メタボリックシンドロームを防ぐ食事

  様々な要因を併せ持つことで認められるメタボリックシンドローム。その「様々な要因」は食事によって十分コントロールが可能です。

  メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積によって高血糖、脂質異常症、高血圧など、異常値を示し、動脈硬化を進行して

  心臓や脳血管にリスクが高い状態と考えられています。食事療法の基本は肥満の是正が中心になり、これに高血糖、脂質代謝異常、

  高血圧などの改善がポイントになります。

  肥満の是正に対する食事のポイント

  エネルギーの過剰摂取は肥満、血糖値や中性脂肪の増加が認められ、このためエネルギー制限が必要になります。

  減食療法の最終目標は標準体重を目指すことになります。標準体重は、身長(m)2 x 22で算出します。

  摂取エネルギー算定の目安は、摂取エネルギー量=標準体重 x 身体活動量という式で求められます。

  軽労作・・・(デスクワークが主な人、主婦など) 25〜30kcal/kg

    普通労作・・・(立ち仕事が多い仕事) 30〜35kcal/kg

    重い労作・・・(力仕事の多い職業) 35〜kcal/kg

    減量の為のポイント

 栄養素バランスの中で、摂取エネルギー量を適正にー1日に決められたエネルギー量の中で、栄養素バランスの考えられた食事をします。

 1日3食、規則正しくとるー朝食を抜いたり、昼食を軽くして2食にしたりすると、栄養素バランスが崩れやすくなり、また1食抜かすことで、

  自分では食べていないように思っても、実際は必要以上に摂っている場合があります。

 主食の量を決めるーご飯や麺、パンの取り過ぎはエネルギーオーバーにつながります。ご飯150〜200g、乾麺80〜100g、食パン100gを

  目安にします。

 早食いを是正するー太っている人の食べ方の傾向として、早食いがあります。よく噛んで食べたり、楽しいい会話をする、また食べるのに

  時間がかかるように、料理は尾頭付きや殻付きのものを使います。TVを見ながら、新聞を読みながらといった、ながら食いは量を

  多く摂りやすくなるので注意しましょう。

 ボリューム感を出すー今までよりも食事量が減るので、満足感を得る工夫をします。超低エネルギー食品(海藻、きのこ、こんにゃくなど)

  や野菜をとり入れたり、皿数を増やす、スープや果物を盛り込むなど、食卓が寂しくならないように配慮します。

  脂質異常症の是正に対する食事のポイント

  MSの診断基準の中で脂質異常症の高トリグリセリド血症が危険因子として脚光を浴びるようになりました。

 摂取エネルギー量を適正にー標準体重を維持する為に肥満の人は栄養素のバランスのとれた食事の中で減食をします。

 脂質はエネルギー比率20〜25%にしますー脂肪酸の構成成分としては、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸で、

