生活習慣病に縁のない体をつくる

                                                                                                                       

   症状別ウオーキング法  
高血圧 骨阻しょう症
高脂血症 心臓病
糖尿病 注意点

  生活習慣病は完治が難しい、一旦この病気になったら、正しい生活習慣を続けないと症状が

  また現れてきて、若さを失わせます。早期発見・早期治療より病気にならないための予防が大切です。

  予防策 → 食べすぎや偏食に注意して、栄養のバランスがとれた食事を腹八分にとる。 

          十分な睡眠や休養をとり、過労にならないようにする。

          タバコを吸わない。   アルコールを飲み過ぎない。   定期的に運動を行う。

  この5つを正しい方法で行わなければ効果は上がりません。例えば運動です。

  生活習慣病予防のための最適な運動はウオーキングです。

  しかし、それぞれの症状に合った歩き方でないと効果は現れにくいのです。

  ▲高血圧を予防するためのウオーキング法

  血圧の高い状態が続くと、血管の壁はたえず大きな圧力を受け厚く硬くなってきます。動脈硬化です。

  動脈硬化が続くと脳梗塞、心筋梗塞、大動脈瘤、腎硬化症、眼底出血などの原因となります。

  高血圧は日本では珍しい病気ではなく、成人3人に1人の割合(3000万人)で存在します。

  この予防には呼吸が苦しくならない軽い有酸素運動が効果的です。筋肉を強く収縮させる

  筋トレ、ダッシュ、精神的ストレス、勝ち負けの意識しすぎ(精神的興奮)等は不適当です。

  リラックスした気分で行うウオーキングが最適です。1人で、自分のペースでのんびりと行うのが良いのです。

  腕を大きく振らず、歩幅も狭めて、ダラダラ歩く感じでよいのです。血圧の急上昇を招かぬように

  重い荷物も駄目、階段、登り坂は避け平坦な道で行うように、また冷たい空気も血圧上昇の原因です。

  ▲高脂血症を予防するためのウオーキング法                 

  血液の中には、血中脂肪という脂肪があります。これには、コレステロール、リン脂質、中性脂肪、

  遊離脂肪酸などがあり、それぞれ重要な役割を持っています。

  コレステロール→体の様々な働きを滑らかにするホルモンや消化や吸収に役立つ胆汁酸の材料です。

  リン脂質→脳を作る成分です。 中性脂肪や遊離脂肪酸→エネルギー源です。

  血中脂肪は大切な物質だが過剰は病気の因となります。殊に飽和脂肪酸は体の中で脂肪に

  なりやすい。植物油や魚油は血中脂肪になりにくい不飽和脂肪酸を多く含みます。

  血液中の脂肪の1/3は食物から直接取り込んだもので、残りの2/3は食物からとった脂肪や糖分を材料にして

  体内で作られたものです。つまり、中性脂肪の大部分は食事でとった栄養が材料になっているのです。

  食事で動物性脂肪や糖分の取りすぎに注意することとウオーキングを加えると高脂血症の予防に効果大です。

  有酸素運動は善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らします。

  運動の強度は中程度→脈拍[138-(年令÷2)]程が目安。60才以上の人[138-(60÷2)=108/分]で行う。

  脈拍を目安にすることが難しい人は呼吸の感じ「比較的楽である」がよく、苦しく感じたら速度を落とします。

  強度の目安が決まったら、次は運動時間です。どんな運動でも体を動かし始めたころは糖が主な

  エネルギー源になっています。運動が長くなるに従ってエネルギーの主役は脂肪へと替わっていきます。

  運動を始めて15分ほど経つと、脂肪が利用されるようになります。従って15分以上は歩かねばいけません。

  1日に30分間のウオーキング、週に3回以上続ける事が高脂血症の予防に役立ちます。

  呼吸が苦しくならない程度の速度で60〜70分歩き続けるとおよそ1万歩です。

  ▲糖尿病を予防するためのウオーキング法                

  人間の生命活動に必要なのがエネルギー、殊に糖がその半分を占めます。老いない体をつくるためには

  エネルギー源である糖が必要です。しかし、体内の糖が増えすぎると健康障害が起こります。

  糖尿病です。これは全身の様々な臓器を傷つけます、とくに神経、網膜、腎臓がやられます。

