「リンパ呼吸」で不調は治る

  ◯何故仰向けになるだけでリンパ液が流れるのか

  「仰向けになるだけで、何故リンパ液が流れるのか?」と思われる人も多いでしょう。その理由は、私達の体にある約2㍑のリンパ液のうち、多くは足と腹部にあります。

  これらのリンパ液を合わせると、体のリンパ液の約8割にもなります。その大量のリンパ液は、一旦腹部にある「リンパ液のプール」に貯められます。このプールを「乳ビ槽」

  と言います。胸部と腹部を分けている横隔膜の下、へそのすぐ上辺りに、このプールが有ります。プールと言っても、四角でも無ければ大きくもありません。袋状で、中身が無い

  時は小指の先ぐらいの大きさです。よころが、ここに下半身のリンパ液がどんどん流れ込むと、それに応じて大きくなり、しっかりリンパ液を溜め込みます。恐ろしく

  伸び縮みする袋なので、プールとしての役割を果たせるのです。このプールは、胸の方向に向かって走る胸管とというリンパ液の通る管につながっています。

  胸管は、いわばリンパ液専用の大量輸送道路のようなもので、乳ビ槽というプールから、うまく個々にリンパ液を送り出してやれば、リンパ液の流れが促進され、どんどん

  静脈へと流れ込みます。乳ビ槽は下腹部にあるので、立ったり座ったりした状態では、重力の影響を受けて、あまり効率よく胸管にリンパ液を流すことができません。

  ところが、仰向けになれば、それだけで自然とリンパ液が流れだし、全身の八割のリンパ液の流れが促されるのです。ところで、乳ビ槽というプールに集まるのは、足からの

  リンパ液だけではありません。実は、食事で摂った脂肪、つまり、植物油や肉・魚の脂肪、乳脂肪などは、小腸のリンパ管に吸収され、全てこのプールに入ります。

  普通のリンパ液はほぼ透明ですが、乳ビ槽に集まったリンパ液は、脂肪や脂肪酸が混ざるので乳白色になります。乳びの「縻」は難しいが、おかゆという意味です。

  「乳」とか「お粥」という字で、リンパ液の白濁状態を表しているのです。従って、ある程度脂肪を含む食事を摂ると、その2~3時間後に、乳縻槽は脂肪の混ざったリンパ液が

  溜まって、かなりふくらんだ状態になります。その分、仰向けになるだけでも、リンパ液の流れが促されるのです。今回の実験は.午後2~3時に行いました。

  これは昼食で摂った脂肪も含めて、乳縻槽の中身が多くなっており、仰向けになるとリンパ液の流れが促されやすい時間帯です。先に、「夕方のむくみの影響を受けない時間帯」

  として、実験の時間を設定したことを書いたが、同時に、乳縻槽の中身が増える意味でも、実験に好都合の時間帯だったのです。さて、仰向けになることで、リンパ液の流れが

  い流されると分かったところで、その流れを更に促す方法を探ることにします。

  ◯腹式呼吸を加えると劇的にリンパ液が流れる

  腹部にあるリンパ液のプール「乳縻槽」から、リンパr機をうまく流し出すには、どうすればよいか?ゆるやかに流すのも良いが、勢い良く流し出せれば、リンパ液の流れを

  ぐんと加速させることができます。ちょっと考えて、誰もが思いつくのが「腹部に圧をかける」ということではないでしょうか。仰向けの状態で、腹圧をかけたら、乳縻槽の中の

  リンパ液は勢い良く流れだすでしょう。とはいえ、自分の手で押すのは大変なので、手の代わりに「腹式呼吸」ならどうか?腹式呼吸は、深く息を吸って、腹部をふくらませる

  呼吸のことです。肺に深く息を吸い込むことで、肺の下にある横隔膜が下に押され、お腹が膨らみます。その息を、今度はお腹がへこむほど吐き切ることで、深い呼吸が出来ます。

  横隔膜を下に押す呼吸法ですから、横隔膜の下にある乳縻槽からのリンパ液の流れを促すには、ピタリの呼吸法といえます。