あなたの体 問診帖

 

  長寿を誇る日本にも心配なことがあり、1つは都会の人達の平均寿命が伸び悩んでいることです。都道府県別にみた平均寿命のランキングを見ると、

  1965年には東京、京都、神奈川、愛知だった男性のベスト4が、2000年は長野、福井、奈良、熊本になりました。1965年にトップだった東京は15位に後退しました。

  女性の平均寿命も同じ傾向です。大病院があり名医も多かった東京の人は長生きでしたが、無医村さえあった地方の寿命が短かったのです。

  ところが、病気になってから名医に診てもらって長生きするという時代は、20世紀に終わりました。私達の健康と寿命は毎日の生活習慣と生活環境にかかっています。

  健康と長寿の秘訣は健康的な生活習慣と安全な空気、水、食品のある生活環境です。もう1つの心配は健康と長寿の関係です。日本人の多くは長寿=健康

  と考えているようですが、いくら100才まで長生きしても90才の時に脳出血で倒れて寝たきりになったら、その人は本当に100才まで生きたといえません。

  日本の健康寿命は女性あ76才、男性が71才(2002年)で世界一です。平均寿命ー健康寿命=男性は8才、女性は10才ですから寝たきりが8年、10年ということです。

  そこで、健康になる為のチェックポイントと一刻も早く病気を見つけるチェックポイントを掲載します。早期発見&早期治療が最善の予防策です。

頭部のチェック 下半身のチェック
心の元気度チェック 血・骨・活力チェック
上半身のチェック  

      

    ✤頭部のチェック

一過性脳虚血発作 歯周病
認知症 良性発作性頭位めまい症
慢性頭痛 緑内障
ドライアイ ヘッドホン難聴
顎関節症  

  ✲一過性脳虚血発作(TIA):数年以内に脳梗塞を起こす確率 約20% 脳に行く血液の流れが一時的に悪くなり、半身の麻痺やしびれ、軽い言語障害を起こす。

  1. 体の片側がしびれたり手足に力が入らないことがある。          2. 呂律が回らなかったり、急に言葉が出ないことがある

  3. 物が2重に見える          4. 食べ物が一時的に飲み込めないことがある          5. 肥満気味である

  6. 脂っこい食事が好み         7. 塩辛いものが大好物である          8. 習慣的に運動はしていない

  9. 野菜・果物はあまり食べない          10. タバコを1日15本以上吸う         11. 週に5回は酒を飲み、酔っぱらうこともある

  12. 自覚的なストレスがある                  判定

  1〜4がTIAの典型的症状。5〜12は危険因子。1〜4が1つ以上あり、5〜12に半数以上当てはまるなら可能性が高い。2週間以内に4回以上同様な症状が

  ある場合は、早期の入院が必要。                  診断

  首周りの頸動脈に超音波を当てて調べる(超音波ドップラー検査)。動脈内の膜の厚さやコレステロールが付着してる部分(プラーク)から判断する。

  さらに血管が狭くなっている程度を詳しく検査する為脳血管撮影をすることもある。

                              原因

  経口避妊薬(ピル)はTIAの危険因子になる。薬に含まれる卵胞ホルモンは止血効果があり、血液を凝固させる働きがある為だ。

                                                   治療

  TIAは殆どの場合、症状が治まっている為、再発予防が治療の中心になる。脳梗塞の危険因子となる高血圧や糖尿病や高脂血症、心疾患を治療する。

  薬物治療としては血栓をできにくくする抗血小板薬(アスピリンなど)を使う。発作から最低でも1年間は服用することになる。頸動脈の状態がひどい(70%以上の狭窄)

  ケースは手術(頸動脈内膜剥離術)をすることがある。生活指導としては@禁煙A節酒B塩分を控えるC適度な運動、など 

  血栓が詰まらない様にステントと呼ばれるワイヤメッシュ製のチューブを狭くなった血管内に挿入して広げる最新治療が開発されている。 

  ✲知症:推定患者数189万人 脳や身体の疾患が原因で記憶、判断力などの障害が起こり、普通の生活が送れなくなった状態。

  1. 口頭で「今日は何日ですか」「今年は何年ですか」「今日は何曜日ですか」「今月は何月ですか」と質問する(各設問正答につき1点/計5点)

  2. 「ここは何県ですか」「ここは何市ですか」「ここは何処ですか」「ここは何階ですか」「ここは何地方ですか」と質問する(正答1点/計5点)

  3. 3つの言葉を言い、その後、被験者に繰り返し言ってもらう(正答1つにつき1点/計3点)

    4. 100から順に繰り返して7を引いてもらう (5回) (正答1つにつき1点/計5点)

  5. 前問3で提示した言葉を再度言ってもらう(正答1つにつき1点/計3点)

