物忘れを90%防ぐ法

  ◎ボケる、ボケないは、「生活習慣の差」

「優秀な脳」「優秀でない脳」「使えない脳」 こんな人が危ない!A昔から「血圧・コレステロール値」が高い
「食べ物をシッカリ噛む」―それだけで記憶量が違ってくる! 予防できるかボケ・予防できなボケ
「ヒントがあれば思い出せる」なら全く問題なし 「記憶の出力」が脳に効く!
心配しなくていい「物忘れ」、ちょっと心配な「物忘れ」 「物忘れ」をそのままにしておくと
こんな人が危ない!@「最近怒りぽくなった」と言われた 最大の危険因子は「年のせいにする習慣」
「同じ名前を短期間に何度も忘れる」―これが1つの目安

  ●「優秀な脳」「優秀でない脳」「使えない脳」

  中高年になると、「本を読んでいても、なかなか内容が頭に入らない」「TVに出てくる若いタレントの名前をサッパリ覚えられない」など、物忘れしやすくなったという

  人が増えてきます。では、「年と共に忘っぽくなる脳」の中身は、どうなっているのでしょうか。ある情報を記憶する時は、無数の神経細胞が動員されます。実は、この

  神経細胞には、「非情に優秀なもの」「さほど優秀でないが使えるもの」「殆ど使えないもの」があり、使い勝手は均一ではありません。そして私達は、記憶と言う作業を

  する時、無意識のうちに優秀な神経細胞から順に使かっているのです。若い頃は、より優秀な神経細胞を使って記憶しているのですが、年をとればとるほど優秀なものは

  残り少なくなり、しかたなく働きの鈍いものを使って、記憶することになります。働きの鈍い神経細胞の組み合わせでは、信号の伝達スピードも遅くなり、覚えるのにも、

  思い出すのにも時間がかかってしまうのです。しかし、だからといって、覚えられなくなるわけではありません。、前述したように、脳には大脳皮質だけでも約140億個   

  もの神経細胞があります。20才を過ぎると、神経細胞は毎日2万〜10万個死んでいくといわれていますが、最近では、この細胞死は長期記憶や学習に必要なプロセス

  である   とも言われています。つまり、考えられるのは使えない神経細胞をさっさと処分して、できるだけ使いやすいものを残そうとしているのではないかと言うことです。

  優秀な神経細胞が豊富にあるうちはいいのですが、そうでないものがたくさん残ってくると、使えるものと使えないものの判別がややこしくなります。そこで、いらない

  ものから順に死滅させて、できるだけスムーズに記憶できるようにしているとも考えられるのです。唯、神経細胞の死滅の仕組みは複雑で、不明な点が多いのも事

  実です。ですから、使っている最中の神経細胞や、まだまだ使える神経細胞を死滅させてしまうこともあります。それでも、残された神経細胞がうまくネットワーク を組

  むことできれば、思い出すことができるし、これから覚えることもできるのです。しかし、その為には頭を使うこと、即ち、記憶の回路を繰り返し使うことです。 

  ●「食べ物をシッカリ噛む」━それだけで記憶量が違ってくる!

  脳の活動には、エネルギー源となるブドウ糖などの栄養素と、酸素が必要です。そして、その栄養や酸素を脳に運んでいるのが血液です。脳には、心拍出量の約15%

  に当る血流が送られていて、脳血流が十分でないと脳は栄養失調になったり、窒息して機能できなくなります。この脳血流は、加齢と共にだんだん低下して行くと

  言われています。しかし、老人の多くは高血圧や動脈硬化など、なんらかの老人性疾患を抱えています。そこで、加齢に伴う脳血流の低下は、老人性疾患によるもの

  なのか、正常な生理的老化でも本当に低下するのか、はっきりしたことは分かっていません。唯、我が国の研究では、老人ホームに入所している老人と、町内会の

  役員を務めるなどして、活発な社会生活を営んでいる老人を比較すると、年齢や血圧、血液中の血球成分にあまり差がないのに、脳血流には明らかな差があること

  が分かっています。また、高血圧がなく、動脈硬化の程度も軽い老人では、それほど脳血流が低下していないこともわかっています。更に、脳血流は部位によって違って

  きます。脳全体の平均脳血流が正常であっても、部分的に脳血流が低下すると、何らかの障害が起こってきます。急に忘れっぽくなったと言う人は、記憶に深く関わって

  いる側頭葉の血流が低下しているのかもしれません。人間らしい感情や思考に関係している前頭葉で脳血流が低下すれば、周囲に無関心になったり、頑固になったり

  することが考えられます。アルツハイマー病では、側頭葉の他、理解や認識といった機能を司る前頭葉の脳血流が低下すると言う特徴があります。

  脳血流の低下を防ぐ為には、まずは高血圧や動脈硬化を予防・治療することが大切になります。高血圧や動脈硬化は生活習慣病とも言われているように、食事や運動

  、喫煙、飲酒など、長年の生活習慣が大きく影響します。適度な運動を心掛け、塩分や脂肪、糖分の摂り過ぎに注意し、野菜や海草などから食物繊維やビタミン・

  ミネラルをしっかり摂る様にしましょう。お酒は程々に、タバコは今すぐにでも止めるべきす。タバコは動脈硬化や脳梗塞、癌などの大きな危険因子であることが分かって

  います。また、脳血流を促す為には、脳に刺激と栄養を十分に与えてやらなければなりません。仕事を離れても社会との関わりを絶たず、積極的に趣味や会話を楽しむ

  ように心がけたいものです。食事の際には、しっかり「噛む」ことも大切です。噛むと言う動作は顎の筋肉を使うことで脳を刺激するとともに、味わうことで5感を刺激し、

  脳にいい振動を送るのです。歯が悪い老人や入れ歯の老人ほど、痴呆になりやすいという調査もあります。健康な歯を保つことは、物忘れを防ぐことにもつながるのです。