病気が長引く人、回復が早い人

  ○アンチエイジングの近道は胃を整えること

  ●慢性胃炎から心筋梗塞が起こる・・・胃を整えることが、健康とアンチエイジングの第一歩と考えられます。慢性胃炎が、あらゆる病気、老化の原因を作るのです。突然死につながる

  心筋梗塞や重大な後遺症を残す脳梗塞も例外ではありません。常に胃に炎症があると最終的に全身の血管にダメージを与えてしまいます。まず炎症が起こっている胃の粘膜を修復しようと

  して白血球が集まってきます。やがて、サイトカインと呼ばれる生理活性物質が分泌されます。サイトカインには細菌やウイルスなどを攻撃する働きがあるのですが、同時に自分の体にも

  ダメージを与えます。サイトカインは、血液に乗って体中に広がっていきます。そして、次々と全身の血管を傷付けてしまうのです。サイトカインが広がって血管が傷つくことで、動脈硬化や脳梗塞

  が起こりやすくなります。

  ●ホモシステインが全身の血管をボロボロにする・・・慢性胃炎の原因はピロリ菌です。ピロリ菌がいて慢性胃炎があると、サイトカインと並んで、もうひとつ体に悪さをする物質も増えてしまいます。

  ホモシステインという老化物質で、必須アミノ酸(メチオニン)の代謝産物です。活性酸素を増やし、体を酸化させ、老化を引き起こしたり、長寿の鍵を握る遺伝子であるテロメアを短縮させて

  しまう悪玉物質です。ホモシステインが体内でうまく代謝・解毒されずに蓄積されていくと、体を錆び付かせる「活性酸素」を活性化させます。活性酸素が体内で暴れると、全身の血管が硬くなり

  老化し、動脈硬化を起こすのです。

  ●ビタミンB12と葉酸は欠乏すると、更なる動脈硬化を招く・・・本来、ホモシステインは肝臓で代謝されて解毒されます。スムーズに解毒されるためには、ビタミンB12と葉酸の働きが不可欠です。

  この2つのビタミンの助けを借りて、ホモシステインはメチオニンとシステインに分解され、体に有用なものに置き換わります。しかし、ピロリ菌に感染した慢性胃炎の患者さんでは、ビタミンB12

  葉酸が不足しがちなのです。ビタミンB12は、胃の壁細胞という細胞から出る「内因子」と結合することで始めて小腸で吸収されます。慢性胃炎の患者さんの胃は、胃粘膜が萎縮しているため、

  壁細胞が壊れているのです。壁細胞が壊れると、内因子が不足し、ビタミンB12が小腸から吸収されにくくなってしまいます。葉酸も同様です。葉酸は、もともと体内にごく少量しか蓄えることが

  できません。葉酸を含む食品を摂らない人、また葉酸の吸収や代謝を妨げるアルコールを沢山飲む人、妊婦さんや授乳中の人などは欠乏気味になります。さらに慢性胃炎が進むと、葉酸の

  吸収が悪くなるのです。こうしてビタミンB12や葉酸が欠乏することで、体を錆びやすくするホモシステインが分解されず、活性酸素が増え、結果として動脈硬化を引き起こすことになります。

  慢性胃炎があるなら、将来の突然死を防ぐためにも、まず胃炎からしっかり治療を始めましょう。胃炎が改善すると、ビタミンB12や葉酸の吸収が回復します。そしてホモシステインを減らしていく

  ためにも、ビタミンB12と葉酸をサプリメントや食べ物から補うようにしてください。その為にも、ピロリ菌に感染している人はすぐに除菌しましょう。除菌することで、一時的にわずかに腸内環境が

  乱れて下痢することもあるが、すぐに回復します。除菌後に酸分泌が回復することで、逆流性食道炎が生じることもあるが、殆どは軽症です。除菌をためらう理由にはならないことがRCT試験で

  確認されています。健康は胃を整えることから始まるのです。

  ○緑茶が肺癌から日本人を救う

  ●赤ワインのポリフェノールが血管の病気を予防・・・「フレンチ・パラドックス」と言う言葉があります。パラドックスとは逆説のことです。実はフランス人は、フランス料理に代表されるような

  高カロリーの食事をしているにもかかわらず、それらが原因で起こる、狭心症や心筋梗塞などの心臓病での死亡率が低いのです。高カロリー食を摂っているのに、それが原因で起こると言われる

  血管の病気が少ない。フランスの逆説は、フランス人が赤ワインを好んで飲むためだと推測されています。赤ワインにはレスベラトロールと言う抗酸化力が強いポリフェノールが含まれていて、

  血管の病気を防いでいるのです。

  ●お茶を飲むと中性脂肪が減り、コレステロールの悪玉化を止められる・・・日本にも「ジャパニーズ・パラドックス」と言われる逆説があります。諸外国に比べてタバコを吸う人がはるかに多いのに

  肺癌になる人の割合が少ないのです。理由は、日本人が緑茶を好んで飲むためと言われています。緑茶に含まれる茶カテキンと言う物質があり、抗酸化作用をはじめ様々な健康効果があります。

  食事中に緑茶を飲む習慣があると、食後の中性脂肪値が下がります。中性脂肪が何故悪いのか、あまり知られていません。実は中性脂肪は悪玉コレステロールを小型化して、超悪玉コレステ

  ロールを作り出す働きがあるのです。コレステロールには善玉と悪玉の2種類があるが悪玉と呼ばれるLDLコレステロールは、増えすぎると血管の内壁に溜まり、血管をボロボロにする動脈

  硬化を引き起こします。中性脂肪は、このLDLコレステロールのサイズを小さくする働きがあります。小型化すると、血管の壁の内側に入り込みやすくなり、さらに動脈硬化を進めてしまうのです。

  茶カテキンを多く含む緑茶は、中性脂肪を減らすことでこの働きを抑えてくれます。

  ●カテキンがオナラの臭さを取り除く・・・緑茶には、他にもすばらしいパワーがあります。緑茶をビタミンCと一緒に摂ることで、乾燥肌による皮膚の痒みを和らげてくれます。また、便やオナラの

  臭みを軽減してくれます。腸内で悪臭代謝物を、減らしてくれるのです。茶カテキンには、癌を抑える効果があることは、アメリカ国立癌研究所の発表している「デザイナーフーズ・ピラミッドにも

  挙げられています。