✤老眼を治す薬はない

不老長寿の薬がないように老眼を治す薬、つまり水晶体に柔軟性を取り戻せる薬は現在のところありません。眼鏡矯正はできるが、老眼そのもを治すわけではない、またメガネ矯正できない

場合は、将来、失明する病気とつながっているケースもも少なくないので注意が必要です。例えば、視野が狭くなったり、「白内障」「緑内障」、網膜や視神経系の病気がそうですが、これらは

必ずしも老化が原因とは限らない。とは言っても、年齢が上がるにつれて発病率も上がってきます。その代表格が水晶体が混濁する「白内障」です。水晶体には神経も血管もありませんから、

水晶体自体の新陳代謝が衰えることで濁ってしまうのですが、その要因が老化であり、糖尿病です。「緑内障」は眼球内の圧力(眼圧)が高くなり、そのために視神経が圧迫されることで視野に

障害が起きたり、失明したりします。この病気も老化だけが原因ではないが、やはり年をとるに従って起きやすくなります。以上のような病気の兆候を挙げると、視力の低下の他に頭痛、目の痛み、

視野狭窄などです。時には吐き気を伴ったり、色彩感度が弱くなったりすることもあります。

✦「白内障」の基礎知識

✧老人性白内障・・・・・加齢による水晶体の新陳代謝の衰えが原因で起きる「白内障」を言います。個人差はあるが早い人だと50代から始まります。初期の段階では、少し眩しさを覚える程度で

自覚症状はほとんどありません。人間ドックなどの検査で見つかるケースが多い。いずれにしても専門医に診てもらうことが先決で、点眼薬、飲み薬で経過を見るが、完治させる薬はありません。

✧糖尿病性白内障・・・・・糖尿病による水晶体の新陳代謝の衰えが原因で起きる「白内障」です。罹病年齢の若年化の傾向も見られことと、中途失明者の多くの原因になっている病気です。

✧併発白内障・・・・・ぶどう膜炎や網膜剥離が原因で水晶体の新陳代謝が阻害され、その結果栄養不足状態に陥って「白内障」になります。炎症の原因はベーチェエト病、結核、アレルギー等です。

✧外傷性白内障・・・・・目に傷をつけた場合に起きます。葉ものや針状のもので傷つけた場合だけでなく、ボールが当たった場合などで発症するケースもあります。

✧その他の原因による「白内障」

∘薬品ではステロイド剤の長期使用で白内障が発症する場合があります。ステロイド剤を使う主な病気は、リウマチやネフローゼ症候群です。副作用で白内障が起きることは医師も知っている。

∘職業などによって放射線や赤外線を目に浴びる機会の多い人が、それぞれ「放射線白内障」「赤外線白内障」にかかることもあります。

∘「先天性白内障」は生まれつき水晶体が濁っているものです。この場合症状が出たら出来るだけ早く手術をするのがいいとされています。

✦白内障の治療

原因を突き止めて、その治療をします。糖尿病が原因ならその治療をしなければなりません。その上で薬を使うが飲み薬と点眼薬があります。「老人性白内障」ならば老化を防ぐホルモント言われる

パロチンやビタミン、水晶体の保護作用があるグルタチオン(アミノ酸のけ合物質)などが使われます。手術は濁った水晶体を人工水晶体に替え、手術後に眼鏡やコンタクトレンズで視力矯正します。

✦緑内障の基礎知識

緑内障とは、眼圧が異常に高くなった状態を言います。40才以上で6%の人に症状が見受けられます。失明原因では糖尿病性網膜症に次いで2番目に多い。

                

✧急性型と慢性型の2タイプ

閉塞隅角緑内障・・・・・ある日、突然、眼圧が上がり、激しい頭痛、目の痛み、吐き気などの発作を伴う急性型。水晶体が白く濁るので、外から瞳を覗くと白っぽく見えるので「白そこひ」と呼ばれる。

開放隅角緑内障・・・・・眼圧がある程度高い状態が続いて、症状としては目の疲れ、肩こりなどを感じる程度の慢性型。角膜が青っぽく濁り「青そこひ」と呼ばれる。発見が遅れることがあるので要注意。

次の段階では視野狭窄が始まりますが、多くは鼻側の視野から見えにくくなり始めます。徐々に進行するので本人の自覚が弱く、視力低下や視野が狭まっている事に気ずいた時には病気は進んでいる。

✧高眼圧症と正常眼圧緑内障

高眼圧症・・・・・正常な眼圧は10~20mm/Hgトいう基準値があるが、あくまで平均値であって血圧と同様全ての人にそのまま当てはまるわけではありません。中には眼圧が高くても障害が出ない人もいる。

