健康のトリック

  ◎TV番組を検証する

納豆を食べても血液はサラサラにならない 海洋深層水のカラクリ
カテキンは農薬だ 「有機」は無農薬、無添加とは限らない
カルシウムを多く摂っても骨は丈夫にならない アミン酸でダイエットは出来ない
コラーゲンで肌は潤わない にがり水でダイエットは出来ない
アルカリ性食品で血液はアルカリ性にならない コエンザイムQ10は有害無益か
  
  ●納豆を食べても血液はサラサラにならない

  ◆試験管内を体内に見せかける健康トリック

  ある学者が「納豆のナットウキナーぜが血栓を溶かす」そして、納豆を食べると脳梗塞や心筋梗塞の要因である血栓を

  溶かす」と言い出したことが始まりで、その後「血液サラサラ」のブームに乗って「納豆を食べると血液がサラサラになる」

  という健康トリックをTVで取り上げるようになりました。TVで、試験管内で人工的な血栓を造り、そこにナットウキナーぜ

  を入れ、血栓が見る見る溶けていき、30分後には血栓が半分になっていました。更にナットウキナーぜを発見した学者

  が「できた血栓を溶かせる食品は納豆しかない」と言っていました。この様に言われれば、「納豆を食べていれば血栓は

  溶けてしまう」と思ってしまい、脳梗塞や心筋梗塞になっても納豆を食べれば治ってしまうと過信する人もいると思います。

  ところが納豆を食べてもナットウキナーぜ(分子量2万)は胃腸の消化液で分解され、また腸に行っても、分子量の大きさ

  の違いで腸から血液には吸収されません。血液中には分子量約1万以下の物質しか血液中に吸収されません。

  その証拠に、人が納豆を食べて血液中にナットウキナーぜが検出されたというデータはありません。当然、脳梗塞や

  心筋梗塞になった人が納豆を食べて血栓が溶けたという確実な症例もありません。これが試験管内で血栓を溶かす

  という事実を強調しておき、納豆を食べると血液がサラサラになるという間違いを信じ込ませる健康トリックなのです。

  ナットウキナーぜが試験管内の血栓を溶かすのは事実でしょうが、血栓だけを特異的に溶かすのではなく、蛋白質を

  溶かす、単なる蛋白分解酵素である可能性があります。そうであれば、血小板や赤血球や白血球が壊れてしまい出血

  しやすくなったり、貧血になったり、黄疸になったり、免疫力が低下するかもしれません。そもそも血液には血液を固めようとする凝固能力と血液を溶かそうとする溶解能力

  があり、均等にバランスを保っています。血管のどこかが破れて出血すると凝固能力が働き血栓を作って破れた血管を塞ぎます。また、血管のどこかで血の塊の血栓が

  できれば溶解能力が働き血栓を溶かします。納豆を食べて血液がサラサラになってしまうと、食べ過ぎると血液の溶解能力が強くなり過ぎ、出血しやすくなります。しかし、

  納豆を食べても血液はサラサラなんかになりませんから心配することはありません。何でもバランスが大切ですが、血液がサラサラならば良いというものでもありません。
  
  納豆を食べても血液はサラサラにはなりませんから、当然、脳梗塞や心筋梗塞を予防できるはずはありません。健康トリック番組では脳梗塞や心筋梗塞は血栓が原因

  のすべてかの様に言っているが、動脈硬化のほうが要因としては大きいのです。いずれも血管が狭くなり、血液が流れにくくなっって起きるのです。血液の凝固と溶解

  能力のバランスの良い人でも動脈硬化で脳梗塞や心筋梗塞になる人が多いのです。血栓だけが原因ではありません。