「リンパ呼吸」で不調は治る

  ◯半日かけてゆっくり流れるリンパ液 

  リンパ液、リンパ管、リンパ球、リンパ節、など、「リンパ」がつく言葉にも色々あるが、一般に「リンパ」といえば「リンパ液」を指します。

  リンパ液は血液同様、全身を流れている体液です。その通リ道が「リンパ管」で、全身に網の目のように、

  張りめぐらされています。リンパ液の中に含まれる免疫細胞が「リンパ球」で、体内をパトカーの様に回っています。

  リンパ管のところどころに、豆粒のようにあるのが「リンパ節」です。リンパ節は、リンパ球の待機所のような

  場所で、全身に600個以上あります。リンパ液の流れが滞ると、「むくみ」が起こります。夕方の足のむくみとは、

  多くの人が経験しているでしょう。むくみを予防・改善するには、リンパ液の流れを良くすることが大切です。

  リンパ液は、私達の体にある1つの細胞が生きていく環境作りにも貢献しています。ですから、細胞の代謝が

  正常に、或いは活発に行われる為にも、リンパ液のスムーズな流れが欠かせません。更に、

  リンパ球がしっかりめぐって、免疫力を保つためにも、リンパ液の流れが重要です。こうしたリンパに関わる

  仕組み全般を「リンパ系」と呼んでいます(左図)。リンパ液は、成人の体に2㍑前後含まれます。かなりの高速で巡っている血液と違って、その流れはゆっくりしており

  およそ半日から1日かけて全身を流れます。それを、少しでも促して早く流そうというのが、リンパマッサージやリンパストレッチの目的です。それ以外の、「より楽で

  効果的な流し方はないか」というのが、本研究の意図です。リンパの基礎知識が分かったところで、以下に今回の実験の内容を述べます。

  ◯学生と地域のお年寄りに実験の協力を依頼

  人におけるリンパ液の流れをどんな方法ですればよくなるかを調べる為の実験に、20歳代の学生と60~80歳代の夜間の健康講座に出席している方々(被験者の平均年齢

  45歳)を対象に行われました。

  ◯横になってマッサージをすると血液が薄くなった

  この実験は、全て午後2~3時の昼間の時間帯に行われた、夕方になると、誰もが足がむくむので、その影響を排除するためです。実験は、被験者を次のグループに分けた。

  a群=顔のマッサージ・・・仰向けになって、顔に5分間マッサージをしました。りンパを流す専門のリンパ浮腫士によって行われた。

  b群=手のマッサージ・・・仰向けになって、両上肢を合わせて5分間(左右の手と腕に2分半ずつ)マッサージをしました。

  c群=足のマッサージ・・・仰向けになって、両下肢を合わせて5分間(左右の太ももと足に2分半ずつ)マッサージをしました。

  それぞれのマッサージする前と、マッサージしてから30分間横になって休んでもらった後の血液を採血し、その成分の濃度を調べた。尚、この間、水分摂取と排尿は禁止。

  30分後にしたのは、あまり時間が経つと、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)(自然と皮膚や吐く息から出て行く水分)や排尿など、様々な要素が加わって、データが不正確になるからです。

  血液は、一見すると「液体」ですが、実は半分近くは赤血球や白血球、血小板(止血する血球成分)といった細胞が入っています。純粋な「液体」は細胞以外の部分で、これを

  血漿と言います。血漿は、血液の中の「水のような部分」です。この水のような部分にも、色々な成分が溶け込んでおり、最も多いのが「血漿タンパク」と呼ばれるタンパク質で、

  その代表がアルブミンという成分です。100mm㍑の血液中、血漿タンパクは7~8gも含まれ、その半分強(4~5g)がアルブミンです。