健康長寿力チェックノート

 

  中年を過ぎた人達が集まると、「もう年だから」という会話が交わされますが、同時に、まだまだ人生はこれからだぞ、という意気込みも隠されているのです。

  現代は、老けこむことが許されない社会になってきており、女性には依然として7才程離されているが、男性の平均寿命も80才近くになり、年ごとに最高記録を塗り替えて

  います。癌、心臓病、脳卒中の3大疾患による死亡率の低下が、大きく関与しているとみられています。平均寿命の他に、これから何年生きられるかという平均余命という

  尺度もあり、これによると男性の50才は約31年、60才は約22年です。65才は約18年、70才は約14年です。年を重ねるごとに平均寿命を上回っていきます。

  とすれば、仮に定年を60才としても、平均して20数年に及ぶ次なる人生が待ち受けていることになります。それは、赤ちゃんが生まれて結婚年齢に達する期間に相当します。

  この歳月を有意義に活用しないと、何とももったいない話です。老けこまず、心身ともに充実して晩年を過ごすには、いささかのケアが必要になります。まず、漫然と毎日を

  送るのではなく、生き方の見直しが大切です。次に、当然のことながら体力の維持、できれば増進が求められます。また、活動のエネルギー源となる食生活にも細やかな

  心配りが欠かせません。体と脳をフレッシュに、健康長寿を全うするための生活術、運動、食事について述べます。

生活スタイル改善策 若さを保つ運動の処方箋 おいしく食べてアンチエイジング

  ✤生活スタイル改善策

                    ✲生活習慣セルフチェックノート(老化の進行度)

   なかなか寝付けない      夜中に何度も起きてしまう      友達と呼べる人がいない       近所の人と付き合いはしない

   若い人と会話をするのが苦手だ      趣味らしい趣味はない      音楽会や展覧会にはめったに行かない      最近、本を読まなくなった

   ストレスが溜まっていると感じる      外に出るのが億劫だ      着るものには無頓着だ      休日は家でゴロゴロしていることが多い

   病気ではないのに、何となく調子が悪い      定期的には健康診断を受けていない      病気の相談のできる医師がいない     

                                          判定

  

 

   

趣味は元気の供給源 旧暦への誘い  読書、音読が脳を活性化
「感動」を分かち合える仲間を作る ストレスに押しつぶされない防御策 おしゃれ心を持ち続ける
体脂肪が多過ぎると? 体をサビさせない方法 2つのケンシンで健康確認
良い眠りはエイジング予防に不可欠 利き手と反対側の手を使う 「かかりつけ医」を持っていますか

  ✲趣味は元気の供給源→これからの人生を健康で生き抜くには「元気」の出る供給源が不可欠。脳はマンネリ化を嫌うので、複数の趣味で毎日充実したパフォーマンスを!

                                                                                            平成18年易生命表(厚労省)             

年齢 年齢 年齢 年齢
0 79.0 85.8 30 49.8 56.4 60 22.4 27.9 90 4.3 5.6
10 69.3 76.1 40 40.2 46.6 70 14.6 19.1 100 2.2 2.6
20 59.4 66.2 50 31.0 37.1 80 8.4 11.3      

  平均余命とは、その年齢の人が平均してあと何年生きられるかという期待値のことです。ちなみに、0才の人の平均余命が平均寿命になります。この数字を見ると、

  女性はもちろん、定年後の男性でも20数年の人生が控えている計算になります。さらに、百寿者(100才以上の人)の著しい増加には目を見張ります。百寿者が初めて

  公表されたのは1963年でしたが、この時はわずか153人でした。ところが2007年には32295人と、この44年間に200倍以上も増加しました。内訳は男性4613人、

  女性27682人で、女性は男性の6倍にもなっています。何故百寿者が指数関数的な上昇しているのか、何故女性のほうが圧倒的に多いのか、については、良く分かっていません。

  恐らく前者は、栄養状態の向上、上下水道を中心とする衛生状態の改良など、社会環境の改善が関連しており、脳卒中による死亡者の激減も関与していると思われます。

  一方、女性のほうが長寿である理由は、女性ホルモンと鉄が関連しているという説があります。女性ホルモンは、妊娠に関する本来の作用のほか、体内の骨量を維持し、

  動脈硬化を防ぎ、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きをします。このほか抗老化作用、抑うつ状態の軽減、自律神経安定作用など、様々な

  生理作用を持っています。また鉄は、最も毒性の強いフリーラジカルのうち、凶暴なヒドロキシラジカルの発生源です。フリーラジカルは活性酸素の仲間で、より害の大きい

  兄貴分のようなものです。女性は月経や妊娠・分娩・授乳があるためか、体の総鉄量は男性の2/3しかありません。また、女性ホルモン効果との相乗作用もあるので、、

  老化の有力な誘因と考えられている酸化ストレスの害が、男性よりも小さいと推測されています。 

  ✶元気・夢中になれる供給源→こうして多くの日本人には、60才以上の男性を含めて長い自由時間が待っています。例え仕事をしても、殆どのケースでその密度は現役の

  時のような濃さはないでしょう。毎日が日曜日状態の人も少なくないでしょう。このセカンドライフを健康で楽しく生き抜くには、「元気」の出る供給源が不可欠です。

  仕事に就かない人だと、平日の昼間のスケジュールにポカッと穴が開くことになります。一方、精神的には、一般には宮仕えの“忍”が少なくなるでしょうが、仕事に伴っていた

  喜怒哀楽が消失し、緊張感がなくなります。毎日がサンデー状態の人は、元の会社に足を向けるか、毎日充実した第2の青春を謳歌するかに分かれるようです。

  唯、いずれのタイプにしても、セカンドライフも山あり谷ありで、決して平坦ではないかもしれません。特に谷のときに、何か「元気供給源」があると、うつ状態などの深刻な

  事態に陥ることなく、ピンチを乗り切ることができるでしょう。連綿と元の職場を思っているような“ショボクレ人間”の多くは、定年後に突然さえなくなったのではなく、現役時代は

  仕事という包装紙に包まれて、その中身が見えなかっただけではないでしょうか?自分は何によって元気になれるのか、何に夢中になれるのか、じっくり考え、探し当てる

  ことが大事です。そして、元気供給源は複数あったほうがよさそうです。何故なら脳は飽きっぽいのです。脳が最も嫌うことの1つは「マンネリ化」です。現役時代、毎日きまった

  時刻に家を出て電車に乗って、決まった時間に会社に着いて、というマンネリ人生を脳が我慢していたのは、まさしく生活の為だったのでしょう。

  ✶能動的な趣味を複数→この元気供給源は、大部分が趣味の範疇にも属することから、千差万別、何でもあります。全く個人に帰するものです。小さい時から続いている

  趣味・習慣があると思い入れも深く、より有力になるかもしれません。読書、食べ歩き、登山、俳句など、特に俳句は素晴らしい元気供給源のようです。書くことは考えることであり、

  前頭前野を刺激し、右脳と左脳をバランスよく利用し、まさに脳の能動的なパフォーマンスです。人生の厚みが増し、未来への礎にもなってくれるでしょう。

  「定年後は何をするか」という国際調査で、各国の上位3つは米国は趣味・旅行・スポーツ、仏がガーデニング・家族の世話・読書でした。ところが、日本は1位が趣味、2位が

  ボランティアまでは良かったのですが、3位は「何もしない」でした。「何もしない」という回答は他国ではありませんでした。元気のもとをいくつも持っている人は、間違いなく、

  元気ですし定年後も前向きの道を歩んでいます。