癌になりやすい生活、   
なりにくい生活                                  

 

  癌の種類は200種類以上あると言われているが、癌の原因の大半は、喫煙と食生活が深くかかわっています。  

  特に喫煙は、肺・胃・食道癌の直接の原因になることが分かっています。

  タバコには発癌物質が多く含まれ、癌化した細胞を増殖させる癌促進作用も併せもっています。

  タバコを吸うと、細胞が癌化していないか体内で常に見張っている免疫システムを狂わせるのです。

  食生活に注目すると、肥満や過度の飲酒も癌のリスクを高めます。肥満は乳(閉経後)・食道・膵臓・大腸癌

  に深くかかわることが分かっています。さらに、過度の飲酒は、口腔・喉頭・食道癌と関係しています。

  このように、喫煙・肥満・過度の飲酒は癌になるリスクを高めます。そして、喫煙率やアルコールの消費量が

  全国平均よりも大幅に高く、運動量が非常に少ないと言うデータがあるのが、癌死亡率が最多の青森県です。

 

  喫煙と癌の発症が深く関係していることは広く知られているが、タバコは本人だけの問題ではなく、周りの家族や周囲の人が、

  喫煙者が吐き出す煙やタバコから出る煙(副流煙)を吸って癌発症をおこす。膵臓癌も喫煙が大きな要因であることは調査で

  明らかです。喫煙者は非喫煙者に比べ1.8倍(男性)、2倍(女性)膵臓癌のリスクが高まる。また糖尿病と膵臓癌についても、

  過去に糖尿病と診断された人は、そうでない人に比べ2.1倍(男性)も膵臓癌のリスクが高まる。北海道と青森県は喫煙率が

  非常に高く、糖尿病の患者の数も全国平均より上回っている。糖尿病と膵臓癌との因果関係は明白でないが、高血糖の

  状態が続くと免疫力が低下し、また、糖尿病の患者は、運動や食事制限などで大変なストレスを余儀なくされ、癌発症に

  つながるのではと考えられる。免疫力が低下すると、正常な細胞が癌細胞に変化したり増殖したりする危険が高まります。

  そのため、現在では免疫力を高めて癌細胞の増殖を抑えようとする免疫療法が、癌治療の1つとして注目されています。

                                                                                                                                             

     胃癌は近年、、死亡者数が減少しているが、肺癌に次いで2番目です。減った理由は、検診の普及が挙げられます。 

  また、胃の内部を観察する内視鏡の技術の発達により,早期発見・早期治療ができるようになったこと。胃癌は

  なり易いが、治り易い癌です。危険因子は ✧ピロリ菌の感染 ✧委縮性胃炎 ✧塩分の摂り過ぎ ✧喫煙などで、

  最近ではピロリ菌の感染者がそうでない人に比べ5倍もリスクが高まる。諸外国に比べ、日本人の胃癌死亡率は高く、

  その原因は塩分の摂り過ぎで、塩分摂取量の多い東北・北陸の日本海側に胃癌が集中している。降雪量が多く、

  冬の長い地域では、古くから塩蔵保存が食生活の知恵として根ずいています。塩分そのものに発癌性はなく

  胃の粘膜を保護している粘膜層が破壊されて炎症を起こすのです。熱い味噌汁やお茶なども、控えるようにし、  

   緑茶は胃癌のリスクを下げるのですが緑茶の熱さが打ち消していると思われるので、冷まして飲みましよう。

 