  摂取の割合は3 : 4 : 3が勧められています。つまり、動物性脂肪を減らし、植物や魚類の脂肪を多くします。

 食物繊維をしっかりとるー食物繊維は血液中のコレステロール値や中性脂肪を減らす効果があるので、1日に20〜25gを摂取するようにします。

  このためには野菜を350g摂ることで食物繊維の約60%が摂れます。一般にMSを発症している人は、食物繊維の摂取量が少ない傾向に

  あるので、留意して摂るようにします。他に海藻やきのこ、適量の果物や未精白の穀類(玄米、麦、胚芽米、そば、ライ麦パン)などを

  積極的に献立にとり入れるようにします。

  糖尿病の是正に対する食事のポイント

  血糖値を低下させる為には、摂取エネルギー制限、食物繊維の摂取が大切になります。

 摂取エネルギー量を適正にー摂取エネルギー算定を参考にしてエネルギー量を決めます。この中で糖質60%、蛋白質は標準体重kg当り

  1.0〜1.2g、脂質は25%の範囲内で栄養バランスのとれた食事をします。

 食事は3食、決まった時間にー血糖値を安定させる為には、食事時間を規則正しく摂るようにします。1食抜いたり、食事と食事の間隔が

  不規則になったりすると、血糖値のコントロールが難しくなります。

 動物性脂肪を控えるー糖尿病は動脈硬化を合併しやすいので、飽和脂肪酸を多く含む食品は控えます(肉の脂身、バター、生クリーム、

  ベーコン、ハムなど)。

 食物繊維をしっかりとるー食物繊維は、血糖値の上昇をゆるやかにし、血中コレステロール値を低下させる作用があります。

  高血圧症に対する食事のポイント

 食塩の過剰摂取を控えるー現在、平均1日塩分摂取量は11.2gとなっており、高血圧症では6gが勧められているので、薄味の習慣を

  つけるようにします。調理のポイントして@鮮度の良い食材の利用、A酸味を上手に使う、B香辛料・香味野菜の利用、Cうま味素材の利用

  D油を上手に利用するなどがあります。

 動物性脂肪や穀類、嗜好品の取りすぎに留意するー動物性脂肪の摂り過ぎは、血中のコレステロール値を高め、動脈硬化のもとになります。

  また、穀類や甘いものの摂り過ぎは中性脂肪を増やします。

 鮮度の良い食品や果物をしっかり摂るー新鮮な野菜や果物は、身体の働きを円滑にするビタミンやミネラルを多く含みます。

  特にビタミンCは血管を強くする働きがあります。

  以上、症状別に述べたがMSは一つの疾患だけでなく、2つ以上の疾患を併せ持っています。まず、普段の食生活が偏った食事を

  していないかをチェックすることが大切です。  

メタボリックシンドロームを防ぐ食事  海藻編

    刻み昆布と大豆のピリ辛炒め煮

  材料(4人分/g)

  刻み昆布 20  大豆 160  ちりめんじゃこ 10  油 12(大さじ1)  豆板醤 4(小さじ2/3)  水 300(1・1/2カップ)  砂糖 12(大さじ1・1/3)

  醤油 24(大さじ1・1/3)  酒 20(大さじ1・1/3)

    エネルギー 126kcal   蛋白質 8.2g   脂質 6.7g   食物繊維総量 4.8g   食塩  1.3g

    作り方

  @刻み昆布は水に浸けて戻し、水気をきる

  A鍋に油を熱し、刻み昆布、ちりめんじゃこ、豆板醤を炒め、水を加え、砂糖、醤油、酒を入れて軟らかくなるまで煮る

  昆布とあさりのしぐれ煮

  材料(4人分/g)

  昆布 30  あさり剥き身 80  昆布戻し汁(1・1/2カップ)  生姜 8(1かけ)  砂糖 12(大さじ1・1/3)  醤油 18(大さじ1)

   エネルギー 32kcal   蛋白質 2.2g   脂質 0.2g   食物繊維総量 2.1g   食塩  1.6g 

  作り方

  @昆布は水に浸けて戻し、短冊に切る。戻し汁はとっておく

  A生姜は千切りにする

  B鍋に昆布、戻し汁、Aを入れて火にかけ、煮立ったら火を弱めて14〜15分煮、砂糖、しょうゆを加えて軟らかくなるまで煮る。

  あさりの剥き身を加えて汁気が少なくなるまで煮る。 

  昆布と豚肉の煮込み

  材料(4人分/g)

  昆布 30  豚もも角切り肉 240  絹さや 40  油 12(大さじ1)  生姜 少々  昆布戻し汁と水(2カップ)  みりん 24(大さじ1・1/3)

  エネルギー 141kcal   蛋白質 14.0g   脂質 6.2g   食物繊維総量 2.3g   食塩  1.6g

  作り方

  @昆布は水に浸けて戻し、3cm角位に切る。戻し汁はとっておく。 

  A鍋に油を熱し、生姜の薄切り、豚肉を炒め、昆布を入れて更に炒めて昆布の戻し汁を加える。煮立ったらあくをとって20分煮、

  みりん、醤油を入れて調味し、軟らかくなるまで煮含める(汁が少なくなったら水を加える)。ゆでた絹さやを加える。

  昆布とあじの酢煮

  材料(4人分/g)

