長寿革命

  健康寿命という言葉があります。人が健康なまま生活できる期間のこと。介護を受けたり、寝たきりにならずに何歳まで元気に暮らせるかの指標です。2012年度の統計では、日本人男性の

  健康寿命は70.42才、女性のそれは73.62才となっています。これを同年の平均寿命と比べると、男性は9.13年、女性は12.68年もの長期間不健康な状態での生活を強いられることが分かります。

  日本人の平均寿命は年々延びていますが、平均j寿命が延びるほど、人が不健康な期間も延びる

  であろうと予想されています。折角長生きできるようになっても、病気で苦痛を受ける時間が多くなる

  のでは、長生きも考えものです。何より長期間闘病生活を送る本人が辛いし、介護が必要になれば

  家族の負担も増えます。幾ら長生きでも不健康な長寿をのぞむ人はいないでしょう。今から30数年前、

  日本の医師の数は13万人程度で、癌で死亡する日本人も13万人程でした。30年経過した現在、医師

  の数は30万人を超えたが、癌で死ぬ人の数30万人を超えてしまっています。医療が発達し医師の

  数が増えるほど、病人が増えているのです。このような妙な事態が起こっている原因は、現代医療の根本的な思い違いにあると思われます。これまでの医療は、臓器別に発展してきました。

  人間の体を部品ごとに捉えて、機械の修理のように治そうと言う発想です。病院は修理工場となり、薬と手術が当たり前の世界です。そこには心身が一体となった人間をみる視点が欠如しています。

  これからの医学はそのようなものではなく、生命は自然界が生み出し、38億年もの年月に培われて進化してきたものです。肝臓の役割1つにしても、生命体が生きていく環境によって変化してきました。

  全ては自然とのつながりから始まる全体の調和にあります。人の命と自然の調和を知ってもらう為に「生命の仕組みから健康を理解する」を記します。人の体がどうなっていうのかを知ることで、

  病気を治せるのは医師ではなく本人の力であることが理解できると思います。「すぐできる!健康寿命を延ばす生活術」では、具体的に、どのような生活を送ったら健康になれるのかのヒントを集めました。

  これらの生活術を全て頑なに守る必要はありません。健康になる為に頑張りすぎてストレスを溜め込んでしまっては本末転倒です。健康や長寿は、人生の目的ではありません。

  人にはそれぞれ生き甲斐や成し遂げたい仕事があり、それらの目的に向かって邁進することがで人生を豊かなものになります。目的を成し遂げる為に必死に頑張っている時は、健康第一などと

  言っていられないでしょう。それより必要なものは、目的を実現する為の気迫です。歴史上、大事業をなしとげた芸術家や実業家は数多いが、早死にしても、その人生は充実していたと思います。

  健康で長生きすることだけが、充実した人生の物差しとなるわけではありません。健康と長寿は人生を充実させる為に大切な条件です。人はいくつになっても、やりたいことをやる為に多少の無理は

  つきものです。もちろん無理のしすぎは禁物ですが、高齢になったからといって、無闇に血圧を気にしたり塩分やコレステロールを控えたりして、生き方を萎縮させる必要はないのです。

  生涯現役くらいの気迫を持って、充実した人生を送って下さい。

生命の仕組みから健康を理解する すぐできる!健康寿命を延ばす生活術

                                                
  ◎生命の仕組みから健康を理解する

38億年の生命史が教える健康の秘訣 妊娠・出産から見える生命と免疫の巧妙な仕組み
癌が怖くなくなる話 血流と体温が生命を守る仕組み
自律神経は自然界とつながっている 健康なまま長生きする為に知っておきたい生命の摂理

  ○38億年の生命史が教える健康の秘訣

  ●38億年の歴史が、体の仕組みを作ってきた・・・地球上に生まれた最初の生命体は、原核生物と呼ばれる単細胞生物と考えられています。まだ大気中に酸素がなかった3億年前の話。

  オゾン層もなかったので、地上には紫外線が直接降り注いでいました。当時の原核生物は、酸素が嫌いな嫌気性細菌と呼ばれ、無酸素の世界で分裂しながら繁殖を繰り返していました。

  地上に酸素がない時代はしばらく続いたが、地球の状況は次第に変わり始めました。太陽光をエネルギーに変えることができる光合成細菌である藍色細菌(シアノバクテリア)が27億年前から

  増え始め、光合成によって二酸化炭素を酸素に換えて行ったのです。そして20億年前には、0%だった大気中の酸素が2%にまで増えました。現在の大気中には酸素が21%含まれているが                                                                   

  無から2%にまで増えたという太古の環境変化は非常に急激なものでした。この変化により、酸素のない時代から地上に存在していた嫌気性細菌の多くは絶滅の危機に瀕しました。

  海中や地上に広まった酸素が、猛毒の活性酸素になり襲いかかったのです。それでも嫌気性細菌の中には、生き残ったものがいました。それまでは毒素であった酸素に適応し、好気性細菌

  へと変貌を遂げた細菌たちです。好気性細菌とは、空気(酸素)が好きな細菌。そしてこの好気性細菌こそが、ミトコンドリアの祖先と言われています。ミトコンドリアとは真核生物(細胞核を持つ

  生物)の細胞に含まれる細胞小器官のことで、重要な器官です。もともと毒であった酸素を、エネルギーを取り出す材料に変えたのがミトコンドリアだと言えるからです。人間を含む

  動物、植物、菌類などの真核生物は、ミトコンドリアのお陰で、大量の化学エネルギーを得ることができうようになったのです。