  肝臓癌は原発性と転移性の2つに分けられ、前者は肝臓自体から発生する癌の他、肝内胆管にできる癌も含む。

  後者は肝臓以外の臓器・組織の癌から転移した癌で、肝臓は他の臓器から血液が集まり、栄養が蓄えられる臓器の為、

  、癌細胞が育ちやすく、肝臓癌全体の2/3は転移性によるもので予防も治療も難しい。胃癌と肝癌の発症地域が全く

  異なるのは発症原因が異なることを示している。原発性肝臓癌はC型肝炎ウイルスに感染→2〜16週間後に急性肝炎を

  発症→約7割が慢性肝炎に移行→F1軽い慢性肝炎→放置していると、約10年でF2(中度)へ進行→適切な治療をしないと

  約7年でF3(重度)へ進行→治療を怠っていると約7年でF4(肝硬変)に進行→約50%が肝硬変に進む→治療しなければ

  約10年で60〜70%が肝臓癌に進む。慢性肝炎から肝硬変への進行を阻止したり遅らせたりすることが肝臓癌の予防に

  つながる。現在では抗ウイルス薬で半数の人がウイルスを完全に排除できる出来る。出来なくても肝機能値を示す

   GPTやGOT(体内で作られるタンパク質の合成に必要な酵素で肝臓病の診断に有効)の数値を下げれば肝臓癌の発生率が

  低くなる。肝臓を疲れさせないことが重要で飲酒(アルコール性肝炎)喫煙を断ち切ることが肝臓癌への予防につながる。

    日光に当たる、つまり紫外線を浴びると、体内に活性酸素が発生し、細胞の酸化・老化を招いて生活習慣病の原因となる

  と言われるが、日光は、大腸癌をはじめとする消化器系の癌を防ぐ働きがあるのです。日照時間の少ない東北の日本海側や

  北陸の豪雪地帯に、大腸・胃・食道といった消化器系の癌が多い。日射量と癌死亡率の関係を見たのが左表です。

  沖縄の死亡率の高いのは、食習慣の欧米化が原因です。紫外線はビタミンDを体内で合成し、それが腸でカルシウムの吸収を

  促進し骨粗鬆症を防ぐ働きがあるが、さらに、大腸や胃など消化器系の臓器の粘膜細胞にも取り込まれ、癌細胞の自滅を

  導く働きや癌の転移を防ぐ働きもあるのです。ビタミンDはアンコウの肝、鮭、サンマ、卵黄、乳製品、キクラゲ等に含まれるが

  体内のビタミンDの9割は皮膚で合成されるので日光浴をするのが有効です。15〜30分/日程度の日光浴で十分に蓄積されます。

  癌を防ぐには野菜(カルシウムの多いホウレン草、小松菜)、果物、穀物など植物性の食品を積極的に摂り、

  散歩などで適度に日光を浴びることを習慣にするようにしてください。

  膀胱癌は、男女ともに60代以降から増加し、男性の方が罹患率も死亡者数も数倍多い。膀胱癌の原因は明白でない

 が、喫煙が最大の原因です。過去から現在に至る喫煙量が体に影響を与える。1日に吸うタバコの箱数に喫煙年数を

 掛けて計算する喫煙指数を用いた調査で 40〜50以上(1箱/日 x 40年)の人は2倍の膀胱癌のリスクが高まる。

 また、長くタバコを吸い続けている年配者が禁煙しても、癌予防に効果があることが分りました。

 更に、1日1杯以上のコーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて膀胱癌のリスクが1.5倍高まる。コーヒーに含まれる

 カフェインは、癌細胞の自滅を乱す働きがあり、喫煙者より非喫煙者の方にコーヒーの影響を受け易いようでリスクが高まる。

 同じ量のコーヒーを飲んでも、喫煙者の方が体内でのカフェインの消失が早く、非喫煙派のほうが尿に含まれるカフェインの量が多い。

 緑茶と膀胱癌の関連で1日3〜4杯は良いが5杯以上飲む女性は膀胱癌のリスクが2倍になる。コーヒーには肝臓癌のリスクを抑える、緑茶には胃癌のリスクを下げる効果があり

  一概にコーヒー・緑茶を敵視するわけにはいきません。コーヒーや緑茶を飲み過ぎずに、ほどほどの量を楽しむことが肝心のようです。タバコも止めることが癌予防につながります。

  2007年、75才以下の癌死亡率の最も低い地域は長野県です。1995年以来13年連続で最も低い数値を示しています。長野県は

  日本一の長寿県でもあります。癌死亡率の最も低いことが、長寿を支えている要因の一つで、癌の中でも死亡数が多い肺癌も

  長野県は最低です。しかし、喫煙率をみると全国平均に比べて、それ程低いわけではありません。この不思議を解き明かす鍵は

  食生活にあるようで、野菜の摂取量が全国で男女とも平均を大きく上回っているのです。長野県は野菜や果物の産地でもあり、

  地元で採れた野菜・果物を良く食べているのです。米国でも1990年以降、野菜や果物の多食で癌の死亡率が減少に転じてます。

  ✨活性酸素の抑制作用 ✨発癌物質の解毒の活性化 ✨体の免疫力の強化 等が野菜や果物の効用です。 また癌予防には運動も

  大切で、長野県の人は平均歩行数/日が8000歩と、全国平均より多い。癌の予防効果が期待できる1日の運動量は200kcal/日を身体活動で消費するのが適当で、

    これは体重60kgの人が1時間の歩行を行う運動量に相当します。そのような生活をしている長野県は高齢者の医療費が最も低く、さらに、高齢者の就業率が農業を

    中心に高く、全国一でもあります。単に長寿、癌死亡率が低いだけでなく、元気に暮らしているのです。