知りたかった食品成分の機能とエビデンス

                                                                                                  BCAA (Branched Chain Amino Acid)

     アミノ酸というと、うま味調味料と連想する人が多いかもしれませんが、中には苦味を持つものが多くあります。BCAAを構成するバリン・

  ロイシン・イソロイシンも単独では苦味があり、水に溶けにくい性質をもっていました。全て中性アミノ酸の脂肪族アミノ酸です。

                                

可食部100g当りのBCAA量(mg)

 

食品名

蛋白質 バリン ロイシン イソロイシン 合計

食品名

蛋白質 バリン ロイシン イソロイシン 合計
大豆 35.3 1,800 2,900 1,800 6,500 牛サーロイン(脂身なし) 18.4 750 1,600 880 3,230
たらこ(生) 24.9 1,600 2,500 1,500 5,600 鶏卵 12.3 830 1,100 680 2,610
プロセスチーズ 22.7 1,600 2,300 1,200 5,100 いか(生) 15.6 550 1,000 580 2,130
マグロ(生・赤身) 28.3 1,400 2,100 1,300 4,800 小麦(中力粉) 9.0 390 680 350 1,420
鶏胸肉(皮なし) 22.9 1,200 1,900 1,200 4,300 精白米 6.8 430 570 290 1,290
豚ロース(脂身なし) 19.7 1,100 1,600 960 3,660 アサリ(生) 8.3 330 520 300 1,150
さんま(生) 20.6 1,100 1,600 950 3,650 牛乳 2.9 190 280 150 620
イワシ(生) 19.2 1,000 1,500 880 3,380 ほうれん草 3.3 120 170 95 385
鶏桃肉(皮なし) 18 920 1,500 880 3,300 キャベツ 1.4 47 49 31 127

      分枝鎖アミノ酸は肝臓、腎臓、骨格筋、心臓及び脂肪組織など、多くの場所で代謝されます。 膵臓、腎臓、胃では代謝の活性が高く、

  骨恪筋、腸、肝臓では低い。しかし、骨恪筋は体重の35〜40%もの割合を占めているから、BCAAの代謝器官として重要である。

  BCAAは筋蛋白質の約35%を占めるため、摂取すると骨恪筋の原料をそのまま補給することとなり、疲労防止やスタミナ維持に役立つ。

  骨恪筋は常に自身の蛋白質の合成と分解を行っています。運動を行うと蛋白質の合成は上昇するが、分解も同時に上昇します。

  トレーニングによる骨恪筋の肥大は、骨恪筋蛋白質の分解よりも合成が上回ることにより起きるのです。運動前にBCAAを投与すると

  投与されたBCAAが骨恪筋の分解によって得られるBCAAよりも優先的に利用されるので、骨恪筋の分解が抑制されるという報告がある。

  BCAAは摂取してから30分後に血中濃度がピークに達すること、さらに運動時は骨恪筋におけるBCAAの要求量が高まることから、あらかじめ

  運動をする30分前〜運動中にBCAAを2000mg以上摂取すると効果的という報告はある。しかし、筋力を高めるという作用のデータは不十分。

  BCAAが筋蛋白質の主な原料である故、BCAAを摂取すれば骨恪筋の原料が豊富になるので筋力を高めるという単純な式は成立しない。

  BCAAは健康な人が適量経口摂取していれば、スポーツなどで骨恪筋の疲労を抑える目的でのBCAAサプリメントを飲用する際には

  摂取のタイミングと量を的確に。しかし、パーキンソン病や糖尿病治療薬との相互作用や副作用が報告されており注意が必要です。

  BCAAの摂取を望まれる場合は、医師、薬剤師、管理栄養士に相談するなど、十分な注意が必要です。車の運転など、神経運動の

  良し悪しに依存する活動の前、その最中には、注意して使用する必要があります。妊娠、授乳婦への投与は避けたほうがよい。

  特に注意を要するのは筋萎縮性側索硬化症の方の場合です。BCAAの使用で肺不全による死亡率が上昇したとの報告がある。

  サプリメントの利用もよいですが、大豆、肉類、魚類などの食品から十分に取れることを再認識する必要があるのではないでしょうか?