(続)間違っていた健康常識

  ●体力をつける為に肉は摂るべき?

  このテーマも賛否両論、意見の分かれるところだと思います。「肉は毒だ!」「いやいや、肉を摂らないと体力がつかない!」両者の言い分はどちらも一理あるようですが、

  どうやら世間の趨勢として最近は×になってきているようです。もっとも「最近のお年寄りは、好き嫌いなく肉もしっかりと食べているから長寿なのだ」という意見に固執

  する医者や研究者もいるのは確かです。数多くの癌患者を長く見てきた限り、肉を摂取している癌患者のほうが、そうでない患者に比べて長生きしていないようです。

  少なくとも、肉を食べない癌患者たちのほうが、圧倒的に治りもいいし、長生きしているのは事実です。また、老人ホームのお年寄りを見ても、中には全く肉を口にしない

  人達も沢山います。しかし、体力的にハンディがあるとか、何かデメリットがあるとか、そんなことは全くなさそうです。むしろ、肉を沢山食べるお年寄りに比べると、元気

  で長生きをしているという印象を強く受けます。以上のことから、このテーマは間違いと断言できそうです。

  ▲「肉は健康に好ましくない」

  一方、欧米の人達は毎日さぞかし沢山肉を食べているのだろうと思いきや、意外にその量は多くないようです。最も実際は、沢山肉を食べる人達と肉を避ける人達に

  2極化しているので、平均すると、摂取量が多くなるのかもしれませんが・・・。しかし、知識人に()いてみると、彼らは最近あまり肉を摂らない傾向にあると言います。

  また、中国の伝統医学である中医学でも、特に癌患者に対しては、基本的には、肉類は控えるようアドバイスしています。牛や豚だけでなく、鶏も控えているようです。

  更に、健康志向の人たちが、食材選びの基準にしている「デザイナーフーズ」のリスト(米国立がん研究所が、癌抑制効果のある食材として挙げているリスト)にも、

  肉類は一切載っていません。つまり、少なくとも癌の治療や予防には、肉類は好ましくないと言えなくはありませんし、できれば避けた方がいいと考えるのが普通です。

  逆の見方をしてみても、どうしても積極的に肉類を摂らなければいけない理由は、全く見えてきません。老人ホームを見る限りにおいては、肉料理を減らした方が、

  お年寄りが元気になったのは事実です。

  ▲肉類は嗜好品

  一歩譲。って、肉類の効用は何かと考えてみます。肉類は蛋白質と脂肪の塊なので、カロリー源として考えると、非常にいい食材となるのかもしれません。肉類の

  普及によって、蛋白質や脂肪分が手軽に摂れるようになりました。そのお陰で、人の物理的な耐久力、例えば、山や海で遭難した場合の生存率は格段に改善され

  たのは事実です。従って、どうしても肉を食べたい人は、摂取量を敢て0にしなくてもいいのかもしれません。但し、肉を好まない人は無理に食べなくても構わないし、

  その方がむしろベター、となるのかと思います。人はそもそも草食動物の様です。もちろん時代によって、人類は度々その食性を変えているので、起源はどこなのかは、

  議論が分かれるのですけど。普通に考えると、人はそれほど屈強な動物ではありません。獣類を常食にしながら生き延びてきたとは思えません。少なくとも日本人の

  祖先の場合、動物性の蛋白源を摂っていたとしても、魚介類がメインだったのではないでしょうか。貝塚などを見ても、私たちの祖先は木の実や魚介類を多く食べて

  いたことが明らかです。そうであれば、肉類は私達の身体に、あまり合ったものではないという理屈もうなずけます。従って、肉は嗜好品と言うジャンルに入れると、

  スッキリします。スイーツなんかと同類、必須の食べ物ではないかもしれないが、たまには人生のアクセントになる,そんな代物だと思います。

  ▲鉄分の摂り過ぎはNG

  では、肉のどこがあまり良くないのか?まず1つは、飽和脂肪酸が多過ぎると言う点を挙げることができます。飽和脂肪酸は、身体にとっては基本的にはアゲンストな

  物質です。これについては異論ないと思います。2つ目は、鉄分が多過ぎると言う点です。鉄分は身体に必須ミネラルだろうと意外に思うかもしれないが、若い時は、
  
  鉄分を多めに取ってもいいが、だんだん年を取るにつれ、鉄分は身体にマイナスに働くようになります。殊に、癌患者には鉄分の摂り過ぎはNGです。3つ目は、アミノ酸

  の組成(組み合わせ)があまり良くないということです。アミノ酸の組成が良くないと、腎臓や肝臓に余計に負担がかかります。4つ目が、肉類を焼いたり揚げたりすると

  AGEsという名の、焦げた蛋白質と糖が変にくっついた、身体に悪い物質ができてしまうのです。このAGEsは、血管に障害を加えたり、アルツハイマー病や癌の増殖・転移

  等に関わっていると推定されています。肉が嫌いな人は無理に肉を摂るる必要はなく、大好きな人も、食べてはいけないということではありません。唯、積極的に摂って

  得をすることはあまりなさそうだと言うことです。避けられたら避けた方がいいと言うべきなのかもしれません。そして、年を重ねるにつれ、できるだけ食べる頻度&量を

  少なくしていった方が得策だと言うことにはなります。