  全身の神経障害が起き、足先や手先のしびれとか麻痺が発症します。痛み、足の冷え、脱力、

  勃起傷害、生理不順、便秘や下痢、たちくらみと言った症状が起こります。

  糖尿病による網膜症は、成人の失明原因の第一位です。年間、約3000人もの人が失明しています。

  物がゆがんで見える、目の前にないはずのヒモや点が見える、視力が落ちるなどの症状が現れます。

  糖尿病は腎臓の働きも悪くさせ、だるい、疲れる、脚がむくむ、貧血になる、息苦しいといった

  症状が起こってきます。ひどくなると人工透析が必要になります。

  その他に、壊疽えそで脚の切断、心筋梗塞、脳梗塞の危険性、感染症にもかかりやすくなります。

  糖尿病を予防するには血液中の糖を筋肉などへ運ぶ能力を高めることです。そのために役立つのが

  ウオーキングのような有酸素運動です。食事でとった糖→ブドウ糖→血液により全身の細胞に運ばれ→

  エネルギーとなる。運動不足がグルコース輸送担体と呼ぶブドウ糖運搬車を減らし、細胞で利用される

  ブドウ糖も減り、その為に、運ぶことの出来なかったブドウ糖が血液中で増えていき、その結果、

  糖尿病になるのです。それゆえ、ブドウ糖を運ぶ運搬車を増やすにはウオーキングのような有酸素運動が

  有効です。糖尿病予防のウオーキング法は普段の歩き方で十分です。ただし、呼吸が苦しく感じるほど、

  強度を上げないことです。運動が強すぎるとインスリン拮抗ホルモンが分泌され、血糖値を上げてしまいます。

  運動のタイミングは食後20〜30分のウオーキングが理想です。ウオーキングは強度や時間よりも

  頻度が重要です。一日の中で歩く回数を増やすこと、そして週に5日は歩くようにしましょう。

  冠動脈疾患、糖尿病性腎症、糖尿病網膜症を合併している人は専門医と相談して決めて下さい。

  ▲骨阻しょう症を予防するためのウオーキング法               

  全身を形ずくっている骨(206個)の重要な働き。

  建物の柱のように体を支える。   脳、心臓、肺臓、内臓などの柔らかな臓器を保護する。

  筋肉が収縮する力を受けて手足などを動かす。   骨の中にある骨髄という部分で血液を作る。

  神経の伝達、筋肉の収縮、血液の凝固などに必要なカルシウムを貯蔵する。

  骨を作っている細胞には骨芽こつが細胞と破骨細胞があり、前者はカルシウムを利用して骨を

    つくる働きがあり、後者は骨を溶かして破壊します。前者より後者の働きが活発になると

  骨阻しょう症になるのです。骨が折れやすくなり、若々しく活発に体を動かす事が出来ません。

  骨阻しょう症を予防するには、骨の材料であるカルシウムを食事で十分とることです。同時に

  塩分のとり過ぎ、コーヒーの飲みす過ぎは尿からのカルシウム排出を増加させるので控えましょう。

  アルコールの飲み過ぎは、骨にカルシウムを取り入れるのを促進するビタミンDの代謝障害を起します。

  食事で体内にとり込んだカルシウムを骨の中に十分に吸収させるには、骨に大きな力を瞬間的に

  加える事が必要です。ただウオーキングではなく、骨に大きな力が加わるように歩かねばなりません。

  日頃、運動不足の人が、突然急激な運動を行うと腰、膝、足首などの関節を痛めます。

  運動不足の人の骨阻しょう症を予防する「椅子ウオーキング」

 椅子に浅めに座ります。一方の太ももを少し高めに持ち上げたら、

  その脚を思いきり振り下ろして、足裏全体で床を強くたたきつけます。

  もう一方の脚でも同じ運動をします。ウオーキングのようにリズミカルに

  左右の足裏で交互に床を強く踏みつけ、左右それぞれ15歩を目安に行います。

  椅子ウオーキングを3週間ほどしたら、今度は「ドスン・ドスンウオーキング」です。

  膝を曲げて太ももを高く引き上げます。そして、出来るだけ勢いよく地面に足を

  たたきつけるようにかかとで着地します。歩幅は普段より広めにし、

  ドスンドスンと地面を踏みつけるように、歩いてください。左右それぞれ15歩です。

  上記のウオーキングに「その場ジャンプ」を加えると効果がいっそう高まります。両足を肩幅ぐらいに開き、

  膝を中くらいにまで曲げたら勢いよく真上にジャンプします。最低5回ジャンプを繰り返してください。

  大きな力を加えないと効果が現れませんが骨や関節を痛めないよう1日の中で何度も運動するとよいでしょう。

  ▲心臓病を予防するためのウオーキング                  

