百歳検定

 

 (33)認知症は治るのか?

     @治らない               A治る               B治る認知症もある               回答欄  

  認知症の殆どは脳の神経細胞が壊れることによって起こります。神経細胞は一度壊れると再生しません。そういう意味では、認知症は治らない病気といえます。

  ところが、原因となる病気が分かっている場合は、その病気を治療することで回復することもあります。但し、こうした“治る認知症”は、全体の一割程度です。

  認知症の原因となる主な病気は、アルツハイマー病、脳血管障害、びまん性レビー小体病などです。最近の研究によると、認知症の原因疾患別の割合は、

  アルツハイマー型が50%を占め、脳血管障害型が20%、レビー小体病が20%、その他が10%となっています。認知症で最も多いのは、脳神経細胞がゆっくり破壊

  される、変性疾患に分類される病態です。その代表でアルツハイマー型は、アミロイドEタンパクと呼ばれる物質が脳内に蓄積されて、神経の破壊を引き起こします。

  また最近、認知症の原因疾患として注目を集めたのが、レビー小体病です。レビー小体はパーキンソン病の原因として知られているが、このレビー小体が

  脳の記億等をつかさどる部分にできると、認知症を発症します。幻覚や妄想など周辺症状が早期に現れるのが特徴です。

  ❈神経細胞は壊れると再生しません。治る認知症は全体の1割程度。原因疾患の治療で回復の可能性も。

   

 

 

 

 

  (34)本で認可されている認知症治療薬は何種類?

     @1種類               A2種類               B3種類               回答欄  

  日本の認知症の患者数は、2007年時点で約150万人です。ところが、認可されている治療薬は今のところ1種しかありません。2009年5月現在、日本で唯一

  保険適用となっている治療薬は、塩酸ドネぺジル(商品名アリセプト)です。塩酸ドネぺジルは、アルツハイマー型認知症の治療薬で、日本で開発され、

  世界でも広く使用されています。アルツハイマー型には、脳神経を作動させる物質(コリン)の減少による神経系障害が多く見られます。

  塩酸ドネぺジルはコリンの減少を抑制し、認知症の症状を改善するが病気の進行を阻む働きはありません。認知症の進行を半年から1年程度、遅らせる効果が

  あるというのが現在の専門家の認識です。海外では、この他ガランタミン、メマンチンなどが承認されています。ガランタミンは塩酸ドネぺジルと同じく、  

  コリンの減少を抑制します。米国の治験では服用後1週間で認知機能の改善が見られるなど評価は高いようです。メマンチンは脳神経の保護作用がある薬です。

  神経細胞の変性・脱落抑制効果が期待されており、中・重度に進行したアルツハイマー病にも有効性が証明されています。殆どの薬について、長期投与の

  有効性を示す証明はされていません。認知症の治療薬については、今後に期待しましょう。

  ❈日本で認可されているのは塩酸ドネぺジルのみ。メマンチンは米国、EUで承認されています。

   

 

 

 

  

                                 

  (35)知症の予防効果があるとされているのはどれ?

     @DHA、EPAなど不飽和脂肪酸の摂取             A運動             B禁煙             回答欄   

  病気予防の基本は”危険因子をいかに減らすか”にあります。認知症の1番の危険因子は加齢です。加齢を防ぐことは不可能ですが、加齢=老化と考えれば、

  老化を加速させないことが認知症の予防策になるはずです。厚労省研究班は2001〜2005年に茨城県で65才以上の住民を対象に、運動、栄養、睡眠の

  改善指導を実施して、認知症の予防研究を行いました。指導を受けた400人と、受けなかった1500人を比較した結果、生活習慣を改善すると認知症の

  発症率が低下することが確認されました。簡単な有酸素運動を実行し、栄養指導によって魚肉に含まれるDHA、EPAの不飽和脂肪酸などを含む栄養補助剤を

  毎日摂取する。睡眠改善指導によって30分以内の昼寝を実行する。その結果、生活指導を受けたグループの認知症の発症率は3.1%、受けなかったグループは

  4.3%と、統計的に有意な差が出ました。記憶力テストでも、指導を受けたグループの成績は約16%向上しています。喫煙と認知症の関係も無視できません。

  オランダの医療センターが、55才以上の6870人を対象として、平均7年間の健康状態を追跡した調査では、喫煙するほど人ほどアルツハイマー病になりやすい

  という結果が出ています。運動、栄養、睡眠の改善、そして禁煙。認知症対策は“予防”が肝心です。

  ❈生活習慣の改善が認知症予防のカギ。適度な運動、栄養バランス、昼寝、禁煙が老化を防ぐ。