18star5a.gif 野菜の薬効を引き出す扱い方

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  温度で栄養素が激減。逃さない適温を選べ  捨てる部分に栄養。丸ごと食べて逃さない 

  ハウスものは栄養が激減。野菜の四季を逃すな 

 かめばかむほど得られる野菜の相乗効果 きのこは冷やしてうま味成分を出す

 置き方で栄養素が激減。逃さない保存法を選べ   ワインで長生きする

 りんごは野菜の熟成を早める     納豆のねばねばは血流と老化に効く  

 ●温度で栄養素が激減。逃さない適温を選べ

  野菜の保存温度は低いほど良いと思い込んでいないだろうか?実は野菜も風邪を引く。冷やしすぎると腐ってしまうのだ。なす、ピーマン、きゅうりは

  風邪を引きやすい代表格。野菜の鮮度を保つ適温と栄養素を減少させない保存の仕方。

  適温    品種 (産地が北国は低温で南国は高い温度が一般的目安)

 2℃  青梗菜、ねぎ、カリフラワー、スイートコーン(皮付き)、モロヘイヤわさび、長いも、山いも、青じそ、大根、ほうれん草、

    にんじん、白菜ごぼう、完熟トマト、枝豆

 3℃  じゃがいも

 4℃  マスクメロン、ふき

 8℃  里芋、さやいんげん

 10℃ なす、きゅうり、かぼちゃ、すいか、オクラ、ピーマン、ハウスメロン少し青いトマト

 13℃ さつまいも、バナナ

 14℃ しょうが

 夏野菜は冷やしすぎると風邪を引く。冷蔵庫の野菜室の温度は3-7℃の温度帯に設定されている(どの野菜にもほどほどの効果がある妥協点)

 冷蔵庫に入れないほうが良いのはバナナとさつまいもだけで、真夏の高温多湿の条件下では鮮度がみるみる落ちるので野菜室に入れるほうがベター。

 ポリエチレン袋に入れ、きちんと袋の口を輪ゴムで留めて保管すれば日持ちするなすの保存には胴体はむきだしでも、へたさえラップやポリ袋で

 しっかり包み込めば、しなびるのを防げる。乾いた新聞に包んで冷えから守るのも有効。なすは風に当たるとわずか2日で重量が6-7%減って

 しなびてしまう。風味は激減、もともと少ないビタミン類も取るに足りない数値になってしまう。

 生姜は網に入れ吊るして保存することも可能だが、香りと抗がん作用もある辛味成分をみすみす逃がしてしまうのはもったいない話。

 生姜は1度切ると切断面から香りや風味が逃げるから、残りはポリ袋に入れて冷蔵庫に保存する。最善策は全部すりおろして、ラップなどで

 棒状に包み込んで冷蔵庫で凍結する。一度切ったかぼちゃも腐りやすいからポリ袋に入れて野菜室に。ほうれん草や小松菜、にらなどの葉ものは

 水で湿らせたペーパータオルや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて野菜室に。大葉(青じその若葉)のように薄く繊細で香りが大切な野菜は、

