気力を奪う「体の痛み」がスーッと消える

  痛みの治療をしていて実感するのは、本当に日本人は我慢強いということです。痛いくらい耐えて当たり前、これくらいの痛みで医者にかかるのは

  恥ずかしい。真面目で、責任感の強い人ほど、そんな風に考えがちです。過疎地域や僻地と言われるような医者もいない場所では我慢してしまい

  がちなのです。そして耐えがたくなって病院に行く、その時には、手遅れになるケースが多いのです。痛みの本質的な原因は、田舎町の診療所では、

  早期に突き止めることは難しく、市内の大病院を紹介したら、それは手に負えなくなった状態のサインです。でも、貴方は痛みに耐えて頑張らないで

  ください。痛みで医者にかかるのは、恥ずかしいことでも、不真面目なことでも、無責任なことでもありません。痛みは、体に異常があること、

  異変が起きたことを知らせてくれる、最もわかりやすく重要なサインだからです。

痛みをとれば、健康寿命が延びる! 痛みを消したきゃ怒るのをやめなさい
痛みを消す「クスリ」との付き合い方 体の痛みと「夫婦関係」の意外なカンケイ
「しつこい痛み」をスッと消す方法 エピローグ

  ◎痛みをとれば、健康寿命が延びる!

何故、辛い痛みが「原因不明」「老化現象」と言われるのか 「怒り」は痛みの一種と考えよ
65才以上の「5人に4人」は不健康! 痛みに我慢強い人ほど、寝たきりになる
「痛みを消すために知っておくべき3つのポイント

  ○何故、辛い痛みが「原因不明」「老化現象」と言われるのか

  ✦「原因不明」と診断される本当のワケ・・・亭主関白な夫との生活でストレスを抱えて、足のしびれと腰痛に悩み、腰部脊柱管狭窄症と診断されました。

  治療を受け症状が緩和したので、海外旅行に出かけ心行くまで楽しんできました。ところが、家に帰って夫に「おい、飯はまだか?」と言われ、

  「腰が痛いのだからちょっと待って」と答えると、夫は「お前の病気は勝手病か?旅行に行けるくせに、家では「痛い、痛い」と言う。」以来、

  彼女はひどく落ち込み、痛みも悪化してしまいました。医学の定義では、痛みの種類は3つのタイプに分けられます。①炎症が原因で起きる痛み

  (侵害受容性疼痛):これは怪我や火傷をした時の痛みです。捻挫や打ち身など、怪我をするとその部分に炎症が起こり、痛みを起こす物質が発生します。

  この物質が末梢神経にある「侵害受容器」というところを刺激して痛みを感じるのです。肩関節周囲炎(いわゆる50肩)や変形性膝関節症、腱鞘(けんしょう)炎、

  関節リウマチ等があり、その他、膝をすりむいた、指を切ったといった外傷もこれに含まれます。痛みの特徴は多くが一過性で、原因となる炎症が

  治まれば痛みも消えていきます。炎症を伴うので、一般的な痛み止めである消炎鎮痛剤が有効です。

  ②神経に原因があって起きる痛み(神経障害性疼痛):何らかの原因で神経に障害が生じ、それによって起こる痛みを言います。例えば、

  帯状(たいじょう)疱疹が治った後の長引く痛み、糖尿病の合併症に伴う痛みやしびれ、脊柱管狭窄やヘルニアによって神経が圧迫されたり

  傷つけられたことによる痛み、事故や怪我などで神経が傷つけられた痛み、脳卒中や脊髄損傷による痛みなどがあります。上記の女性も、このケースです。

  だが、この疼痛の厄介なのは、長引くしつこい痛み、即ち慢性痛に移行することです。慢性痛の特徴は、痛みの原因の病巣が治った後も

  、痛みを感じ続けること。ですから、精密検査をしても、癌などの異常は見当たりません。医者に「原因不明」と診断されてしまう痛みの大半が、

  この慢性痛です。治療でも、異常がないのだから問題なしと言われ、湿布や痛み止めが処方され終わり。ところが、炎症が原因ではないので、

  湿布や痛み止めは効かず、患者は堪りません。患者にしてみれば、3重苦です。薬でも治らず、原因が分からず、絶望感に襲われる。結果、

  次の③心因性疼痛に発展し、痛みの連鎖が悪化していくのです。心因性疼痛とは、不安や社会生活で受けるストレスなど、心理、社会的な要因で

  起こる痛み。しかし、気のせいだけで痛みは起こりません。不安やストイレスが①や②と絡み合い、互いに影響を与えながらしつこい痛みへと

  悪い進化をとげてしまうのです。この心因性疼痛もまた、患部や原因を特定することが難しく、「原因不明」と診断されやすい痛みです。