  心臓は、体が必要とする血液を全身に送り出すポンプの働きをしています。

  心臓は1回の拍動でおよそ80の血液を送り出します。私達の安静時の心拍数は、平均すると

  1分間に70回です。安静状態の時、心臓が送り出す血液の量は1分間あたり約5.6g,

    1日あたり8000gにも及びます。心臓は心筋という筋肉の塊です。一生の間、働き続けるには

  冠状動脈を血液を通じて酸素や栄養が運ばれます。たゆまず働き続ける心臓も故障を起す事がある。

  心臓病というとかっては心臓弁膜症が殆どでしたが高齢化が進んだ現代では狭心症や

  心筋梗塞などの虚血性心疾患が多くなってきました。これは心臓を作っている筋肉へ

  血液が十分に送られなくなり、その部分の働きが悪くなる病気です。心臓をとりまいている

  冠動脈が動脈硬化になって細くなったり、血の塊(血栓)が詰まると、血液が行き届かなくなる。

  冠動脈の血液の流れが悪くなる状態を狭心症、冠動脈が完全に詰まってしまう状態を

  心筋梗塞といいます。

  狭心症の場合はたいていは胸の圧迫感や痛みなど一時的な発作でおさまります。

  狭心症が進行して心筋梗塞を起すと失神するような激しい痛みに襲われたり、最悪の場合

  心臓の停止を招くことになります。

  心臓病を運動によって予防するには、ウオーキングが最適です。基本は、呼吸が楽だと

  感じる程度の速度で、30分歩き続けることです。

  心臓病の人や、その疑いのある人は、ウオーキングを始める前に医師に相談してください。

  ▲心臓病の人がウオーキング時に守りたい注意点          

  1.常に心臓の状態に気をつける。

   胸の痛み、不整脈、息苦しさ、めまい、顔面蒼白、足のもつれなどを感じたら、

   ウオーキングをすぐにやめて、その場に座るか横になって休みます。

  2.極度な暑さの中でウオーキングをしては駄目。

   暑さの中では大量の汗が出て熱中症などを起し、心臓の負担を大きくします。 

   ウオーキングの1時間ほど前にコップ2杯ほどの水分をとって、水分が不足しないように。

   汗が大量に出る場合は20分ごとにコップ一杯の水分をとるように心がけましょう。 

  3.極端な寒さの中でもウオーキングは禁物です。

   寒さに体をさらすだけでも、心臓への負担を大きくします。どうしても行いたいなら

   帽子、マスク、マフラー、手袋、防寒着を身に着けて、体を寒さから守ってください。

  4.精神的ストレスをかけないでウオーキングしましょう。

   運動しなければと、思いつめないことです。したくない時は無理してすることはありません。

   ウオーキングなどの運動は精神的ストレスをかけないで行うからこそ良い効果が現れるのです。

  5.運動前の食事は軽めにします。 

   空腹で運動すると、脂肪酸が血液中に大量に出てきて心臓の働きを悪くします。

   食後1時間ほど経ってからウオーキングを行うのが安全です。運動前に食事をするといっても

   食べ過ぎは駄目です。高齢者は心不全といった心臓病を起すことがあります。

  6.携帯電話、緊急時の連絡先のメモ、お金を持ってウオーキングしましょう。

   ウオーキング中に体調が悪くなって家族に連絡を取らねばいけなくなるかもしれません。

  7.平坦なコースでウオーキングをしましょう。

   坂や階段を上り下りすのは血圧を上昇させ心臓に負担をかけます。無理はいけません。

  8.ウオーキングが終わったら背中や腰のストレッチをしておきましょう。

   ウオーキング中は上体をまっすぐに保つために背中や腰の筋肉は働き続けています。

   そのため、ウオーキング後は背中や腰の筋が硬直しています。筋肉が硬直すると

   血行が悪くなったり精神的ストレスを感じやすくなり、これは心臓への負担ともなります。

   ベンチや椅子に座ります。両足は肩幅よりやや広く開きます。

  両足の間に体を入れるように上体を前に倒します。腰と背を伸ばした

  姿勢を10〜20秒間保持します。このストレッチを2回繰り返します。

  ストレッチ中は呼吸を止めずに、止めると筋肉が緊張して効果が出にくくなります。

  9.1週間に2000kcal消費するようにウオーキングしましょう。

   上記の人とあまり歩かない人と比べて心臓病にかかる率が40%低い報告があります。

  2000kcal/1週間→300kcal/1日→1万歩/1日のウオーキングで消費します。