 乾くのが一番悪いので軽く湿らした布巾で包んでから、ポリ袋に入れて野菜室に移す。

 ●捨てる部分に栄養。丸ごと食べて逃さない                   

  東洋医学には食物は丸ごと食べて初めて栄養のバランスがとれるという「一物全体食」という思想がある。野菜には捨てる部分が少なく間違った食べ方で

  大事な栄養を逃がしては?キャベツ、白菜はビタミンCの含有量がトップクラスでその外側の葉,芯に最も多く、中葉は格段に落ちる。芯もくり抜いて

  鶏がらのスープで煮込めば立派な調理、また細かく切って漬物や味噌汁の具にもなる。お好み焼きにしらす干しなどの小魚と混ぜると歯触りもよい。

  大根の葉とかぶの葉、にんじんの葉も同じくビタミンCは根よりも葉の方に、また内部より外皮に多く含まれる。にんじんの葉はかき揚げ、

  かぶの葉は煮びたしや、湯がいてから甘酢漬け、大根の葉は味噌汁の具や油揚げと炒めてもよし。また刻んだ葉を塩でもみ、生姜、しそ、

  レモンにゆずの皮と一緒に2時間ほど漬け込むと、即席漬けになる。 

 ●ハウスものは栄養が激減。野菜の四季を逃すな        トップ    

 野菜は昔から”旬のもの”が大切にされてきたが、近頃では忘れられがち。旬とは「直接に太陽の恵みを受けた露地栽培の野菜の出盛り期で、

 価格は安くなり、栄養価は最高に達し、味も一番おいしい時期」と定義する。野菜の旬と日本人の健康には深い結びつきがある。

 高温多湿の夏には、体の脂肪分を落とし、スリムになるほうが楽だから、低エネルギーでよい。夏バテを防ぐには、栄養素が多くて、

 しかも体を冷やす要素が必要になる。また、夏の紫外線による老化やがんを防ぐ抗酸化物質の多い野菜を摂ることが大切。トマトはビタミンや

 リコピンなど多く含む夏の総合健康野菜だ。水分の摂りすぎによるむくみを取り、体を冷やす作用はきゅうりなどの瓜類が主役。

 歯触りのよさで食欲を促すレタスは若返りのビタミンEに富み、キャベツは夏場にありがちな胃腸障害に効く。生で食べられる野菜は、

 体を冷やす力がある。ピーマンはビタミンたっぷりで夏ばてを防ぐ。カロチンが多いブロッコリーは抗酸化作用に優れている。

 スイートコーンは食物繊維が肥満防止と美容の大敵の便秘を改善する。汗を出して体を涼しくするのが夏の香辛料。生姜、みょうが、あさつき等

 のねぎ類は夏の食中毒を予防する。旬の野菜は季節に応じた役をきっちりと演じている。実りの秋には野菜も冬ごもりのための養分を根や葉、

 茎に蓄える。その養分を私たちはいただいている。春は木の芽と山菜が主役。冬の間に体に蓄えた脂肪分や汚れを、若い野菜が薬となり排出して

 体をきれいにする。自然の摂理が働く。旬の露地野菜と季節外れのハウス栽培の野菜との違いは特に栄養価が異なる、

 ハウスものは多肥料・多農薬に頼るから、高値になるし、薬害の心配もある。同じ旬でも採れる場所で旬の時期が違って来る。野菜を買う時、

 今どの地方が最盛期かを知って、店頭で選ぶのがコツ。それが野菜本来の味を知る方法です。

 ●かめばかむほど得られる野菜の相乗効果

 ”早食いは肥満のもと”は本当の話。食べ物を良く噛む子供は学業成績が向上し老人は噛まなくなるとボケやすい。歯の病気、糖尿病などの

 生活習慣病も噛む回数(咀嚼回数)と密接な関係がある。弾力性のある野菜をよくかんで健康を。ゆっくり食べると食べていることが

