お腹の不調を治す新常識

  食べる時間を制限すると、太らない体になる? ■1日8時間に制限する にカロリー制限について触れましたが、実際にやろうとなると、なかなか難しいとい

  う人もいるかもしれません。そんな人にお勧めしたいのが、「食べても太らない」テクニックです。これまでと同じ内容の食事をしても痩せられるという、画期的な方

  法なのですが、そのコツは「食事をするタイミング」にあります。食べる時間を、1日8時間以内に制限するのです。その効果を照明したのが、マウスの次のような

  実験です。まず、一方のマウスには普通食を与え、もう一方のマウスには高脂肪食を与えます。普通食を与えられたマウスは、マウスの活動時間である夜にのみ

  餌を食べるようになります。しかし、高脂肪食を与えられたマウスは、なんと1日中餌を食べ続けるようになります。高脂肪食が、食欲のコントロールをはじめとする

  体内時計を狂わせてしまうからです。そこで今度は、高脂肪食マウスを2つのグループに分けます。片方の高脂肪食マウスは1日中餌を食べ放題にしておき、もう

  片方はマウスの活動時間である夜の8時間だけ、餌を食べられるようにしておきます。その結果、どうなったかと言うと・・・。1日中食べ放題のマウスは、大好きな

  高脂肪食を昼夜を問わず食べ続けます。一方、8時間しか餌を食べられなくなったマウスは、1日中食べていたのと同じ量の高脂肪食を8時間でまとめて食べる

  ようになります。つまり、どちらのグループもほぼ同じ量(カロリー)の高脂肪食を食べているということです。4ヵ月後、この2種類のマウスを比較してみると、驚くこ

  とが分かりました。全く同じ量の高脂肪食を与えられていても、食べるタイミングを8時間に制限したマウスは、1日中食べ放題だったマウスに比べて、体脂肪が減

  ったのです。それだけではなく、太りずらくなり、血糖値やコレステロール値も下がり、脂肪肝も改善し、最終的には普通食を食べていたマウスと変わらないほど健

  康になりました。更に、運動能力も向上し、体脂肪が落ちて筋肉がついたことで、メタボになりにくい体質になったのです。

  ■体内時計が非常に大切 このマウスの実験ではっきりしたのは、体の機能には体内時計が非常に重要だということです。特に、お腹の調子が悪い人には、規則

  正しい生活が有効です。1日中高脂肪食を食べ続けていたマウスの体内時計はすっかり乱れてしまっていたのに対して、食事を8時間に制限したマウスの体内時

  計は、正常のリズムに回復していました。これは、マウスに限ったことではありません。つまり食べる時間を8時間以内に制限することで、私達の腸内のリズムは

  正常化し、太りにくい体質になれるということです。実際、私の患者さんでも7この「8時間食」によって、数ヶ月で約20kgの減量に成功した方もいらっしゃいます。

  ■朝はしっかり、夜は早めにが基本 8時間に制限するといっても、厳密にやる必要はありません。具体的には、朝ご飯をしっかり食べ、夕方の早い時間に夕食を

  済ませてしまえばいいのです。とても簡単です。反対にお勧めできないのは、夜遅くまで食べられるようにと、朝食を抜いてしまうこと。夜の就寝前に食べると脂肪

  が蓄積しやすくなるというのも理由の一つですが、朝食を抜くと、体はその分の脂肪を溜め込もうとして、却って太りやすくなります。太りにくい体質を目指すなら

  是非、この8時間ダイエットを試してみて下さい。

  規則正しい睡眠で、腸の健康が(よみがえ)る! ■お腹のガスと睡眠の深い関係 私達の腸の中では、何かを食べて消化するごとにガスが発生しています

  あまり知られていませんが、このガスは主に睡眠中に排出されます。ですから、質の良い睡眠をとることで、お腹の調子は改善するのです。しかし、現代人の多く

  が不眠の悩みを抱えています。なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めてしまったり、或いは朝起きるのがツライという人は、質の良い睡眠が取れているとは

  いえません。■早寝早起きのリズムが基本 では、質の良い睡眠をとるにはどうしたらよいのでしょうか?不眠を改善するには、何よりも体内リズムを整えることが

  先決。つまり、「早寝早起き」をすることが一番の近道です。朝は起きたら、まずカーテンを開けて、光を浴びましょう。目の網膜に光の刺激を与えると、その15時

  間後に睡眠ホルモンであるメラトニンがしっかり出るように体内時計がリセットされ、睡眠のリズムが整うようになります。それだけでなく、脳内伝達物資であるセロ

  トニンやドーパミンも分泌されます。私は内科医として軽症のうつ病の患者さんも診ていますが、彼らに共通するのは1日中カーテンを閉め切って暗闇で生活して

  いることです。これでは、うつから抜け出すことができません。朝は思いっきり太陽を浴びましょう。すると、①睡眠と覚醒のリズム「体内時計」がリセットされ、②心

  を明るくするハッピーホルモン(セロトニン)も作られて幸福感も増します。朝陽を浴びながらの散歩もお勧めです。又、メラトニンには抗酸化作用があり、アルツハ

  イマー型認知症だけでなく、胃潰瘍を改善する働きもあります。こうして睡眠のリズムが整ってくると、自然と質の良い睡眠がとれるようになりますから、腸はもちろ

  ん、体全体が元気を取り戻すのです。