健康は糖質制限で!

  癌の発生や再発の予防には、食事の内容が極めて重要である事は広く知られているが、癌と食事の関係の研究で、近年、大きな変化が起こっています。

  今まで常識だった「肉や脂肪の多い食事が癌の発生や進行を促進する」という意見よりも、「糖質の多い食事が癌の発生や進行を促進する」という意見を

  支持する証拠が増えているということです。逆に言うと、糖質の摂取を減らせば癌の発生や再発を予防でき、進行癌でも、癌細胞の増殖を遅くできるという

  研究結果が数多く報告されているのです。また、糖質の多い食事は、肥満やメタボリック症候群の原因になり、更には、糖尿病や認知症など、癌以外の

  様々な疾患を増やすことも明らかになっています。糖質とは炭水化物と同義語だが、厳密には糖質と食物繊維を合わせた物が炭水化物です。ともあれ、

  糖質摂取を減らせば健康状態が良好になり、多くの病気の予防ができ、老化も抑制されて健康寿命が延びます。

現代人の体は糖質摂取に向いていない 糖質摂取は老化を促進させる
糖質摂取は人を不健康にする フルクトースの脅威
糖質摂取は肥満・メタボの原因になる 糖質を制限するための食事

  ◎現代人の体は糖質摂取に向いていない

人間は肉食動物の特徴を持っている そもそも糖質は必須栄養素ではない
食事が変化すれば人体も進化する 糖質を摂取しなくても脳の働きに支障はない
近代以降の食事に現代人の体は無防備 コラム(現代人は脳が小さくなっている?)

  ○人間は肉食動物の特徴を持っている

  動物は、その食性によって肉食や草食や雑食に分けられ、消化管の構造や体の代謝系は食事の内容に適応するように進化しています。例えば、肉食

  動物であるネコの唾液にはアミラーゼ(デンプンを分解する酵素)がなく、舌には甘味の受容体を欠き、腸や膵臓の消化液も糖質を分解する酵素の活性が

  低くなっています。また、肝臓ではアミノ酸やグリセロールや乳酸からグルコース(ブドウ糖)を作り出す(糖新生)酵素の活性が高くなっています。更に、

  蛋白質を分解して得られるアミノ酸からミトコンドリアでエネルギーを産生できるような代謝系が発達しています。要するに、ネコの様な肉食動物は、肉が

  多く糖質の少ない食事に適応するように消化管の構造や体の代謝系が進化しているということです。一方、ウシやヒツジの様な草食動物は、セルロース

  繊維の多い植物を消化するために長い腸を持ち、胃腸には莫大な量のバクテリアが棲みついて、炭水化物(糖質+食物繊維)を発酵させています。この

  炭水化物の発酵によって生成した酢酸やプロピオン酸や酪酸などの有機酸を吸収し、細胞内のミトコンドリアでさらに分解してエネルギーを産生します。

  消化管内のバクテリアは、アミノ酸も合成して草食動物に供給しています。この様に、草食動物は炭水化物を消化管内のバクテリアで発酵させてできた

  有機酸を吸収してエネルギー源にしているのです。因みに、炭水化物を発酵させて有機酸を作る部位は、ウシやヒツジやヤギのような反芻動物では

  反芻胃で行われ、ウサギは盲腸で、ウマは大腸です。草食動物は炭水化物をバクテリアで発酵させる「発酵タンク」をもつ動物と定義されています。

  一方、人間は雑食動物ですが、現代の一般的な食事は炭水化物が半分以上を占めているので、草食に近い雑食ということになります。しかしながら、

  人間の消化管の構造はネコなどに似ており、肉食動物の特徴を備えているのです。人間は発酵タンクを持っていないので、肉食が基本だとすべきです。

  また、人間はアミノ酸からミトコンドリアでエネルギーを産生する代謝系や、アミノ酸から肝臓でグルコースを合成する代謝系も発達しています。つまり、

  蛋白質を分解してエネルギー産生と物質合成を行う代謝系が、肉食動物と同じように発達しているのです。要するに、現代人は植物性の食物を沢山

  食べているが、消化管の構造も物質代謝も肉食動物の特徴を持っており、生理的には肉食動物というのが正しいということです。