 食欲中枢を刺激して適度に食欲にブレーキをかけるが、早いとブレーキがかかる前に次々と食べ物を口に運び過食になる。

 満腹感は実際にお腹がふくれたかどうかだけではなく、脳の食欲中枢の反応でかなり決まるのだ。野菜は低カロリーで食事の分量が多いので

 満腹感を得やすく食物繊維も多いので良く噛まないと食べられないから自然と早食いは治ります。良くかんで食べると噛む力が増し記憶力も

 アップすると言うデータがある。子供の頭は遺伝子だけでなく環境や栄養、脳への適切な刺激が重要な影響を与える。こめかみと下あごを

 動かす関節部に、血管が集まっていてしっかり噛むと、その血管の血の流れを促し、脳の血液循環がよくなり脳に送る酸素量が増え働きが

 活発になる。よく噛むことで心臓の仕事を手伝っていることになる。さらには唾液腺ホルモンの分泌を促進し、男性には強壮作用、

 女性には美容効果がある。不正咬合(噛み合わせ)は背骨や骨盤の歪みを招き、ひいては子宮内の血液循環不良を引き起こす。歯の治療を

 して不妊が子宝に恵まれた歌手もいる。老人が飲み込むと危ないから入れ歯をはずされると、食欲も起き上がる意欲も失い寝たきりになりがちになる。

 日本人が噛む回数が減った最大の理由は摂る脂肪の量の激増だ。脂肪が多いと少量で高エネルギーが得られるので噛む回数も減る。また、

 レトルト食品の食材が高温加熱で柔らかくなっていることも原因の一つ。堅さより弾力性がありサイズは大きめに1秒に1回、合計30回かむのが理想。

 ●きのこは冷やしてうま味成分を出す              トップ  

 世界中に約1000種ほどあるといわれる。野菜ではないが食物繊維が豊富でエネルギー量はほぼ0に等しいのでダイエットに効果的、

 独特のうま味はリポ核酸という成分でその中のひとつグアニル酸がしいたけ(生・干し)の場合5℃で5時間の冷蔵庫保存で最も増すという

 データがある。そして水から煮て約25分間加熱し煮汁がほぼ全部吸収された状態が最もおいしく、栄養たっぷりの秘訣。グアニル酸の含有量は

 傘の部分が茎の2-8倍多い、長く煮出せば別のアミノ酸も出てうま味が増す。香りまったけ、味シメジといわれるがしめじがグアニル酸

 の含有量が2倍近い。このきのこ類のうま味成分は私たちの生命活動に欠かせない栄養素なのです。しかし欧米人は遊離アミノ酸という

 別のうま味成分を最大にもつマッシュルームを最も好む。日本人が好むまったけの香りを彼らは嫌う。民族により好みの違いだけで、

 多種類のきのこの人工栽培を成功させたのは日本であり先進国である。きのこの相性として昆布と一緒に煮ると相乗効果がでるがカツオ節と

 では効果なし。きのこのうま味は核酸で、昆布はアミノ酸。異質のうま味が相乗効果をもたらすが、カツオ節のそれはきのこと同じイノシン酸。

 ●置き方で栄養素が激減。逃さない保存法を選べ

  野菜は置き方によって、鮮度=おいしさに大きな影響を与える。野菜のうま味の主成分は、糖分やアミノ酸である。野菜は収穫後も呼吸を続けるが、

 呼吸が盛んなものほど消耗し、糖分やアミノ酸を消失していく、老化が早いのだ。野菜を消耗させない方法に2つあり、一つは野菜の

 呼吸量を抑えるために野菜の温度をぎりぎりまで低下させ、いわば冬眠状態にする。これが冷蔵庫の役割だ。

 もう一つは野菜の個性に応じた正しい置き方を守ることだ。3種類あり

  1. 立ち型野菜→地面に立って成長する上下感覚の強い野菜(立てて保存)

