腎臓病
腎臓は働きもの

腎臓は体の中で最も大切な働きをする「肝腎要」の臓器の一つ、小さいけれど賢い科学者といわれます。私達人間の体の中では常に新陳代謝が行われていてタンパク質が変化して

尿素、尿酸、クレアチニンなどの有害な窒素酸化物が作られています。また、食べ物や吸う空気に混じって、体内に入ってくる有害物質も少なくありません。腎臓は、流れ込んでいる

血液からこれらの有害物質をせっせと取り出して、血液をきれいにする役目を果たしているのです。さらに、もう1つ重要な役目として、体液を一定に保つという役目です。

体重の50~60%はいろいろの物質(ブドウ糖、蛋白質、脂肪、ナトリウム、カリウム、カリシウム、マグネシウム、クローム、リンなど)が溶け込んだ水分、一種の溶液でこれが体液です。

細胞の中にある細胞内液と細胞間質にある細胞外液があり、人間の体はこの細胞外液という体液の中に浮かんで、体の中の細胞はごく薄いアルカリ性の体液の中で生きているが、

これが酸性になっても、アルカリ性が強くなり過ぎても、細胞は生きていけません。腎臓で尿をつくるときはこの細胞外液を材料にして、尿の性質を色々変化させることによって、

細胞外液の性質を一定に保つ働きをしています。人間は塩辛くても、甘くても、味さえよければ食べてしまいますが、その後始末をして余分な塩分や水分を体から追い出し、酸や

アルカリを調節してくれるのが腎臓なのです。

腎臓には腎動脈という太い血管が入り込んでおり、腎臓で濾過された血液は腎静脈から循環系へと帰っていきます。また、腎臓で作られた尿は、杯のような形の腎杯に集められ、

さらに腎孟から尿管へ流れ出して膀胱へ注がれます。腎動脈を通って流れ込む血液の量は約1㍑/分、心臓が送り出す血液量は4~5㍑/分ですからその1/4~1/5の血液が腎臓に

流れ込んでいる。腎臓には100万個のネフロンが分担して尿をつくっています。ネフロンは糸屑を丸めたような毛細血管の球である糸球体と、それを取り巻いている袋(ボーマン蓑)、

そしてその袋に源を発し、曲がりくねりながら腎組織の中を通って腎孟に通じている尿細管というパイプからできています。血液は糸球体を流れる間に、赤血球、白血球、タンパク質を

除いた血漿成分が血圧の力によって濾過され、ボーマン蓑に集められて、尿細管の中に流れていきます。つまり、糸球体は血液の濾過装置であるわけですが、ここで濾過されたものを

原尿と呼ばれる。原尿は約100㎖/分の割合で作られますから、1日にすると180㍑、1升瓶でおよそ80本分に相当します。実際に尿として排泄される量は平均1500㎖/日に過ぎません。

残りの99%は再び血液の中に吸収されます。

 

腎臓のコントロールセンターの働き:

✧尿をつくることによって、体に有害な老廃物を濾過し、体外に捨てる     ✧尿の量を多くしたり少なくしたりして、体内の水分を調節する     ✧血液や体液の成分やpHを一定に保つ

✧ホルモンの分泌を行って、血圧を調節する     ✧赤血球の産生を調節する     ✧活性ビタミンDを生産する

  尿細管の近位尿細管、ヘンレ係蹄、遠位尿細管という部分を通る間に原尿から体に必要なものが再吸収され、血液に戻ります。

  脳の下垂体と腎臓の共同作業により、尿量が巧みに調節され、水不足で血液が濃くなると、脳の下垂体から抗利尿ホルモンが

  分泌され、このホルモンが尿細管に働きかけて水をどんどん再吸収させ、それ以上血液が濃くならないようにします。反対に、

  水の飲み過ぎで血液が薄くなると、抗利尿ホルモンの分泌が抑えられ、尿細管の水の再吸収は少なくなります。

  水以外の物質の尿中への排泄についても同様に巧みな調節が行われています。体に必要なものは再吸収され、余分なものは

  尿として排泄されます。1日の尿の排泄量は1000~1500㎖ぐらい、水の摂取量の半分に当たり、全く飲まなくても500㎖は

  老廃物の排泄のためにどうしても必要です。尿の成分は大部分が水で他に尿素と塩分です。尿素は新陳代謝の燃えカスです。

  3大栄養素のうちエネルギー源となる炭水化物と脂肪は、最終的には水と炭酸ガスになり、タンパク質は窒素化合物が残る。

  これは気体にならないので水に溶かして便や汗、尿として体外に出すしかありません。尿酸やクレアチニンも燃えカスです。