それってなあに? 
食と健康の情報箱
2010/11
消費者庁、トクホ制度の見直し 世界中が日本人の暮らしをしたら地球2,3個必要
電子タバコからニコチン検出 体内時計の乱れが髪の毛で分かる
人間ドック「異常なし」9.5%過去最低 猛暑の影響で外食人気高まる

    ❈消費者庁、トクホ制度の見直し

  トクホ食品を含む健康食品の、表示制度の見直しについて議論してきた消費者庁は、新たな規格基準を決めるとともに、表示許可を受けた企業に対して安全性に

  関する情報収集や報告の義務、また必要に応じて表示内容を変更することを求めると決定しました。早急に対応すべき方策として重要視したのが、

  「特保の表示許可手続きの透明化」「許可後に生じた新たな科学的知見の収集」「保険の機能を適切に伝える表示・広告方法」など。国がトクホの許可を出すとき

  今後は審査の基準を明確にし、許可後も企業には安全性や効果に関する情報を報告させる事が必要だとしました。報告は最低でも年1回とし、安全性に問題があったり

  効能が実際とずれていたりした場合、表示変更や許可取り消しに向けた再審査を行います。虚偽や誇大広告があった際には、行政処分も検討するとのこと。

  ❈子タバコからニコチン検出

    国民生活センターは、国内で販売されている電子タバコ45商品のうち、15商品からニコチンが検出されたという調査結果を発表しました。禁煙ブームやタバコ税増税で

  近年、電子タバコに注目が集まっているが、電子タバコは吸引すると先端が赤く光り、吐くと煙のような水蒸気が出ることから、タバコの代替え品として人気があります。

  同センターによると、国内で流通している電子タバコ25銘柄45商品のカートリッジの液体に、ニコチンが含まれていないか調べたところ、11名柄ら15商品から

  微量のニコチンを検出、濃度は高いもので、0.16%のニコチンが含まれていることが分かりました。ニコチンが検出された15商品のうち、4商品でニコチンは含まれていない

  との表記が見られ、景品表示法に抵触している恐れがありました。また、全てのパッケージに安全性をうたう表記や表現が見られたが、吸入しても安全という根拠が

  不明瞭で、中には安全に関する記載が英語のみで書かれているような商品もありました。2007〜2010年の間、全国の消費者生活センターに寄せられた、電子タバコに

  関する相談は310件にも上ります。表記内容や安全性を疑う内容が多く寄せられた。国民生活センターは、「電子タバコの安全性は根拠が不十分であるため、

  安易な使用は避ける」「未成年が安易に使用しないように、保護者らが十分に気をつける」など消費者に注意を促しました。一方、行政に対しては、「ニコチンを含む

  カートリッジは薬事法上問題となる恐れがある」として、調査及び指導の必要性を訴えました。

  ❈間ドック「異常なし」9.5%過去最低

    日本人間ドック学会によると、2009年1年間で人間ドックを受診した人約300万人のデータを集計、解析した結果、約90.5%の受診者に何らかの異常が認められた。

  一方、「異常なし」とされた人の割合は、初めて10%を割り込んだ前年よりも更に0.1%下回る9.5%で、過去最低となりました。同学会では、健康度の改善が見られない

  のは、「受診者の高齢化」「経済不況による社会環境の変化が、生活習慣を悪化させる引き金になっている」などと指摘しています。生活習慣病と関係が深いと

  される6項目のうち最も異常が認められた項目は、「高コレステロール」で26.5%。次いで「肥満」の26.3%、「肝機能異常」の25.8%、「耐糖能異常」の18.5%、「高血圧」の18.3%、

  「高中性脂肪」の14.0%と続きました。また、地域別では「異常なし」が最も多かったのは、中国、四国で13.7%、逆に最も少なかったのは九州・沖縄の5.4%。関東・甲信越は

  10.5%でした。人間ドックで発見された癌の中でも、最も多かったのは「胃癌」の28.1%、次に「大腸癌」で17.6%、「肺癌」で7.9%と続きます。「胃癌」は減少傾向にあるが、

  肺癌は85年の4.3%以来、増加傾向が続いています。

  ❈界中が日本人の暮らしをしたら地球2,3個必要

  世界自然保護基金(WWF)ジャパンは、世界中が日本人と同じ暮らしをしたら、地球が2つ以上必要になると発表。人間が生きていくいくのに必要な食料を生み出す

  農地や海、森林と、生活に伴って排出される2酸化炭素を吸収する森林や海等を合計した面積で示す「エコロジカル・フットプリント」という指標を使って、日本人に

  生活様式の見直しを求める報告書をまとめました。これによると日本人は、国土が供給することのできる資源量などに対して、7倍程度、自然資源を多く使用している

  と指摘しています。日本人1人当たりのエコロジカル・フットプリントは4.1fで、世界平均の約1.5倍。その一方で、日本の国土が供給できる資源量はわずか0.6fで、

  世界平均の1/3。つまり、世界の人達が日本人の生活レベルで暮らした場合、地球が2〜3個必要になる計算です。不足している資源は、木材や穀物、水産物などを

  輸入することで補っており、生産と消費のバランスが良くない状況です。WWFジャパンは、このエコロジカル・フットプリントを環境政策の指標として用いるよう国に提出。

  ❈内時計の乱れが髪の毛で分かる

  佐賀大学、山口大学,ソニーの共同研究チームは、髪の毛の細胞から、体内時計のリズムを簡便に測定する方法を開発し発表した。体内時計は、複数の「時計遺伝子」

  の働きによって24時間周期のリズムが作られるとされています。これまでは、口の中の粘膜や血液細胞で、時計遺伝子の活動が測定されてきたが、数時間おきに

  何度も採取しなければならなかったり、精度が低かったりという問題がありました。研究チームは、頭髪や髭の根本にある細胞を使い、時計遺伝子の働きでできる物質

  を測定。24時間周期で量が変動し、早起きの人では活性のピークが早く、朝寝坊の人では遅いことを確認した。同一人物で生活リズムを早起きへと変えると、それに

  応じてピークの時間も変わりました。この方法で、昼夜交代勤務の労働者で体内時計の状態を調査したところ、起床時間が前後に約7時間ずれたのに対し、

  体内時計は2時間程度しか変化せず、慢性的に約5時間の時差ぼけ状態である事が分かりました。体内時計の乱れは、高血圧や糖尿病、うつ病など、様々な

  疾患につながるとされており、治療や予防などへの応用が期待されます。

  ❈暑の影響で外食人気高まる

  外食産業市場動向調査によると、新規店を含む全店の売上高は前年比102.5%と増加し、半年振りに、前年度を上回る結果となった。記録的猛暑の影響で、特に飲料

  等で伸びが見られました。業態別の売上高では、ファーストフードが106.5%増と景気がよく、なかでも麺類を扱う店は、113.8%と急増し、客数も115.1%と大きく伸びました。

  一方、ファミリーレストランやパブ・居酒屋では、前年同月よりも売上が下落。焼き肉のみ100.2%と、わずかながら増加に転じました。客数は前年に比べ、全体で102.9%と

  好調で、全ての業態で前年比を上回りました。土曜日が1日多かったことなどが影響したと考えられます。客単価は、デイナーレストランとファーストフード以外の業態で

  前年比割れ。中でも、パブ・ビアホールの落ち込みは大きく、売上高、店舗数、客数、客単価の全てにおいて、前年を下回りました。気温が高くなると、食欲が減退し

  外出を避ける事も多いことから、外食に不利という見方もあるが、今年のような猛暑では、客単価も99.6%とほぼ前年並みを維持する結果となりました。