気力を奪う「体の痛み」がスーッと消える

  ◎エピローグ

  Rさんという50代の学校の先生がいます。彼女が勤める小学校は、車で2時間以上かかる海辺の町にあります。学校の敷地は、細い川の

  中洲にあり、小さな6つの橋に囲まれています。Rさんは避難訓練の時間が近ずくと、通勤中のこんなことを考えるそうです。

  「この橋が落ちたら、こっちのルートを使おう」「ここに土砂崩れが起きたら、この子のご家族にはどうやって連絡つける?」「この道は細いから、

  低学年の足では無理になるかも。違う道も訓練ルートにしておこう」責任感があり、仕事熱心なRさん。他の先生や父兄からの信頼も厚い。

  家では妻、そして、2人の子供の良き母として家庭を守っています。地域役員にも選ばれ、地域のリーダーとして一目置かれる存在です。

  弱音ひとつ吐かず、身を粉にして働き、仕事も家庭も完璧。充実した人生を過ごし、理想を生きているように見えていました。ところが、

  彼女の体は以前から痛みと言うサインを出していたのです。それでもRさんは体の声を封じ込め、痛みに耐えて頑張っていました。

  彼女が病院に訪れた時は、我慢の結果が崩れた直後のことです。「先生、肩こりがひどくて、仕事に行く気も起こらないんです」周りの期待に

  応え続ける日々がしんどい。彼女は診察で涙を浮かべ、全てを投げ出したいしまいそうな自分がいる、とつぶやきました。診断名はストレス性

  肩こり。これまでかなりの強い痛みを感じてきたはずです。そこで、Rさんの首と肩にブロック注射をして、こんなことを話しました。

  「Rさん、ここまで本当に良く頑張りました。一回大きな声でこう言ってみましょう。。「私は頑張っている〜!」って。大人になると、どんなに頑張っても

  ほめられる機会は少ないもの。1度、思いっきり自分のことをほめてみましょう。まず、おうちに帰って「ただいま」って言う。その次に「今日も私は

  こんなに頑張ったのよ〜!!」と言ってみて。もちろん誰もいなくていいの。自分で自分を認めて、大切にして」と。頑張り過ぎの貴方。痛みを

  ずっと我慢してきた貴方。誰もわかってくれない、と嘆かないで、これ以上、痛みに耐えて頑張らないで。頑張った自分を愛し、頑張った自分の体を

  慈しんで下さい。それが痛みを治す1番の薬になります。仕事も家庭問題も、ひとそれぞれ置かれた立場や条件が違います。他人と比較しても

  意味がありません。痛みは主観であり、感じるのは貴方です。辛いと感じながら耐えてしまうと、痛みはより一層ひどくなっていきます。それでも

  頑張らなくてはいけない時は、自分で自分をほめて下さい。そして、痛みの治療については、心ある医者に頼ってください。残念ながら、痛みを

  魔法のように一瞬で取り去る薬はありません。しかし、ゆっくり確実に快方へ向かわせる方法はいくつもあります。その第一歩は、貴方自身が感じ方

  を変えること。黙々と耐え忍んでいると、痛みは慢性化して、ますますひどくなっていきます。痛いけれど毎日頑張っているなら、先ずは「今日も、

  私は良く頑張った〜!!」と大きな声を出してみましょう。そして、『私は痛くて辛いんだ〜」と自分にも、周囲にも告白してします。明るく、痛みを

  少しずつやっつけながら、1日1日を楽しみましょう。痛みに耐えて頑張ってきた貴方に、今までのこの全てを捧げます。