  6. 時計を見せながら「これは何ですか?」、鉛筆を見せながら「これは何ですか」と聞く(各設問正答につき1点/計2点)

  7. 次の文章を反復させる。「みんなで力を合わせて綱を引きます」(正答なら1点)

  8. 何も書いていない紙を渡し、「右手にこの紙を持って下さい」「それを半分に折りたたんで下さい」「それを私に下さい」といっぺんに支持をして、

       そのとおりにしてもらう。(各指示について正しく出来たら1点/計3点)

  9. 「目を閉じてください」と書いたものを見せて、それを模写させる(正しく出来たら1点)

 10. 何も書かれていない紙を渡して、「何か文章を書いてください」と指示する(正しく出来たら1点)

 11. 重なった2個の5角形を見せて、それを模写させる(正しく出来たら1点)

判定

  認知症の一次検査として国際的に広く使われているMMS。満点は30点、27〜30点 正常値、22〜26点=軽度認知障害の疑いがある、

  21点以下=認知症など認知障害がある可能性が高い。正式にな診断にはCTスキャンなど様々な検査が行われる。

原因

  認知症の直接の原因は脳の神経細胞の死滅による、脳神経細胞は再生能力が乏しく、回復させることは現在不可能。血液の流れが悪くなり栄養補給、

  老廃物の排除がうまくいかなくなり、アミロイドが蓄積する。不飽和脂肪酸を含む青魚を食べている人は発症率が低い。

治療

  認知症の4割以上を占めるアルツハイマー病には、症状の進行を遅らせる薬(商品名アリセプト)がある。脳に蓄積するアミロイドを取り除くワクチンも開発されている。

  

性頭痛:日本人のうち頭痛持ちは約40% いくつかの原因が複雑に絡み合って慢性化した頭痛でCT検査でも異常が認められないタイプ(機能性頭痛)が

  90%を占める。片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛が代表的症状

  <片頭痛>

  1. ズキズキ痛む (4点)          2. 痛みは片側から始まる (4点)          3. 吐く (4点) あたまの

  4. 吐き気がしばしばある (2点)          5. 頭痛は22才以下から始まった (2点)

  6. 家族にも同じような頭痛がある          7. 痛みが2週間以上持続する (−10点)

  <前兆を伴う片頭痛>

  1. 頭の片側が痛む (4点)          2. 視界がギラギラして目が見えなくなる (3点)

  3. 視界のギラギラは30分以内で消える (3点)          4. 痛みが2週間以上持続する (-10点)

  <緊張型頭痛>

  1. 重圧感やバンドで締め付けられるような感じがある (4点)          2. 痛みは後頭部に起こる (4点)

  3. 痛みはストレスや根をつめた後で起こる (4点)          4. 局所を温めたりマッサージすると楽になる (2点)

  5. 休養したり眠ると良くなる (2点)          6. 痛みの持続は1時間以内 (-10点)

  7. 吐いたり目が見えなくなったりする (-10点)          8. 手足が麻痺したり言語障害が起こる (-10点)

  <群発頭痛>

  1. 1年のうち1〜2か月だけ毎日痛む (4点)          2. 痛みで夜間目を覚ます (4点)          3. 女性である (-4点)

  4. 痛みは片側の目のあたりから始まる (2点)          5. 夜間の痛みは2〜3時間以内 (2点)

  6. 痛みはとても激しい (4点)          7. 片側の目が充血し涙が出る (4点)          8.痛みが24時間途切れることがない (-10点)  

判定

  それぞれの合計点数が10点以上なら「確実」、8点以上なら「可能性あり」。

原因

  脳腫瘍やクモ膜下出血など原因がはっきりしている頭痛(症候性頭痛)は全体の0.01%程度だが、頭痛の検査から発見されることもある。また

  脳に蓄えられた痛みの情報(記憶)から頭痛が起こり、慢性化することもある。いろいろの薬を服用していると薬剤誘発性頭痛を起こすケースがある。

  鎮痛剤を飲み続けると慢性化することが多い、1度これになると治すのが難しい。

  治療

  推定患者数が840万人とされる片頭痛は、頭部血管が拡張し神経を刺激するために起こる。体質的に拡張しやすいケースもある。頭痛発作にはトリプタン製剤が

  よく使われる。最も多い緊張型頭痛は頚部等の筋肉が硬くなり、頭部を締め付ける為に生じる。筋肉をほぐすことが1番の治療。痛みがひどい場合は、

  精神安定剤や鎮痛剤が有効だ。群発頭痛(全体の1%程度)は1〜3時間でおさまるが、頻繁に起こるようなら特殊な治療(神経を部分的に切断する)をすることもある。