内臓脂肪を蓄積する食生活

 内臓脂肪蓄積に関連する食生活とチェック表を用いた指導法についてのポイントを紹介します。

 内臓脂肪を蓄積する食生活とは?

  @満足するまで食べる              A早食いである              B残り物をつい食べてしまう

  C野菜が不足している              D甘い飲み物が多い           E炭水化物の重ね食いが多い 

  F間食が多い      G夜の食事が遅い       H甘い味付けが好きである       I飲み過ぎ、または休肝日がない

  「こういった食事を続けていると、内臓脂肪を蓄積してしまい、将来、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まりますよ」と医学的に

  脅してはいけません。医学的脅しは一時的に効いても本能的に人間は「嫌なことは忘れてしまいたい」という心理が働くので、

  自覚症状のない生活が続くと、いつのまにか忘れてしまうことが多いようです。

  まずは、普段の食生活を振り返ってもらうことから始めると良いでしょう。グループ支援なら「内臓脂肪がつきやすい食生活はどんなもんだと

  思いますか?」と課題を出して、グループで意見を出しあってもらいます。そうすると「やっぱり食べ過ぎかな」「ビールの飲み過ぎかな」  

  などの意見が出てきます。ゆっくり時間をかけて、参加者に振り返ってもらい少し考えてもらいます。

  スライドなどを用いて一方的に話を進めると、聞いてている方が受身となり、自分のこととして消化できないことがあります。

  忙しい臨床現場では、たくさん教えようとして知識を詰め込みすぎて失敗してしまいます。

  自分でチェックしてみる!

  「それでは、内臓脂肪がつきやすい食生活が10項目ありますので、自分が幾つ当てはまるかチェックしてください」と説明してから

  1項目ずつゆっくりと説明します。「先ずは、満足するまで食べる」です。一方的に「腹八分目にしましょう!」と指導しがちですが、

  全体の量を食べ過ぎているかどうかをチェックしてもらいます。次が「早食いです」。ただ単に10項目を紹介するのでなく、医学的な

  解説を加えることで理解が深まります。「現代人の食事時間の平均は11分などといわれていますが、食べてから満腹だと感じる

  満腹信号は、一般的に20分ぐらいしてから出るといわれています。、20分以内に食事が終わる人、他の人と比べて食べるのが早い人、

  よく噛まない人は早食いかもしれませんね」と解説を加えます。3番目が「残り物をつい食べてしまう」ですが満腹になれば食べるのを

  終わりにすればよいのに、「捨てるのがもったいない」と無理に食べる方がいます。もともと太りやすい体質の方は食べて脂肪をためておく

  能力が高いといわれ、きれいに最後まで食べられる傾向があるようです」などと、主婦にありがちな行動パターンについて解説を

  加えると良いでしょう。「デザートは別腹」といって食べる人がいますが、食べると本当に別腹ができてしまいます。

  大切なのは食べ過ぎであることを、本人に気ずいてもらう事です。決して、食べ過ぎだから残り物を食べないようにと指導してはいけません。

  本人が「残り物を食べているのが内臓脂肪がたまる原因なのだ!」の言葉が出tればしめたものです。これを「動機ずけの言葉」と

  呼んでいます。チェックしながら、動機ずけの言葉が出るように配慮しましょう。「野菜が不足している人のなかには、夕食は;たっぷり

  食べているけど、朝食と昼食に野菜を食べない人も含まれます」「ジュース、甘いソフトドリンク、砂糖が入った缶コーヒーなど、甘い飲み物

  をよく飲む人は内臓脂肪がつきやすいようです」などと具体的に説明すると参加者の理解が深まります。

  中高年に多いのが炭水化物の重ね食いです。

          *炭水化物の重ね食いとは?

  ラーメン + 半チャーハン + 焼き餃子      ウドン + いなり寿司      そば  + おにぎり

  おにぎり + 菓子パン     お好み焼 + ご飯      焼きそば + ご飯

  「間食が多い」ことについて、自覚している患者は多くいます。

  「夜の食事が遅い人。午後10から午前2時ごろにかけて、BMAL1(ビーマルワン)という体脂肪を蓄積させる蛋白質がたくさん作られる

  ことが知られています。夜遅く食べる人は体脂肪がたまりやすいのかもしれませんね」と最新情報を入れておくと良いでしょう。

  「甘い味付けが好きな人。煮魚、酢豚、肉じゃが、すき焼きなどにも砂糖をよく使いますね」と具体的な料理名を入れると、料理をしない

  男性にも理解することができます。「ビール腹などといいますが、アルコールは内臓脂肪を増加させます。ビールだけでなく、

  焼酎やワインも同じアルコールなので大丈夫なわけではありませんよ」と、他のアルコール飲料についても内臓脂肪を蓄積させる

  効果があることを説明しておくことも忘れずに。ただ10項目を紹介するのではなく、具体的な解説を加えることで患者の理解は深まります。

  内臓脂肪が蓄積しやすい食生活について、患者自身にチェックしてもらうことで「食べ過ぎていた」「飲み過ぎていた」という気ずきが生まれます。

  気ずきガ生まれることで「内臓脂肪を減らそう!」という気持ちが高まります。