脳が若返る食事

  ◯血糖値を急上昇させるアミペクチンは脳疾患や糖尿病を起こす

  小麦の主成分は炭水化物であるでんぷん(主にアミロペクチン)です。アミロペクチンは、砂糖よりも早く血糖値を上げてしまいます。そのために、たとえ小麦アレルギーが

  なくても、肥満や高血圧、糖尿病、脳疾患、皮膚疾患などを引き起こすことがあるのです。脳にも良くない影響を与えます。小麦を食べたことによって、集中力がなくなったり、

  ついさっきの出来事を忘れてしまうといった軽度の認知障害を引き起こすという学会での報告もあります。幸運なことに、ジョコビッチ選手は「グルテン不耐症」ということが

  分かり、食事を改善して好成績を上げられるようになりました。同時に、そのために早い時期に小麦から受ける悪影響を知ることができたのです。

  ジョコビッチ選手がグルテンフリーの食生活を始めると、アスリート仲間に盛んに不思議がられたそうです。「小麦を食べずに、試合ができるのか」と・・・。しかし、結果は一目瞭然

  でした。食事を変えたことで、ジョコビッチ選手のテニス人生は変わったのです。メンタルも整って体調は万全。ジョコビッチ選手の天下は、まだしばらく続くでしょう。

  ◯白い砂糖よりもGI値が高い全粒粉のパンに注意

  ある食べ物を食べた後で、血糖値がどれほど上昇するかを見る数値に、GI値(グリセミックインデックス)があります。GI値は、血糖値を急激に上昇させる食べ物ほど高い値が

  つきます。基準は純粋なグルコースで、レベルは最高の100の値です。次の4つのうち、どれが一番GI値が高いと思いますか?*全粒粉の小麦パン *チョコバー 

  *精白糖大さじ一杯 *バナナ 一番は全粒粉の小麦パンで、GI値71。以下、精白糖GI値68、バナナGI値56、チョコバーGI値55という順になります。因みに、全粒粉の

  小麦パンは、精白された小麦で作ったパンと同じ値です。つまり、GI値に関して言えば、全粒粉のパンのほうが精白されたパンよりも良いということはないのです。

  更にここで注目したしいのは、白い砂糖よりもパンのほうが急激に血糖値が上がるという事実です。

  ◯炭水化物を控えて「インスリンの効きの良い脳」にする

   血液中のグルコースは、食事によって変わります。パンなどの炭水化物を多く含む穀物や、アイスクリームやケーキなど砂糖を多く含むお菓子を食べると、体内の血糖値は

  急上昇します。食後に血糖値が高くなると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、血液中のグルコースを脂肪細胞に蓄積するように促し、しばらく

  経つと血糖値は安定します。ところがそのままいくと、脂肪がたっぷり蓄えられて肥満になってしまうのです。このため、インスリンは別名「肥満ホルモン」とも言われています。

  また、日常的に炭水化物を沢山摂っていると、インスリンが大量に分泌されている状態が続いてしまいます。その結果、インスリンの効きが悪くなったり、インスリンの分泌量が

  減るようになってしまうのです。すると、血管に障害が生じて動脈硬化や神経障害、網膜症などを発症する恐れが出てきます。このように、一定の血糖値を超えるのが糖尿病です。

  最近の研究で、高血糖状態や糖尿病が、アルツハイマー型認知症のリスクを上げると言った研究報告もなされています。パンなどの炭水化物を控えることで、「インスリンの

  効きのいい脳」にし、脳の働きを良くすることができます。

  ◯「インスリンを節約」して脳の老化を予防する

  インスリンが出ていない状態が続けば、寿命が延びるー。こんな報告をした研究者がいます。2003年、アメリカの糖尿病研究所がインスリンに反応する物質(受容体)を作用しない

  ような状態にしたマウスが、野生のマウスと比べて4ヶ月長生きしたという研究論文を発表しました。マウスは、寿命が2年位です。人間の寿命はほぼ80とすると、13年以上

  長生きにしたことになります。細胞内の物質をインスリンに反応しないようにしたことは、「インスリンが出ていない状態にした」ことと同じと考えていいでしょう。炭水化物や糖分を

  摂ると、血液中の糖分を細胞に取り込ませるためにインスリンが分泌されます。ところが、同研究所は「インスリンが分泌されない状態が続けば、脳は老化しない」と言うのです。

  血糖値が高くなったり低くなったりする乱高下より、インスリンを節約していたほうが脳の老化を予防できるのです。