病院では栄養担当専任の医師は少なく、外科医、内科医が兼務しているのが一般的。栄養状態を改善することは、すべての病気の治療の根幹にあるのに。

 ❇伸びが遅い理由は主治医が大学では栄養学を学んでいない(11%)ので関心が薄い

  そこで、NST(栄養サポートチーム)が結成され患者の様々な状況に応じて栄養改善を主務とする。

                    

    医師、薬剤師、管理栄養士、看護士、臨床検査技師ら多職種のサポートチームが病室を訪れ、先ず最初に患者に向き合い

   ▲食事は摂れているか?▲体重は減少していないか?等をチェックし10項目からなる問診情報を作成する。

    次に、二の腕の周囲や皮膚をつまんで皮下脂肪の厚さを測る。筋肉や脂肪のつき具合から全身の栄養状態が簡便にわかる。

    栄養状態を表す指標は→血中アルブミン値

 

    食欲不振の場合:

       通常は流動食→おかゆ→通常食へと進むが、途中「5分がゆ」「刻み食」など、むせやすい、喉に引っかかりやすい(吐く原因となる)、

       或いは中身が判らず食欲がわかない、見た目に多過ぎて「食べきれない」とあきらめる等々高齢者はほんの些細なきっかけで食べられ

       なくなる事が多い。食卓の雰囲気を変えれば気持ちが変わる事も。

    上記で駄目で食べ物を一切受け付けない時:

       静脈から栄養補給→次第に体力が落ちていずれは寝たきりになりかねない

       高カロリー輸液の点滴、栄養剤の服用→体力を保つのがやっと

       体の外(鼻腔)から胃に押し入れた管で栄養剤を送る(胃ろう)

   従来の手術後の常識が不適切な場合もある。食欲が出ないなら何を食べても構わないという姿勢も患者の立場に立った工夫が常識を変える。 

   口の中を清潔に保つ日常的口腔管理も必要。

      ☆NSTで変わったこと

      ●食事をする患者の増加で点滴による栄養法が減少(年間650件→454件)

      ●栄養の点滴チューブの感染による敗血症の激減(年間4.,9%→0.9%)

             ●院内感染の撲滅(抗菌剤使用量が91%減少)

      ●高齢者の床ずれ発生率の減少(14.9%→3%)

      ●平均在院日数の短縮(21日→15.9日)

      ●80才以上の在院日数の半減(63.1日→34.7日)  

      ☆2004年認定開始からNSTの実施設定は全国で652ヶ所。