脳が若返る食事

  ◯睡眠不足は食欲増進ホルモンを分泌させ肥満を招く

  脂肪細胞は余ったカロリーを蓄えておく他に、人間にとってとても大切な仕事をしており、それは、「レプチン」という満腹感を脳に知らせるホルモンを放出するということです。

  人は、満腹になると脂肪細胞から「レプチン」が放出され、脳に「食べるのをやめるように」と伝え、食事をストップさせるのです。「レプチン」は人が空腹か、脂肪をもっと蓄積

  させるべきか、燃焼させるべきかを決定するホルモンです。そのため、「レプチン」の濃度が低いと食べ過ぎてしまうのです。「レプチン」の急激な減少をもたらすのは、「睡眠

  不足」です。徹夜で仕事をしている時など、無性に何かを食べたくなったりする経験のある方もいるでしょう。「レプチン」が低下した人は、甘い物や塩分の多いスナック類と

  いった高カロリーで高炭水化物の食品を欲しがるといった研究データもあります。もうひとつ、睡眠不足によって食欲を増進させるホルモンがあります。それは、空っぽの

  胃から分泌され、「食べなさい」という指令を出す「グレリン」というホルモンです。男性の睡眠時間が足りないと「グレリン」が放出され、空腹でなくても空腹に感じてしまう

  のです。睡眠が足りないと脳に正しい指令が伝えられず、余分なカロリーを更に溜め込み、やがては脳の機能も失われてしまうことになります。

  ◯「寝る直前の満腹ご飯」は、良い睡眠の妨げになる

  就寝前にお腹いっぱいの食事をとると、カロリーが体内に蓄積されてしまいます。また、食事の時間があまり遅れると、ホルモンの分泌に支障をきた

  して、脳の神経を間違った方向に刺激してしまい、ホルモンのバランスを崩して睡眠が妨げられることがあります。満腹の時ばかりでなく、お腹が空

  いた状態でも、ぐっすりと気持ちよく眠れません。食事は規則正しい時間にとり、特に夕食と就寝時間の間が3時間位空くようにしましょう。食事と同じ

  ように、脳のためには規則正しく眠る習慣もつけたいものです。良い睡眠をとることが、過食を防ぎ、翌日の脳の活力を生むことにつながります。寝る

  前のくつろぎの時間、温かいお風呂、ハーブティーを飲むなど、脳に「そろそろ時間ですよ」と信号を送るようなことを習慣にするといいでしょう。習慣

  によって、その時間になると、脳が睡眠へと誘ってくれるようになります。これに対して、寝る前にカフェイン入りの飲み物をとるのは控えます。また、

  寝る直前のお酒の飲み過ぎもよくありません。飲んだ直後は鎮静作用があって眠りに落ちますが、アルコールの分解に使われる酵素の一つに刺激

  作用があるため、体内でアルコールが処理される間に、睡眠が浅くなってしまうことがあるからです。

  ◯一汁一菜の「粗食」は、血管を脆くする

  年を重ねていくと、「こってりしたものより、あっさりした食事を好むようになる」と思っている人は、案外多いのではないでしょうか。だんだん肉食より、

  「粗食」を好むようになるというのです。「粗食」といって思い浮かぶのは、ご飯に一汁一菜。玄米ご飯に味噌汁、野菜の煮物といったイメージでしょう。

  また、肉食が健康に良くないといった認識も広まっていました。肉の脂には、動脈硬化の進行を促す飽和脂肪酸が多く含まれているとされていたか

  らです。ところが、そもそも動脈硬化の原因となるLDLコレステロールは、8割が体内で作られています。むしろ、食べ物からとるより体内で合成され

  る方が多いのです。そのため、肥満によって内臓脂肪が蓄積されて体内での代謝がうまく行なわれなくなると、コレステロール値の異常が起こると

  考えられています。肥満とは、脂肪細胞に中性脂肪が過剰に蓄えられている状態です。中性脂肪は食事の影響を大きく受けます。特に炭水化物や

  砂糖に偏った食生活が血糖値を上げ、中性脂肪の蓄積を促してしまうのです。つまり、高血糖状態が中性脂肪を増やし、コレステロールの代謝に

  異常をきたし、動脈硬化を引き起こすというのです。「粗食」は、肉を避けて炭水化物や糖質に偏った食事というわけです。