ビタミン様作用物質と生活習慣病
                       ビタミン様作用物質と生活習慣病

      ✱かってはビタミンと呼ばれていて、現在はビタミンと呼ばれていない物質

ビタミンB3 パントテン酸 ビタミンB13 肝臓、野菜から単離された白血病予防因子。オロット酸
ビタミンB4 酵母より見出された鶏の麻痺予防因子、アデニン ビタミンB14 尿から発見されたサルファ剤投与による貧血予防因子
ビタミンB5 ニコチン酸 ビタミンB15 パンガミン酸(ビタミン様作用物資)
ビタミンB7 糖中から得られた鶏の消化障害を予防する因子 ビタミンBT カルニチン(ビタミン様作用物資)
ビタミンB8 アデニン酸、アデニンは栄養失調の患者に有効 ビタミンBX パラアミノ安息香酸(ビタミン様作用物資)
ビタミンB9 葉酸の一種らしい ビタミンF 必須脂肪酸(リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸)
ビタミンB10 葉酸の研究中に見出された関連物資 ビタミンL 乳汁分泌に必要な物質(アントラニル酸、アデニンチオメチルペンとース)(ビタミン様作用物資)
ビタミンB11 鶏の成長因子で葉酸と同一物    

   ✱ビタミン様作用物資の機能(ビタミンと認められない理由は必須栄養素ではなく薬理作用のある物質)

コエンザイムQ10 細胞のエネルギー産生、抗酸化作用 パンガミン酸 循環器疾患・肝臓疾患改善
リポ酸 ケト酸代謝酵素の補酵素、肝臓障害改善 パラアミノ安息香酸 葉酸の構成成分、皮膚疾患改善
オロット酸 抗脂肪肝作用、貧血予防 ビタミンP 毛細血管の抵抗力強化
カル二チン 動脈圧低下、心拍数減少 ビタミンU 抗胃潰瘍作用
イノシト―ル 抗脂肪肝作用 フェルラ酸(γ-オリザノール) 成長促進、胆汁分泌促進
コリン アセチルコリン合成、メチル基供与

ピロロキノリンキノン

脱水素酵素の補酵素


                                                         ✤ユビキノン(コエンザイムQ)

同族体 融点(℃) 主な所在 室温での性状 同族体 融点(℃) 主な所在 室温での性状
Q1   大腸菌 橙赤色油状 Q7 30 酵母 黄色結晶
Q2   大腸菌 橙赤色油状 Q8 36~37 大腸菌、アゾトバクター 黄色結晶
Q3   大腸菌 橙赤色油状 Q9 43~45 細菌、ラット、穀物 黄色結晶
Q4   大腸菌 橙赤色油状 Q10 49~50.5 人、哺乳類 黄色結晶
Q5   酵母 橙赤色油状 Q11   ピーマン 油状
Q6 19~20 酵母 黄色結晶 Q12   ピーマン 油状


✱コエンザイムQ10の生理作用

①エネルギー産生作用・・・・・細胞の中に100~1000個存在しているミトコンドリアは「細胞の呼吸装置」と呼ばれるように、酸素を消費してエネルギー(ATP)を産生する役割 を有しており、

 電子伝達系と酸化的リン酸系の諸酵素が組み込まれている。コエンザイムQ10はミトコンドリアにおける電子伝達系の複合体Ⅱ(クエン酸脱水素酵素)の補酵素になって、呼吸鎖

 の主要成分になっており、生体エネルギー源となるATMの合成に寄与します。従って、コエンザイムQ10の働きが弱いと心筋の働きが障害されたり、疲労症状が発生したりします。

②抗酸化作用・・・・・コエンザイムQは、水素原子の授受により酸化型のユビキノンと還元型のユビキノールに変換します。生体内には、還元型のユビキノールが圧倒的に

 多く存在し、これ自体で過酸化物を消去する機能があります。さらに、ビタミンE(aトコフェロール)やビタミンCなどの抗酸化作用を有する物質があるが、コエンザイムQは

 これらの抗酸化物質の消費を抑制し、再生させる作用を有しています。

✱上記2つの生理的な機能によりコエンザイムQ10の臨床応用

①循環器疾患改善効果・・・・・慢性うっ血性心不全(心臓収縮力が低下し静脈にうっ血が起こり、心臓が肥大する病気)への有効性の検証で

                  左心室駆出力の増加、心肥大の改善、呼吸困難や肺充血の改善が見られた。

②急性心筋梗塞患者改善効果・・・・・狭心症発症率、不整脈発生率、左心房機能不全発症率及び心筋梗塞等の低下が見られた。この際、酸化ストレスの指標である

                  過酸化脂質濃度などが減少しており、コエンザイムQ10は抗酸化作用により心臓保護作用を示していることが示唆された。