  あじ正味 280(中4尾)  昆布 20  長ねぎ 60  生姜 少々  昆布戻し汁 300(1・1/2カップ)  砂糖 16(大さじ1・2/3)  しょうゆ 27

    (大さじ1・1/2)  酢20(大さじ1・1/3)  ごま油4(小さじ1)

    エネルギー 127kcal   蛋白質 15.5g   脂質 3.5g   食物繊維総量 1.7g   食塩  1.5g

  作り方

  @昆布は10cm位に切って水に浸けて戻す

  A生姜は薄切り、長ねぎは3cmに切る

  B鍋に昆布を敷き、あじを並べいれA、砂糖、醤油、酢、ごま油、昆布の戻し汁を入れて紙ぶたをして火にかけ、煮立ったら火を弱めて、

  30〜40分煮る(汁がなくなってきたら水を少し加える)

  Cあじを器に盛り、Bの昆布を細く切り、長ねぎと一緒に添える。

  里芋と刻み昆布の炒め煮

  材料(4人分/g)

  里芋 240  刻み昆布 24  油揚げ 20  さやいんげん 20  だし汁 300(1・1/2カップ)  砂糖 16(大さじ1・2/3)  醤油 18(大さじ1)

     エネルギー 84kcal   蛋白質 3.1g   脂質 1.8g   食物繊維総量 3.9g   食塩  1.2g

  作り方

  @刻み昆布は水に浸けて戻し、水気を切る

  A里芋は皮をむいて2cmあつさにの半月に切り、熱湯で1〜2分ゆでてぬめりをとる。

  B油揚げは熱湯をまわしかけて油抜きし、短冊に切る

  C鍋に@とだし汁を入れて火にかけ、煮立ったらB、砂糖、しょうゆを加えて4〜5分煮る。Aを加えて軟らかくなるまで煮る

  Dゆでて斜めに切ったさやいんげんを加える

  ひじきチャーハン

  材料(4人分/g)

  ご飯 800  豚挽き肉(脂身なし) 200  卵 80(小2個)  干しひじき 24  長ねぎ60  赤ピーマン 40  ピーマン 40  油 32(大さじ2・2/3)

  赤唐辛子 少々  塩 4(小さじ2/3)  しょうゆ 12(小さじ2)

    エネルギー 534kcal   蛋白質 19.3g   脂質 13.8g   食物繊維総量 3.9g   食塩  1.6g

    作り方

  @干しひじきは水に浸けて戻し、4〜5分ゆでて水気を切る

  A長ねぎは粗みじんに切る

  B赤ピーマン、ピーマンは粗みじんに切る

  C中華鍋に油1/3を熱し、割りほぐした卵を流して炒り卵を作って取り出す

  DCの中華鍋に残りの油を熱して赤唐辛子、Aを入れて炒め、香りが出たら挽肉を加えて炒める。肉の色が変わったらC、Bを加えて炒め、

  ご飯を入れてほぐすように炒める。塩、醤油で調味し、Cの卵を加えてさっくりと炒める。(フライパンで炒める時は2人分ずつが炒めやすい)

  わかめのにんにく炒め

  材料(4人分/g)

  わかめ 150  にんにく 少々  赤唐辛子 少々  油 12(大さじ1)  みりん 12(小さじ2)  あさつき 20  いりごま 3(小さじ1)

    エネルギー 45kcal   蛋白質 1.2g   脂質 3.6g   食物繊維総量 1.4g   食塩  1.0g  

    作り方

  @わかめは洗って1口大に切る

  Aにんにくはみじん切りにする

  Bあさつきは小口切りにする 

  Cフライパンは油を熱し、Aを炒めて香りが出たら@を加えて炒め、醤油、みりんで調味し、B、ごまを加えてひと混ぜする

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