知りたかった食品成分の機能とエビデンス

                                                          MBP(乳塩基性タンパク質)

                                              牛乳の成分とMBP

                      

  牛乳には約3%のタンパク質が含まれるが、そのうち約81%がカゼインで、残りの約19%が乳清(ホエー)タンパク質と呼ばれてている。その乳清タンパク質中に

  微量(約1%)に含まれている塩基性のタンパク質の混合物が、MBPと呼ばれています。牛乳中に換算すると約0.005%のMBPが含まれています。

  チーズなどホエー画分を含まない乳製品にはMBPは含まれていません。

  骨代謝は骨芽細胞と破骨細胞の働きで、毎日骨形成と骨吸収が繰り返されています。数年間ですべての骨が作り替えられています。

  生体での働き・・・・・MBPに含まれるHMG様タンパク質、キニノーゲンに由来するペプチド断片は、骨芽細胞の増殖を促進し、骨形成を促進します。さらに

  シスタチンに由来するペプチド断片は、破骨細胞が分泌する骨吸収プロテアーゼであるカテプシンの活性を阻害し、破骨細胞による骨吸収を阻害する。

  2002年乳業メーカーはMBPを含む飲料を「骨の健康が気になる方に適した特定保健用食品」として販売開始しています。

  MBPは、乳にわずかに含まれる成分で、成人での有効量は1日20〜40mg、骨への効果が明らかになるには飲用を数ヶ月間続ける必要があります。

  これを毎日、通常の牛乳で摂取すると約1g(約700kcal)を飲む必要があるので、通常の牛乳でMBPを摂取するのは難しいかもしれません。

  トクホの製品かトクホでないMBPを含んだ製品を摂取する方がよいかもしれません。MBPはペプチドですから熱にはそれほど安定ではないので長時間の

  加熱を行うような調理は控えたほうが無難です。また骨の健康にはカルシウム、ビタミンDの食事からの摂取も忘れてはいけません。

 注:骨粗鬆症治療薬(アレンドロネート)と相互作用が指摘されている。これは乳清タンパク質中のカルシウムが、薬物の吸収を阻害すると予想されるから。

   同様に、ミネラルが吸収阻害するレボトパ、テトラサイクりン等の吸収を乳清タンパク質が阻害する可能性が考えられるから。

   上記2つは乳清タンパク質に関することで、そこに微量に含まれるMBPに関してではないことです。