健康寿命120才説

  ◯長寿郷の食事に共通することとは?

  パン5,野菜2,発酵乳2.5・・・副食

  長寿者たちが粗食を食べていたのはフンザだけではありません。「10年にわたって調査したグルジア(ジョージア)の長寿者達の食生活を紹介します。その食事の50%は主食の穀物である

  ムチャージという薄い堅焼きパン。それと、ママルイガというトウモロコシの粉で作る濃いめのお粥が、彼等の食生活の半分を占めていました。人間の歯並びは臼歯:門歯:犬歯が5:2:1の

  割合です。穀物をすりつぶす役割の臼歯が半分を占めるわけで、食事量の半分以上が穀物なのは人体の理にかなったものと言えます。「副食は野菜が中心で、ペトゥルーシュカをはじめ、

  かなり野性味の強い野菜が摂られている。その割合は20%前後。その他、果物、木の実など植物性の食べ物が間食となっています」

  発酵食品がカギになっている!

  「残り25%が、いわゆる発酵食品。日本流に言えば味噌、醤油、甘酒、納豆に相当する。その発酵食品としてマッツオー二と呼ばれるヨーグルトが食べられている。コーカサスは気候風土が

  乾燥しているため、食物が発酵していない。発酵食品を作るためには、牛乳を酸敗(発酵)させる以外に方法がない。だから、彼等は絞りたての生乳は飲まずに、必ず家の土間に置いてある

  大きなカメに入れ、酸敗させてから、彼等の体の中に取り入れる」長寿郷では、牛や山羊の乳を生で飲まず、発酵させてヨーグルトにして食べています。これは、身体に良くない乳の成分を、

  微生物発酵で良好な成分に変えて摂取しているのです。これも、伝統の素晴らしい知恵というしかありません。

  明らかになった長寿の食卓

  森下調査で明らかになった長寿者の食事がどんなものかまとめると、【グルジアの食事】・新鮮な野菜と果物が多く摂られている。・「ママルイガ」と呼ばれるトウモロコシのお粥と、「ムチャージ」

  と呼ばれるトウモロコシパンが主食である。・全粒粉の小麦粉やライ麦粉、ソバ粉等によって作られる、硬くて重い雑穀パンもよく食べられている。・グルジア特有の発酵乳「マッツォー二」が

  愛飲されている。・毎年秋に収穫されたブドウで作られる赤ワインは素朴にしてコクがある。普段から水代わりによく飲まれている。・数ある果物の中でもプラムが「命の果実」と呼ばれ、ふんだ

  んに摂られている。【ビルカバンバの食事】・主食は、ユカイモという芋を蒸した物やカンナの根の粉末をお粥にしたもの。・トウモロコシの蒸した物も良く食べる。・オーツ、小麦、大麦など未精

  白の穀物もよく摂られている。・ジャガイモや大豆、エンドウ、インゲンなどの豆類。・キャベツ、カボチャなどの野菜類。・果物は柑橘類のものが豊富。・良質なタバコが採れることもあり、村の

  男の大部分はタバコ好き。畑で摘んだタバコの葉をトウモロコシの葉で巻いて吸う。・地酒はトウモロコシが原料で、焼酎並みに強いものと、日本酒に似たマイルドなもの2種類。彼等は基本

  的に菜食主義で、現地で採れる物を新鮮なうちに食している。当たり前ですが、何日も日持ちさせるための添加物・保存料や、食品の味をまるで変えてしまう調味料などは用いません。また、

  現在の百寿者はコーカサス地方やパミール地方に多いとされているが、この地域はイスラム教徒で徹底したラマダン(イスラム教の断食)が行われている所です。宗教的な断食が、長寿を

  もたらしているのかもしれません。

  冷蔵庫のサイズと病気は比例する

  世界5大長寿郷調査を実践した森下博士はこう結論づけています。「百寿者達の食生活の内容は、極めて簡素である。これは、コーカサスにおいても、フンザにおいても、ビルカバンバにおい

  ても、そして新疆ウイグルた巴馬においても、殆ど同様の食生活の内容である。長寿の秘訣の一つ目は、粗食は素食です。シンプル・イズ・ベスト!それに比べて、政府は「1日30品目食べろ!」

  と、国民に栄養指導しています。これは、色々な食品業界に配慮したら30品目に膨れ上がっただけ。真面目に守る人はアホかいな、ということです。「冷蔵庫の大きさに比例して、病人は増える」

  という皮肉な警句があります。今回調査された長寿郷には、冷蔵庫など一台もなかった。だからこそ百寿者がゴロゴロいたのですね。文明とは、皮肉なものです。現代日本人が大好きな

  「焼肉」「ハンバーガー」「フライドチキン」なども一切ありません。これら、”文明食”が入ってきた長寿郷は、軒並み長寿者が激減していると言う事実があります。