お腹の不調を治す新常識

  FODMAP別お腹の不調の原因食材を突き止める食べ方 ■FODMAP別、原因を突き止める食べ方 ここまで、貴方のお腹の症状を悪化させている原因を突

  き止める為の方法を述べてきたが、実際にどうやって試していけばよいか、更に具体的なプランをご紹介していきましょう。FODMAPとは、これまで説明してきた通

  り、発酵性オリゴ糖であるフルクタンとガラクトオリゴ糖、二糖類である乳糖(ラクトース)、単糖類である果糖(フルクトース)、そして、ポリオール類(ソルピトール、

  マン二トール、キシリトール等)を含む食品のことです。3週間、このFODMAP食を完全に絶ったあと、ひとつずつ開始していきます。まずは、次の通り食べ始めて

  下さい。①フルクタンが貴方の腸に問題がないかどうかを調べる方 [まず食べてみるもの]小麦から作られた普通のパン2切れ、もしくはニンニク1片。いずれか

  を試したあと、玉ネギ1/4個を試してください。玉ネギはフルクタン(発酵性オリゴ糖)を非常に多く含んでいるので、必ず最後に試すようにしましょう。[パン→玉ネ

  ギ][ニンニク→玉ネギ]のいずれかを試して、よく傾腸して下さい。もし、お腹がゴロゴロしたり、腹痛が生じたり、下痢をしたり、お腹がガスでパンパンに張ったり

  したら、貴方の現在の腸にフルクタンは合わないということです。フルクタンを食べるとお腹に不調が出る人は、次の食品を避けてください。

  [フルクタンが合わない人が避けるべき食品]✦果物:スイカ、桃、柿、ネクタリン ✦野菜:ニンニク、玉ネギ、ポロネギ、エシャロット、アーティチョーク ✦穀物:

  パン、パスタ、シリアル、麺類、クラッカー、小麦ブラン、イヌリン(水溶性食物繊維で、ヨーグルトや牛乳に”善玉菌による発酵を促す為”として添加されていること

  が多い。このイヌリンもフルクタンの源になる) ✦豆類:ひよこ豆、レンズ豆、大豆、納豆 ✦ナッツ類:カシューナッツ、ピスタチオ

  ②ガラクトオリゴ糖が貴方の腸に問題がないかどうかを調べる食べ方 [まず食べてみるもの]レンズ豆、インゲン豆、もしくはヒヨコ豆を1/2カップ。いずれかを食べ

  てみて、貴方の腸の声をよく聴いてください。もし、お腹がゴロゴロしたり、腹痛が生じたり、下痢をしたり、お腹がガスでパンパンに張ったりしたら、貴方の現在の

  腸にガラクトオリゴ糖は合わないということです。[ガラクタオリゴ糖が合わない人が避けるべき食品]全ての豆類、納豆、ゴボウ、里芋、寒天

  ③乳糖(ラクトース)が貴方の腸に問題がないかどうかを調べる食べ方 [まず食べてみるもの]牛乳(全脂肪乳)1/2~1カップ、又はヨーグルト(全乳ヨーグルトもし

  くは低脂肪ヨーグルト)170g。いずれかを試して、お腹の様子をみてください。もし、お腹がゴロゴロしたり、腹痛が生じたり、下痢をしたり、お腹がガスでパンパンに

  張ったりしたら、貴方の現在の腸に合わないということです。[乳糖があわない人が避けるべき食品量]低脂肪牛乳1カップ以上、練乳1/2カップ以上、スキムミルク

  1カップ以上、チーズケーキ1切れ以上、ソフトチーズ(カッテージチーズ、クリームチーズ)1/2カップ以上、ミルクチョコレート60g以上、アイスクリーム2スプーン以上

