間違いだらけの健康常識

  世の中には無数の[嘘]があります。健康にまつわる情報も、その例外ではありません。医学的な新発見によって、旧来の常識が1夜にして嘘になってしまうケース。

  風説、偏見、迷信が「昔からそう言われている」と言うだけの理由で、常識化としているケース。利益を得ようと、意図的に「嘘」をばら撒く輩も少なくありません。これらの

  嘘を嘘と知っておかねば、健康維持の為の努力は時に水泡に帰してしまいます。間違った知識に基ずく努力は、お金と時間、労力の無駄になるばかりか、「不健康」を

  招く事もあります。情報過多の今日では、「嘘を嘘と見抜く眼力」を磨くことも、健康法の1つに数えられるでしょう。

「食」にまつわる嘘 「ダイエット」にまつわる嘘
「病気」にまつわる嘘 「疲労回復」にまつわる嘘
「脳」にまつわる嘘 「セックス」にまつわる嘘
コラム




  ◎「食」にまつわる嘘                           

「マーガリンはバターより健康にいい」は嘘 「ビタミンは大量摂取しても無害」は嘘
「高血圧に減塩」は嘘 「アルカリ性食品と摂れば”アルカリ体質”になる」は嘘
「コレステロール悪玉説」の嘘 無農薬野菜は、本当に体にいいか
卵を食べるとコレステロールが溜まる」は嘘 「水道水は体に悪い」は嘘
「カルシウムは牛乳で」は間違い 「肉は体に悪い」は嘘
「牛乳を飲むと胃に”膜”が出来る」は嘘 「うなぎと梅干の食い合わせは悪い」は嘘
「砂糖は骨を溶かす」は本当か? 「海草をたくさん食べると剥げない」は本当か?
「食べ物で血は「サラサラ」にならない? ガムは健康維持の為の必需品

 ●「マーガリンはバターより健康にいい」は嘘

 かって、マーガリンには「人造バター」という商品名が付けられていました。バターの代用品として開発された為、そのような味気ない名前が付けられていたわけです。

  代用品と言うのは本物より味が落ちるのが常でしょう。かってはマーガリンもその例外ではありませんでした。学校給食のマーガリンはまずくて大嫌いだった、と言う人も

  多いのではないでしょうか。近年では、マーガリンの味はかなり良くなっています。バターより美味しいから毎朝欠かさず食べている、と言う人も相当います。しかし、

  健康面から見れば、実はマーガリンは避けるべき食品です。「バターより体にいい」とよく言われるが、これは完全に嘘。栄養学者の中には「食べてはいけない」と断言

  する人もいます。良く知られている通り、マーガリンには植物性油が使われています。植物性だから体にいいと考えるのは早計で、植物性油はきわめて酸化しやすく、

  たくさん摂ると体内に過酸化脂肪(細胞を破壊する作用がある)が増えます。過酸化脂肪は血液の粘度を上げ、血流を悪くさせます。それから、植物油というのは常温

  では液体です。にもかかわらず、マーガリンが常温でも溶けないのは、水素が添加されているからです。植物油に水素を加えた「トランス脂肪酸」がマーガリンには含ま

  れているのですが、実はこのトランス脂肪酸、百害あって一利なし、ともいえる代物です。2005年ニューヨーク市はトランス脂肪酸の摂取量が増えると、心臓病の危険が

  高くなるという理由で、トランス脂肪酸の使用を控えるよう、市内の飲食店に呼びかけました。翌年からは全米で食品のトランス脂肪酸含有量を表示することが義務ずけ

  られました。こうした動きはアメリカに限った事ではなく、オランダではトランス脂肪酸を含む油脂製品は販売禁止になっています。デンマーク、ドイツ、フィンランドなど

  でも規制があります。トランス脂肪酸には、賞味期限を延ばし、味を安定させる効果があります。製造者からすればこれは大きなメリットでしょう。しかし、消費者にとって

  は「日持ちの良さ」ではなく、安全です。日本マーガリン工業会はトランス脂肪酸の問題について、「現在の食生活であれば問題はない」との見解を示しています。

  米国人の平均摂取量に比べ日本人のそれは少ないので、健康を害することはない、というわけです。バターにはこうした危険はありません。また、同じ量のバターと

  マーガリンを比べた時、脂質の量はほぼ同じ、カロリーが低いのは、実はバターのほうです。バターにはコレステロールが含まれているが、コレステロールは細胞の原料

  などになる、人体に必要不可欠なものです。「バターより健康にいい」と言う理由でマーガリンを食べていた人には、敢てマーガリンを食べ続ける理由はありません。

  マーガリンは「マーガリンの味が好き」と言う人のみが、摂り過ぎに注意しつつ食べる「嗜好品」だと言えるでしょう。 ✶欧米では、マーガリンは「規制」の対象