリチンも調べます。フェリチンはその内部に2500個の鉄を収容する巨大な蛋白で、鉄を抱いた格好で細胞の中に

  存在しています。いわば細胞内の鉄分の貯蔵庫係り。肝臓、脾臓、心臓などの臓器に分布し、血液中にも微量に存在しています。細胞内の鉄分が減ると血清中の

  フェリチンも減り、前者が増えると後者も増えるという相関関係があって、それでフェリチンの値が細胞内に貯蔵されている鉄の量を推定する目安になります。

  一般的な基準値は男性15~20ng/mℓ、女性10~80ng/mℓ。但し、悪性腫瘍、肝障害、心筋梗塞、感染症などの場合、細胞内の鉄の量とは無関係にフェリチンの数値が

  上がることがあります。

  ✦便中キモトリプシン測定法

  膵外分泌機能をスクリーニングする簡便な検査に便中キモトリプシン想定法という方法もあります。これは薬の服用も要らず、唯自宅で親指ほどの大きさの大便を採取して、

  乾燥させないよう容器に入れ、持参して分析してもらうだけです。簡便なため、慢性膵炎の経過観察にもよく用いられます。