酸化を防ぐ食生活でアンチエイジング

                                            過剰な活性酸素はなぜ有害?

  寿命は生まれつきの遺伝子で決まるのか?いな食生活や環境の違いで大幅に変化します。双子は同じ運命をたどりません。

  「健康寿命」は遺伝子と環境の双方で決まります。健康寿命を短縮させるのは遺伝子を傷害し破壊してしまう活性酸素です。

  体内に取り込まれた栄養素は酸素で酸化されエネルギー源と活性酸素を生じる。活性酸素が過剰になると遺伝子を傷害し、破壊します。

  この遺伝子損傷の蓄積で老化が促進されるのです。過剰運動、過剰酸素、放射線照射などで活性酸素が多量に発生し遺伝子を

  損傷することにより寿命が短縮すると考えられています。体に必要な栄養素でも過剰なら有害と同じく酸素も多すぎると組織を破壊します。

  呼吸の力が弱まった患者や早産児には酸素吸入が必要だが過剰は危険です。放射能による老化促進は核酸の破壊が原因です。

  人は血管とともに老いると言われるように動脈硬化は寿命にとって大きな問題です。とくに悪玉コレステロールが活性酸素によって

  酸化して生じた酸化コレステロールが動脈壁の細胞に取り込まれて動脈硬化症の大きな原因となります。

  さらには活性酸素によって癌遺伝子や癌抑制遺伝子が変化を受けて発癌します。このような活性酸素による作用を酸化ストレスと呼ぶ。

                           *活性酸素による疾病発生メカニズム

    喫煙             活性酸素の      生体成分の               蓄積     癌   糖尿病

    ストレス      →    過剰生成   →   酸化損傷   →   酸化障害   →    心疾患   動脈硬化

    紫外線 など                         ↓                           老化    炎症 

                               生体内抗酸化防御機構                                     200種もの疾病発生

                                      ↓

                                     修復  

                      ★ 運動は過剰でも不足でも寿命を縮める。

  わが国では戦後、高度経済成長の機械化で労作量が極端に減りました。これが寿命の大幅に延びた要因です。原則として重い労作は

  寿命を縮めます。過労で死亡率が増加する原因のひとつとして活性酸素が考えられます。運動で有害な活性酸素が微量出ます。

  現代は過剰栄養のうえに運動量の大幅減です。逆に肥満、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の大幅増です。

  過労も運動不足も寿命を縮めるとしたら私たちはどうすれば良いのでしょう?多くの栄養素と同じく運動も最適のレベルがあるのです。

                                 ▲ 健康つくりのための運動所要量

年齢階級 20代 30代 40代 50代 60代
1週間の合計運動時間 180分 170分 160分 150分 140分
目標心拍数(拍/分) 130 125 120 115 110

   厚労省が推奨する運動の種類は呼吸によって酸素を十分取り入れることの出来るゆっくりした持続的な運動です。

                     ★ 活性酸素の害に対する体内の防御機構

  4種の活性酸素:過酸化水素、スーパーオキシドアニオン、ヒドロキシラジカル、一重項酸素

  消毒用過酸化水素(オキシフル)を傷口につけると盛んに酸素の泡が出て細菌を殺します。私たちの体内でもこのように白血球は

  過酸化水素を作り殺菌を行っています。しかし、活性酸素は生体にとっても有害ですから、細胞にはこれに対する防御機構があります。

  スーパーオキシドジスムターゼがスーパーオキシドアニンを分解して過酸化水素に変えます。そしてカタラーゼやグルタチオンペルという

  酵素が活性酸素を安定な水や酸素に分解します。ヒドロキシデオキシグアノシンは活性酸素が核酸のグアノシンに作用してできる物質で

  活性酸素の有害作用の指標となります。スーパーオキシドジスムターゼは寿命の延長にわずかに作用するが哺乳類の寿命はテロメア

  (染色体の両端の部分)の長さが主に寿命を左右します。活性酸素に対するあらゆる防御機構を機能させると同時に老化促進と

  生活習慣病発生の原因を食事と運動によって取り除くことで健康長寿が実現できるといえるでしょう。

                     ★抗酸化作用のある栄養素や食品をどう摂取するか

  活性酸素と寿命の関係がわかってから日本人の栄養所要量が大幅に見直されました。それまでは無機質の所要量はカルシウムと鉄

  だけが定められていました。スーパーオキシドジスムターゼの成分である銅、マンガン、亜鉛の3つとグルタチオンペルオキシダーゼの

  成分であるセレンの所要量が新たに加えられました。

  銅 → 貝類やイカ      亜鉛 → 種実類     マンガン → 植物性食品     セレン → 内臓などに多く含まれる。

  ビタミンではビタミンA,C,Eがとくに重要でビタミンC → 水に溶ける活性酸素、ビタミンAとE → 脂に溶ける活性酸素を除去します。

  こうした生理機能を踏まえて日本人の食事基準ではビタミンCの推奨量が100mgに倍増しビタミンEの目安量も8〜10mgとほぼ倍増しました。

  このほか赤ワインやチョコレート(ココア)のポリフェノール、トマトのリコピンなどにも抗酸化作用があります。

  多様な食品をバランスよく摂取することによってこれらの成分の機能性が期待できるが重金属には中毒の危険性が高いので

  健康を保つ目安量と健康を害する上限量の間はわずかしかないので安易なサプリメントは注意が必要です。将来的課題でもあります。