          現時点では症状が出ていなくても将来的に「緑内障」を発症する可能性が高いので、定期的に専門医の健診を受けて経過を見る必要がある。

低(正常)眼圧緑内障・・・・・眼圧は正常だが視野や視力に症状が現れる。これははっきりした自覚症状がないため対応が遅れがちですので定期的に眼科医の診察を受けて経過を見るようにします。

✧緑内障の治療

∘治療はまず眼圧を下げることから始まります。普通、眼圧を下げる薬を最初に使います(点眼薬と服用薬)。点眼薬には瞳孔を縮める作用と房水の分泌を抑える作用の2つがあります。

∘飲み薬にも房水の生産を抑制する作用と血液の浸透圧を高める作用の2つの作用があります

∘手術は緊急な時、或いは薬ではコントロールしきれない時に行います。いろいろの方法があるが、考え方としては房水が流出しやすいように出口を作るため、紅彩、眼球壁、前房隅角などを切除する。

∘レザー治療はレーザーで紅彩や隅角を焼いて穴をあけます。効果がない時は緑内障の進行程度に合わせて手術を行います。



       

その機能を主に稼働させているのは、レンズの役をしている水晶体の厚さを調節している毛用体筋です。これが縮むと水晶体が

厚くなり、緩むと薄くなる仕組みですが、困ったことに加齢に伴って水晶体の弾力性が失われてくるのです。その結果、年齢に

抗して毛用体筋が頑張って縮んでも硬くなった水晶体は厚くなれないため近くに物が見えにくくなります。

水晶体が厚くなれないということは光が充分に屈折しません。その結果、光の映像は網膜上にきれいな画像を結ぶことができずに

ボヤけてしまいます。これが老眼です。次に老化が目立つのは硝子体です。水晶体の老化からくる老眼に比べると自覚症状は

小さいと言えますが、一般に視界に蚊が飛んでいるようにゴミ状の物が見える飛紋症や視力低下が見られます。

主な原因は、硝子体を組成しているゲル様組織と呼ばれる寒天状物質の粘りがなくなって液状になります。すると硝子体内の

細胞や繊維質が不安定に浮遊し、その影が見える現象なのですが、硝子体の老化は視力の低下にもつながります。

その他にも網膜の血管に動脈硬化が起こり、時にはこれが破れて出血すると、初期段階では視野の中に影ができたり視力が

急に落ちたりするが、いわゆる眼底出血と呼ばれる症状です。このような血管障害も老化の1つですが、高血圧や糖尿病などの

生活習慣病が原因になっていいる場合が少なくないので、注意が必要です。

    

✤病気の対応に欠かせない基礎知識

病気の対処に大切なことは早期発見・早期治療です。病因は大きく分けると、素質(遺伝形質)、環境(自然・社会・生活環境)、外的要因(怪我・ウイルス・薬の副作用)の3つに分けられる。

それでは、糖尿病が原因の「白内障」や網膜剥離は、遺伝のせいなのかそれとも生活環境のせいなのかと問われたら、はっきりどちらとは言い切れません。

現実的には1つの要因で発病するわけではなく、いくつかの要因が複合的に絡み、かつそれらが中長期的に身体を蝕んで起きるわけです。目も年をとります。その代表格は老眼ですが、

これは目の焦点を合わせる調節機能の低下が原因です。

眼球内に房水と呼ばれる液体が血液の代わりに流れていて、各部に栄養を運んでいます。房水の組成部分は血液の結成と似ていますが、

その流れが何かの加減で止まり、眼球内に房水が溜ってしまうことがあります。すると循環眼球内の圧力が高まり、そのわずかな圧力の

増加によってデリケートな視神経は機能を失ってしまうことがあります。視神経は約100万本ありますが、その数は年齢とともに減っていき、

半分くらいになると視野検査で異常が見つかります。眼圧が高くなると視神経の衰退が早まったり、或いは網膜の奥で視神経が束になって

いる部分(視神経乳頭)が傷められたりして、神経が機能を失うことがあります。これが緑内障ですが、一旦失われた神経機能は2度と回復

しませんから、怖い病気です。

房水の循環機構に支障をきたす原因は、循環を終えた房水を外へ排出している角膜と紅彩の境にある前房隅角と呼ばれる部位に何らかの

障害が生じるためで、その結果、充分な排出がなされなくなり、溢れた房水が眼球内に溜って眼圧を押し上げます。眼圧は健康な人で

10~20mm/Hgですが、眼圧の上昇はたとえわずかでも視神経には取り返しのつかないダメージを与えることがありますから、油断禁物です。