  ④果糖(フルクトース)が貴方の腸に問題がないかどうかを調べる食べ方 [まず食べてみるもの]蜂蜜小さじ1杯、もしくはマンゴー半分。いずれかを食べて、お腹

  に何か症状が出るかを確かめます。もし、お腹がゴロゴロしたり、腹痛が生じたり、下痢をしたり、お腹がガスでパンパンに張ったりしたら、貴方の現在の腸に果

  糖は合わないということです。[果糖が合わない人が避けるべき食品]✦果物:スイカ、リンゴ、サクランボ、イチジク、梨 ✦野菜:アスパラガス、アーティチョーク

  ✦その他の甘味料:濃縮果汁、高フルクトースのコーンシロップ、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖

  ⑤ポリオール類が貴方の腸に問題がないかどうかを調べる食べ方 [まず食べてみるもの]ソルビトールを調べるー生のアプリコット2個、もしくは桃2切れ。マン二

  トールを調べるーキノコ類1/2カップ。これ等を食べてみて、腸の具合を確かめます。もし、お腹がゴロゴロしたり、腹痛が生じたり、下痢をしたり、お腹がガスでパ

  ンパンに張ったりしたら、貴方の現在の腸にポリオール類(ソルビトールやマン二トール)は合わないということです。[ポリオールが合わない人が避けるべき食品]

  ✦果物:梨、桃、ネクタリン、プラム、プルーン、スイカ、リンゴ ✦野菜:キノコ類、カリフラワー、サヤエンドウ ✦その他:キャンデイ、ガム、ミント菓子(キシリトー

  ルやソルビトール、マン二トール、イソマルト、ポリデキストロースを含むお菓子) この①~⑤を、1週間ごとに試していきましょう。少し面倒だと思うかもしれません

  が、誰でもない、貴方自身の体をよく知るチャンスだと思ってはいかかでしょう?貴方のお腹の調子を悪くする原因がはっきいりすれば、その要素が含まれている

  食品を避けるだけで症状が改善します。それだけ、日々感じていたお腹の不調とも、完全にさようならできるのです。

  <コラム>発症率が300倍に急増中 難病クローン病は高FODMAP食が原因? 日本では近年、クローン病患者が急激に増えています。1976年には128人だっ

  た患者数が、2013年には39799人と急増しているのです。症状は下痢や腹痛、貧血、体重の減少などで、10~20代の若者に多く発症しています。又同様に急増し

  ているのが、潰瘍性大腸炎。安部首相が患っている病気です。両者の症状はとても似ています。腸の免役機能が低下し、消化管に潰瘍ができます。潰瘍性大腸

  炎は病変が大腸のみで起こるのに対し、クローン病は口から食道、胃、小腸、大腸、肛門までの全消化管に病変が起こります。これだけ急激な腸の病気の増加

  は、やはり食生活の変化が関係しているのは明らかで、これまでは漠然と食生活の欧米化が原因と考えられてきましたが、詳しい原因は分かっていませんでした

  しかし、2009年にオーストラリアの研究者達が、「低FODMAP食を実行すると、クローン病や、潰瘍性大腸炎の症状が改善する」と発表したのです。つまり、高

  FODMAP食であるパンやパスタなどに含まれるフルクタン(発酵性オリゴ糖)、牛乳やヨーグルトに含まれる乳糖(ラクトース)、甘いジュース等に含まれる果糖(フ

  ルクトース)、ダイエット甘味料に含まれるポリオール類などが、クローン病の発症に関係しているのではないか(モナッシュ大学による発表)というのです。100年前

  まで、日本人の食は低FODMAP食といえるものが中心でした。米を主食とし、魚介類や野菜中心の低FODMAP食だった頃には、クローン病や潰瘍性大腸炎の

  患者は殆ど存在しなかったのです。ファストフードやパスタやパンなどの小麦製品を食べる機会が増え、日本人の食生活が小腸や大腸に負担のかかる高

  FODMAP食を大量に食べる変わってきたことが、クローン病や潰瘍性大腸炎が増えてきた要因のひとつだと考えても矛盾はありません。近年は、発酵食品や

  水溶性食物繊維が短鎖脂肪酸を増やすので、健康にいいとブームになっています。しかし、短鎖脂肪酸の中でも酪酸などは増やし過ぎると、パーキンソン病の

  症状を悪くすることも報告されています。健康にいいものでも、上限を考慮せずに食べ過ぎることは良くないことが分かります。