 2. 土付き野菜→根菜類(大根、かぶ、ねぎ、ごぼう)は土に囲まれているので、上下感覚は鈍いほうだが 2種類あり大根やごぼうは鈍いが

    たて長なので立ててるほうが無難。    じゃがいも、さつまいも、しょうがは例外

  1. ブラリ野菜→茎葉や蔓(つる)からぶらさがるトマト、きゅうり、なす、枝豆、さやえんどうなどといちご、メロン、すいかなど果実も含む。

  上下感覚はなく立てるなりヨコにするなり、ご自由に。白菜は立ち型野菜の性質を持っているが、同じ結球野菜でもキャベツは内側に

 強く巻いていくから立てても寝かせても良い。根を残して葉や茎を採る野菜で三つ葉、しその葉は上下感覚が弱い。モロヘイヤは葉だけなら

 しその葉と同じだが枝ごとなら、上下感覚が残っているから立てて保存、枝豆も同じ。人間の好き勝手でタテやヨコに置かれては野菜は大迷惑だ。

 ●りんごは野菜の熟成を早める

  冷蔵庫内で他の野菜に迷惑がかかる代表がりんご。冷蔵庫にりんごをすっぴんで入れるとエチレンが多発する。エチレンは植物の熟成、老化、

 腐敗のプロセスを進める作用がある油脂成分で(りんご特有の香り)、他の野菜や果物が影響を受ける。キウイやカット野菜、すでに腐敗した

 野菜もエチレンを発生させることが判っている。早く熟成さたいときには、お役立ちに。

 ●納豆のねばねばは血流と老化に効く             トップ

  「畑の肉」と呼ばれる大豆は、良質のたんぱく質に富み、ビタミンCを除くビタミン類とミネラル類のあらゆる成分がバランスよく含まれ、

 殆どすべての栄養素をカバーできる完全食品だ。この大豆の効用をさらに強化したのが納豆。納豆は体と頭脳の若さに維持に欠かせない食品だ。

 ご飯に納豆、そして豆腐の味噌汁は、日本人の朝食の典型ですが、大豆はご飯との組み合わせによって栄養効果が大きくアップする。

 豆腐は大豆の栄養素の消化吸収をよくする為に食物繊維を除去しているが、納豆には食物繊維がたっぷり含まれている点が違う。

 必須アミノ酸は、ある一定の値に及ばないものが1種類でもあると、他の全てのアミノ酸の機能を下げてしまう。木綿豆腐や納豆には

 必須アミノ酸のうち体内でたんぱく質を合成する働きをするリジンが多く含まれ精白米での不足分を補い合うので相乗効果が生まれる。

 さらに、納豆に含まれる大豆サポニンは、動脈硬化の引き金になる過酸化脂質の生成を抑制する。その上、人体の細胞膜をつくるに

 欠かせない脂質のレシチンも納豆には多く含まれている。このレシチンは、血中のコレステロールや中性脂肪を溶かしてくれる。

 サポニンやレシチンの働きが動脈硬化や心疾患、脳卒中を防いでくれる。また、レシチンは脳の神経細胞の伝達物資であるアセチルコリンを産出する

 ことでも注目されている。老人性痴呆症(アルツハイマー病と脳内の血流が徐々に悪くなっていく脳血管障害の2種類ある)の予防に納豆が

 非常に効果があるといわれています。納豆の糸を引く粘り気は、ナットウキナーゼという酵素からきている。これもレシチンと同じく血栓を

 溶かす働きがあり、両方で強烈な相乗効果を上げる。あの粘り気は、納豆菌がほかの微生物から自分を守る鎧代わりで、それが大豆の持つ効能を

 高めるのです。心筋梗塞の発作直後にも高価な血栓溶解剤に匹敵する効果が納豆にはある、しかも長く効き目がある。血栓に不安がある人は

 血液の固まりやすい時間帯は夜中から朝方にかけてが多いので夕食に納豆を食べるのが効果的とされる。血流をよくするから高血圧にも効果が大きい。

 また、女性の健康ずくりに有効な食べ物でもあり、骨粗しょう症にも効果的。納豆のビタミンKは骨とカルシウムを結びつける接着剤となり、

 骨を強くする働きがある。納豆にはカロチンやビタミンCが含まれていないのであさつきやねぎ、わけぎを加えるのが効率的。

 粘り気が気になるなら、大根おろしや酢、レモン汁を加えると食べやすい。

 ●ワインで長生きする

 肉や脂肪分を多く摂ると心疾患にかかりやすいことは、紛れもない事実だ。しかし、フランス人の虚血性心疾患の死亡率は驚くほど低い。

 ワインに含まれるポリフェノールの効果のほかに、赤ワインに使うブドウの皮の赤紫色の色素のアントシアンは抗酸化物資で、この色素が

 心疾患を予防する重要な要素である。とされるが、ワインより安価で、食物繊維その他の多様な効果がある野菜で摂る方が賢明。                       トップ

 ●がん予防に効果のある農産物               

       にんにく                      玉ねぎ、ターメリック、茶、全粒小麦             マスクメロン、きゅうり、あさつき                                                  

       キャベツ                      亜麻、玄米、柑橘類                      タラゴン、バジル、はっか、オレガノ

       カンゾウ                      ナス科植物(トマト、なす、ピーマン)             タイム、ローズマリー、セージ、じゃが芋             

       大豆、生姜                    アブラナ科植物(ブロッコリー、                 からす麦、大麦、ベリー                

       セリ科植物(にんじん、セロリ)         カリフラワー、芽キャベツ)

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                                    期待値の増加