お腹の不調を治す新常識

  肉や魚は低FODMAP食だった! ■動物性蛋白質は問題なし 意外かも知れませんが、肉や魚、卵等の動物性蛋白質には、腸の調子を悪くするFODMAPが一つも含まれて

  いません。発酵性オリゴ糖、乳糖、果糖、ポリオールのいずれも入っていないのです。そのため、肉や魚が原因でお腹の調子が悪くなることはほぼないでしょう。

  ■問題は植物性蛋白質 脂肪や油も同様で、FODMAPを含みません。しかし、注意しなくてはならないのは、植物性蛋白質の方。つまり豆類です。豆類にはFODMAPであるオリゴ

  糖(ガラクトオリゴ糖)がとても多く含まれているので、お腹の弱い人は避けなくてはなりません。

  スパイスとハーブを活用するのが秘訣 タマネギだけは要注意! 低FODMAP食を続けるために是非お勧めしたいのが、ハーブやスパイスです。に述べたように、タマネギ

  とニンニクは使えませんが、それ以外のスパイスやハーブはほぼ問題なく食べられます。ゴマ、こしょう、しょうが、パセリ、カレー粉、チリ、パジリコ、シナモン、マスタード、ペパーミ

  ント、クローブ、ラベンダー、パプリカ、ローズマリー、八角、サフラン等、普段の料理にもうまく取り入れて、お気に入りの味を見つけて下さい。又、醤油やマヨネーズ、照り焼きソー

  ス、モルトビネガー等には、原材料としてごくわずかに小麦が入っていますが、お腹に影響を与えるほどではありませんので、食べても問題ありません。但し、注意すべきはタマネ

  ギです。市販のドレッシングや加工ソース等には必ずと言っていいほど入っていますので、注意しましょう。サラダにはオリーブオイルをかけるのがお勧めです。純粋なオイルには

  FODMAPが含まれないからです。

  食品ラベルには正しい読み方がある! 書かれている順番が重要 パッケージングされた食品を購入する際には、必ず食品の原材料欄を見る習慣をつけましょう。その食品

  がどんな原材料で作られたか、それをしっかり確かめることができるからです。実は、食品の原材料欄はとてもシンプルな規則で書かれています。原材料表示は、一番多く含まれ

  ている成分から順に書かれているのです。つまり、FODMAPを多く含んでいるかどうかは、ラベルの最初のほうに書かれているか、最後のほうに書かれているかで分かるのです。

  FODMAPは、ある程度の量以上を食べている時にだけ症状を引き起こします。ですから、少量含まれているだけなら、食べても問題はないことが多いのです。食品の原材料欄を

  見れば、FODMAPが多いか少ないかが一目瞭然ですから、購入する際には忘れずにチェックしましょう。

  [例1] フルーツジュース <原材料欄>蒸留水、フルクトース、果汁還元(オレンジ、ブドウ)、食酸(クエン酸)、香料、保存料  表示を見ると、フルクトース(果糖)がこの飲料の

  2番目にきていますからフルクトースの含有量が多く、メインの甘味料として使われていることが分かります。従ってこのジュースは買わないほうがいいでしょう。

  [例2] パン <原材料欄>コーンスターチ、ジャガイモ粉、タピオカ粉、乳固形分、重曹、塩、フルクト-ス、保存料  表示を見ると。フルクトースはこのパンの材料の中では最後

  の方に書かれていますから、フルクトースはあくまで付随的な材料として少量だけ使われているということを意味します。フルクトースは入っていますが、お腹の不調につながるほ

  どではないと判断Dれきますから、発酵性オリゴ糖(フルクタン)に耐性がある人なら購入しても大丈夫です。

  お腹の弱い人は気をつけたい外食のポイント 外食も十分楽しめる! お腹の調子を崩しやすい人だって、外食も美味しく楽しみたいものです。少し気をつけるだけで、お腹の

  調子を崩さず安心して食事ができますので、是非次のことを参考にしてください。・できるだけパンではなくライスを選択しましょう。・肉や魚は低FODMAP食ですから,お寿司もお勧

  めです。但し、ワサビは高FODMAP食なので、少なめにして下さい。・日本料理はもともと、低FODMAP食に似ています。中でもお米は腸の中でも水素(ガス)を発生させにくい食品

  の一つですから、お腹がパンパンに張って苦しいという症状にもつながりません。コンビ二食には高FODMAP食が多いので、おにぎりがお勧めです。・パン以外でも、ラーメン、

  お好み焼き、たこ焼き、焼きソバ等、小麦を多く含む食事は控えましょう。特にラーメンにはニンニクが大量に使われていることがあるので、お腹の調子を崩す原因になります。

  ■レストランのグルテンフリーメニューを活用しよう まずレストランを選ぶ際には、できるだけ健康に配慮したメニューのあるお店を選ぶことが先決です。中でも、海外の人がよく

  利用する外資系ホテル等には、多くの場合、グルテンフリー食が用意されています。「グルテンフリー食=小麦が使われていない」ということですから、低FODMAP食としても安心

  して食べられます。小麦の中に含まれる注意すべきFODMAPの一つ、フルクタン(発酵性オリゴ糖)が除去されているからです。但し、グルテンフリー食が必ずしも低FODMAP食

  ではないことを忘れてはいけません。グルテンフリー食の中にも高FODMAP食があるので、注意が必要で、避けるべきはタマネギです。[基本グルテンフリー」食+「タマネギ除去」

  が低FODMAP食の概略ともいえます。「タマネギ抜きのグルテンフリー食」と言うと、レストランでもすぐに分かってもらえると思います。又、セリアック病の人が行わなくてはならない

  グルテンフリー食と比べても、、低FODMAP食はずっと制限が緩いのが特徴です。揚げ物の衣やサラダのクルトンまでいちいち取り除く必要がありません。あまり神経質になりすぎ

  ず、気軽にできることから始めましょう。■長期的にも低FODMAP食は安全 低FODMAP食を実行すると、酢酸などの代謝産物が減り、腸内細菌も減ることになります。つまり、

  お腹の症状がある人とない人では、腸内細菌を増やした方がいいか悪いかは正反対で、全く異なるのです。症状がない人は腸内細菌を増やすのが良いですし、不快な症状が

  ある人は腸内細菌を減らすのが症状を軽くすることにつながるのです。これが長期的に、腸にどのような変化をもたらすのかは、まだ検討の余地があります。しかし、2017年に

  イギリスとイタリアから報告された論文によると、それぞれ6ヶ月以上、3ヶ月の低FODMAP食生活では栄養上の問題がないばかりか、唯の炭水化物制限食よりお腹の症状を改善

  し、又、低FODMAP食は、お腹の調子が悪い過敏性腸症候群の人だけに有効なわけではなく、潰瘍性大腸炎やクローン病、逆流性食道炎の症状を改善することも分かりました。