「健康に良い」はウソだらけ

  はじめに:自動車工場で、車の生産を増やすにはどうしたらいいでしょうか?車に多くの鉄が使われます。では、原料である鉄鉱石をドンドン工

  場に運び込めば生産が増えるでしょうか。それはあり得ませんね。ところが、自分の大切な体に関しては、こういった発想を持ってしまう方が多

  いようです。例えば、「コラーゲンでお肌がプルプルになる」「グルコサミンで膝がグルグルになる」「カルシウムで骨が強くなる」、いずれも医学的

  には正しくありません。確かに人の皮膚や関節にはコラーゲンが含まれていますが、口から摂取すれば都合よく皮膚や関節にいきわたるわけで

  はありませんし、むしろ他の動物の皮下に多く含まれ、皮製品に利用されていて、人は消化・吸収することが出来ないのです。グルコサミンも関

  節への効果が厳密な臨床試験で評価されましたが、効果が認められませんでした。カルシウムも骨の重要な材料ですが、多く摂取すれば良い

  わけではなく、逆に骨折や死亡率が高まったという結果が発表されています。人の体に含まれる成分を補っても、それで健康になったり病気が

  予防できたりするわけではないようです。もちろん不足している方には補充する必要がありますが、普通に生活している現代日本人の多くには

  必要ないと思われます。むしろ、日頃の食材に病気の予防効果が大きいことが分かってきました。例えば、クルミやアーモンドなどのナッツ。お

  酒のツマミやスイーツの材料に使用される、どちらかと言うと脇役で、カロリーが高めと避けられる傾向もありました。しかし大人数を調査した、

  臨床研究では、有名な方が亡くなって話題になった膵癌ですら、リスクを減らすことが示されています。(注:膵癌にならないとか、膵癌患者が良く

  なるとかではありません。膵癌以外にも、直腸癌や子宮体癌もリスクが減るようです。しかも、ナッツにはコレステロール値改善効果や心臓血管

  疾患予防効果も期待されています。そして、更には、"体重減少効果も証明されているのです。もちろんナッツには脂質が多く含まれ高カロリー

  な食品なのですが、食生活に積極的に取りいれることで、むしろ体重減少が期待されるのです。では、ナッツで何故体重が減るのでしょう?

  小さい中にも食物繊維が多く含まれていること、不飽和脂肪酸が豊富に含まれていること、も確かに影響しているでしょう。しかしここは敢えて、

  「よくわからない」と言いたいのです。「納豆にはナットウキナーゼが」「トマトにはリコピンが」「玉ネギにはケルセチンが」「赤ワインにはレスべラト

  ロールが」含まれているから、等、成分が健康効果の理由に挙げられることがありますが、後述するように、成分だけを摂取しても疫病予防効

  果がないばかりか、疫病リスクを高めてしまった物質もあります。食材そのものや食習慣について信頼に足る臨床試験で効果が示されたのであ

  れば、その食材の中の「成分」だけに期待したり摂取するのではなく、食材そのものを日々の食卓で楽しく満喫できるかを考えるべきです。

  一部の学者を除き、今生活している私達にとって大切なことは、「『何故』人の体によい効果をもたらすのか」でなく「どの食材が」「どういった食生

  活が」疫病を予防してくれるのか、です。ナッツは現代人の死因の双璧である癌と心臓血管疾患の両方に対する予防効果が医学的に示されて

  きました。何故そういった効果が得られたのかは、この際さておき、アレルギーがなければ積極的に普段の食生活に取り入れていってはどうでし

  ょうか。大切なご自分や家族・友人の体は、たった一つしかありません。TVやWEBで健康に良いと言っていたから健康食品やサプリを試してみ

  ようとするのはもったいないことです。美味しいとか楽しメルならよいと思いますが、そうでなければ、大切な体を人体実験に使うのは避けましょう

  古今東西で行われてきた食生活に関する臨床研究からは、体に良い(病気を予防してくれる)食材がいくつも証明されてきました。数万人〜数

  十万人規模で科学的に厳密に行われた調査からの結果を是非積極的に活用していただきたいと思います。その一部を分かりやすく紹介します